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久々の海堂 尊の本『マドンナ・ヴェルデ』
昨年の5月、NHKの火曜ドラマで<娘のために産むこと>と副題を付けて放送されたのをみている(見終わって図書館に予約を入れ、やっと順番が来た^^;)
テーマは代理母と母性だろうか?
芸能人のMさんが海外の代理母制度を利用して、双子の実子をもうけた。しかし、日本の法律ではMさんご夫妻のお子さん達を実子と認めてくれない。あくまでも出産をした女性が母親となるのだ。
国を相手に提訴したが認められず、この本にあるように子供を生んだ人が母親であるという法律は変わらなかった。
娘の子供を生む事になったみどりはとても穏やかな性格で、手抜きをしない料理の作り方、人に対する接し方の優しさ、手紙を書く気遣いの細やかさ、など一人娘の理恵と対照的。
代理母出産の必要性を実子をもって社会に訴えようとする理恵と、生まれてくる赤ちゃん2人の将来を守ろうとするみどりの確執。
その解決法は・・・・・ちょっとつまらないな。生まれてきた赤ちゃんは2人しか居ない兄妹(姉弟)なのだから、一緒に育てる結末にして欲しかったな!
赤ちゃん達の父親はアメリカで研究に没頭しているのだから、親子共々とはいかないけれど、母と子は一緒に暮らす結末がいいと思うけど・・・??
以前読んだ『ジーンワルツ』は理恵の視点で書かれていて、『マドンナ・ヴェルデ』はみどりの視点で書かれたもの。
ヴェルデはイタリア語で 緑の という意味らしい。