聖マリアンナ医科大学病院臨床研修Blog

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研修における保険診療 応用編:入院中に知っておくべきことパート2

2010-04-26 16:38:09 | 指導医日記
病棟ではどうでしょう?

病棟でもコスト漏れはたくさん見受けられます

ちょっともったいないのは食事オーダーのこと
研修医の先生は病棟で研修するとすぐに食事のオーダーを出すように指示されますが
そのときもただ単に食事をオーダーするのではなく
必要な病態では特別食・治療食をオーダーしなければいけません

もちろんこの食事オーダーも患者さんの状態に合わせて
きちんと食止めのオーダーが大切です
せっかく食事を作っても食べない状況が生じます
外泊・手術・検査など状況を見極め計画的に食止めオーダーしないといけません
食事は1日で計算ではなく1食単位で計算されるからです

さらに食事に関しては内容によって栄養指導をきちんと行うことは重要
この指導については服薬指導もありますから内科や外科の研修ではきちんと修得しましょう

そうそう病棟で結構知られていないのですが
外泊って1泊2日ではカウントされないんです
『丸1日』病院を空けてる必要があるので
1泊2日では1日空いていないので『外泊』じゃないんです
外泊すると診療報酬上は基本料の15%のみですから注意しましょう

このように外泊とか食事とか普段何気なく口頭指示で電話口で済ませちゃう内容とは思わず
きちんと患者さんとは日ごろより話をして相談しておくこと
計画的な診療が重要です

手技とか診断・治療行為にのみ思わず目がいきそうな研修ですが
こうやってみると日々大変なんですよ

もちろん長期入院患者さんのことはもっと大切
転院先を見つけたり
不安な家族や本人へきちんと利用できる社会資源を説明したり
その上で今後のことを説明したりってフォローはたくさん

これらを全部一人の研修医が受持医となって診る?
それはすご~く大変なことだと感じませんか?

よく質問します
『あなたはいったい何人の患者さんを受け持てますか?』って

たくさんの症例を経験したいと言ってる強者の研修医の皆さん
保険医としての自分をもう一度見つめ直して見てくださいね

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