睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

千衣子(ちえこ) my love

2009-07-27 05:06:18 | 千衣子(猫) MEMORIAL



8年前の11月半ばのことでした。
「会社の前で子猫のなき声がする、どうもコンテナの屋根に居るみたい」と
事務所の戸を開けながら云うH君に、反射的に椅子から立ち上がった。
いたいた、倉庫代わりのコンテナの屋根から下を見ながらないている。

倉庫から脚立を持ってきてコンテナ屋上から子猫のサルベージ完了。
毛がふさふさの可愛い子猫に見えたが、抱き上げてみたら痩せていて
アバラ骨の感触が手に残った。何も食べてないのだろうか。
コンビニで買ってきた牛乳をのませ、ダンボールに子猫を入れた。
安心したのかタオルを抱え子猫はすやすや眠っている。

さて、どうしたものか。
誰も貰い手がないとすれば保健所に持っていくしかない、
とりあえず今夜はダンボールのままコンテナの隅に置くことにしよう。
重い気持ちで事務所の戸締りをして表に出た。
外は寒い、曇天の空から今にも雨が落ちそうだ。

後ろ髪を引かれるようにマンションに帰ったが落ち着かない。
夕飯を食べ、お風呂に入って、うわの空でテレビを見ていた。
アバラ骨の感触がよみがえる、もう限界だ。
キーを持ってマンションを出た。

ダンボールの中で子猫はないていた。
呼びかけると泣きやんだ
この子は私のことを覚えてる?
もう一度よびかけた
ダンボールのふちに手をかけ顔をだして
みゃぁと鳴いた。

その子は千衣子(ちえこ)
たくさんの表情とたくさんの声色を持つ千にひとつの子。

※画像はわが家へ来て1ヶ月半くらいのとき、買って来た首輪は
  すぽっと抜けた。 このあと赤い首輪をしている。(女の子)





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