教育測定学という書籍がある。
試験などにより“人間”を測るということについて書かれた本で、実に内容が興味深い。
そもそも評価とは何か?
その人となりを評価するのに、テストだけでわかるのか。そもそも学生時代に受けた毎学期ごとの試験には何の意味があったのか?
人間の能力を測定するということを理解しようと購入し読み始めたが、これが大変だった。
こんな地道な自己学習の成果も大事なポートフォリオ評価の裏付け作業となる。
医学教育においては相対評価よりも絶対評価であるべきだというのが最近の強い思いである。
誰より優れているということではなく、医学を志す以上、このレベルに達している必要があるというレベルがある。だからこそ現状のレベルをフィードバックすることで、医学生自身が自己評価を加えて、足りない部分を自己学習していく学習意欲を駆り立てられていく。
ところが、この絶対評価という言葉。かつて、評価する側の絶対性を規準にして主観的恣意的な判断として使われていた時期があるので混乱を招いてしまう。
ここでいう絶対評価は目標に照らし合わせた目標に準拠した評価という意味である。
とにかく『~できる』をどう証明するか?測定したものがどのような意味を持つのかをもう一度考え直しているところ。
まだ道が遠そうだ。
ただ、少なくとも、測定するのではなく評価することが今求められているというのは間違いないのだと思う。