睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

お彼岸は爺ぃの白菊と婆ぁの小菊と残り香

2020-03-19 18:57:08 | ひびつれづれ

今日の落日はビルの上
強い南風に吹き飛ばされた雲。





空はうすら青いのに高層ビルの回りはもやってる。
海が近いが海は見えない。
見えない海はないのと同じ、
たまに汽笛を聞いて海を知る。

それで湘南へ行きたくなる。
千葉のほうが近くて同じ太平洋なのに、
でも湘南は違う、ぼくには別格なのさ。

千葉の海は砂浜が広すぎて波打ち際が遠い
カーブがないから直線的で真っすぐな海。
感覚的に湘南の海は暖かく千葉は冷たい。

横須賀、三浦半島、湘南、小田原まで起伏に富んだ
海岸線にひなびた港があって、知らない港もある。
行くたびに新しい発見があるのは素敵なこと。

いつか京急の快速か湘南ライナーに乗っていくんだ。
そのときはたぶん車に乗れなくなったときだろな。
JAPAN 🚖でもいいや、一度は乗ってみたいから。


3/17から春の彼岸の入り、明日20日はお中日、
午前3時44分に出る月は二十六夜の三日月。

菩提寺の近くに住む母方の縁ある爺婆はみな
すでに鬼籍に入っている。
おかげで競い合うように朝早く墓参りにいくことが
なくなって、ラクになったような、さみしいような。

改装する前の草ぼうぼうの墓をだまって掃除して
くれたっけ。ぼくらが行ったときには、もう墓前に
白菊や小菊が手向けられ、線香の残り香がした。

どの家も畑の隅に菊を植えている。
ぼくんちは黄菊、爺さんの畑は白菊、婆さんの畑は
小菊だから、誰が掃除してくれたかすぐ分かる。

明日は二人の墓に黄色い菊を手向けてくる。
長年お世話になりました。


また明日。




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