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樽前山の頂で

2016-09-07 14:47:45 | 花の山

 

 

 稜線に出ました。





 樽前山のピークを仰ぐと、シンメトリックなフォルムが青空に浮かび上がりました。

 

 山に登る醍醐味は、まさにこのような、アブストラクトな世界に巡り会えることです。


 そして、このような世界に咲く花の奇跡を、私は言葉で表すことができません。




 頂上へは、1時間も経ずに達することができました。

 



 これほどまでの贅沢な体験が、千歳市街から、僅か2時間程で得られることが不思議です。

 

 そうは言っても、標高1000mの山を侮ることはできません。

 

 

 青空が見えていたピークも、瞬時に雲に包まれ始めました。


 突然の雷雨に見舞われるようなことも、山では珍しくありません。


 ここは、神様がお治めになられる領域なのです。

 


 そして、神様のお治めになる場所でしか体験できない現象に遭遇しました。


 ブロッケンが現れたのです。





 車を降りてから、僅か1時間程度歩いた場所で、このような体験ができるとは思ってもいませんでした。

 

 


 
 しかしすぐに、山頂から雲は去り、樽前山外輪山のピークが姿を現しました。




 下山路では、より輝きをましたタルマイソウと、

 



 ウラジロタデから、元気をもらい、

 



 深緑色に広がる森の向こうに、露草色に水を湛える支笏湖を眺めながら、

 



 人住む里へと下ってゆきました。



 

 

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樽前山にタルマイソウ咲く

2016-09-07 14:25:39 | 花の山

 

 

 ミヤマホツツジが、他の山では見せないような華奢な体に薄紅色の花を飾っていました。


 火山礫が広がる、雨風を遮るものがない過酷な土地で、命を研ぎ澄ませながら咲く花の美しさは、見る者の心を打つものがあります。





 ウラジロタデが朝日を浴びて、礫の中で花の季節を謳歌していました。


 斜面を駆け昇る風が水蒸気を運び、それを命の露として花を咲かせているのでしょう。


 過酷な環境に生き、花を咲かせたタデの姿に、命極めるものの美しさを見る思いがします。




 眼下に針葉樹の森が広がっていました。


 そしてその上に、浅い緑の潅木帯が続き、

 



 更にその上に、選ばれたものだけが花を咲かせることのできる、礫累々の地が、空に向かっていました。

 



 タルマイソウはそんな場所で、プリマドンナを演じていました。

 



 赤褐色の斜面の先の、筋雲にデザインされた青空は、夏の季節の楽しさを告げています。

 



 地上で灼熱に燃える太陽は、この地では淑女のような光を降り注いでいました。

 



 そんな場所に、タルマイソウが位置を占めています。




 繰り替えしますが、私は、こんなにも活き活きと花を咲かせるタルマイソウを初めて目にしました。




 

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花の百名山 樽前山

2016-09-07 01:37:38 | 花の山

 

 千歳市内の道の駅で朝を迎え、道道16号線を西にはしり、樽前山の登山口となる樽前ヒュッテの駐車場に車を駐めました。


 見上げる樽前山の頂きは雲の中にありました。

 

 しかし、もこもこの雲の後ろに、見事なまでの青空が広がっています。





 身支度を整え、登山道へと歩を進めました。

 



 まだ朝の光が届かない森の中で、ノリウツギが花の白さを際立たせていました。

 



 山道を登りながら振り返ると、木立の間から夏雲を白く映した支笏湖の湖面が見えました。

 



 緑の森を進むうちに、朝の光が足元へと広がりました。

 



 八合目辺りで木立の森に別れを告げ、高山植物の広がる斜面へ進んで行きます。

 



 支笏湖の湖面が雲を呼んでいました。

 



 東の雲の上に、朝日が顔を覗かせ始めます。

 



 登山路は、夏雲の広がる空に登ってゆきます。

 



 そんな時、登山路脇に、朝日を浴びたイワブクロを見かけました。


 イワブクロは別名をタルマイソウと云いますが、樽前山(タルマエサン)の砂礫地に多いことからの命名です。

 

 樽前山の火山灰が堆積する勇払原野にも自生しますので、この火山との相性はそれ程までに良いのでしょう。


 それにしても、こんなに活き活きしたタルマイソウを、私は初めて目にしました。

 



 そして、その先のあちらこちらに、タルマイソウが元気な姿を見せ始めました。





 今の季節はタルマイソウの旬なのかもしれません。




 

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