goo

春の雪

2020-08-17 10:55:02 | 西日本に梅を訪ねて

 広島県を出て岡山県に入りました。


 今回は行けませんでしたが、近いうちに必ず訪ねたい四国の梅ルートを想定し、そこへ繋げる山陽側の見どころを、どのように残すべきかを考えます。

 

 しかし直ぐに「少しぐらいミスったって何とかなる」と思い直します。


 旅の効率を考えすぎ、無理して事故でも起こせば全てゲームセットです。

 

 先を急ぐ車には道を譲り、見知らぬ街の景色を楽しみながらドライブを続けました。

 

 時々遊びであることを忘れて、ムキになるのが私の悪い癖です。


 三原市の満汐梅林から2時間ほど車を走らせ、17時過ぎに岡山市の神崎梅林に到着しました。


 もう既に、周囲は薄暗くなり始めていましたが、小雨が頬を濡らす梅園を歩きながら、梅の花を写真に納めました。

 


 この神崎梅林を含め、岡山市周辺では7ヶ所の梅園を訪ねるつもりです。


 そして今日はこれから、岡山市から北へ70㎞程離れた、津山市梅の里公園へ走ります。


 日が暮れた後は、移動に充てるのが私の何時もの旅のやり方です。


 夜のうちに次の目的地に移動し、夜明けとともに花を見て、朝世間が動き出す前に次へ移動すれば、飛躍的に訪問効率が高まります。


 どうすれば、そのようなルート設定になるかを考えるのも腕の見せ所です。


 この日も、移動途中で目にした田舎町のスーパーでお弁当と寝酒を買い、梅の里公園の駐車場に車を停めて、夕食の弁当を食べながら夜を過ごしました。

 


 翌朝、し~んと静まり返った不思議な気配の中で、車の窓ガラスを指でなぞると、外に雪景色が広がっていました。


 予想もしない事態に驚き、まず最初に頭をかすめたのは、「早くここから抜け出さなくては」でした。


 車は夏タイヤを履いていて、チェーンの用意ないのです。


 しかし一旦車外へ出ると、西の空に薄いベール状の雲が漂うだけで、東の空は明るく、天候は明らかに回復に向かいつつあるように思えました。

 

 此処に閉じ込められる心配はあまりなさそうです。


 それでも、長居をする気にはなれないので、園内を急いで巡ることにしました。

 


 小さな丘に梅林が広がっていました。


 そして梅林は冬と春が同居した、不思議な世界を見せてくれます。

 

 

 簡易舗装された道が、黒く光りながら丘を昇って行きます。

 


 梅園を見下ろす場所で麓を見下ろすと、田園風景が丘陵地の狭間に広がっていました。

 


 めったに、こんな光景に巡り会えるものではありません。


 千載一遇のチャンスと思うと、シャッター回数も増えます。

 


 梅林の中を横切る道は雪を被り、その道へ足を運ぶと、ズック靴に雪がまとわりついて、靴が濡れ始めました。


 去りがたい景色ですが、もし天候が急変すれば、身動きが取れなくなります。

 


 急いで丘を下ると車に戻り、次の目的地を目指し、国道429号線に車を進めました。


 車の進む先に見える峰は、中腹から上が白く化粧を施され、頂付近は霙交じりの雲に包まれていました。
 

 

西日本に梅を訪ねて index

 

全ての「花の旅」はこちら → 「花の旅」 総合目次

全国の梅のガイド → 梅の名所

梅の話題 → ウメカテゴリー

筆者のホームページ 「PAPYRUS

 

goo | コメント ( 0 ) | トラックバック ( 0 )