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スーパーパントマイムシアターSOUKI ブログ

「銀河鉄道の夜 Gray ticket, Green ticket」ご来場ありがとうございました。

25年前のMac

2025-05-30 19:56:25 | 個人レッスン

今日の個人レッスンの始めの動きは、

「階段を昇る」です。

 

まだ出来ないのか!Σ( ̄□ ̄)!

の驚きのご意見もありましょうが、

「はい、出来ません」(←キッパリ!)

 

片方の足を上げて階段の上段を踏む1秒前に、

下段にある足の踵を持ち上げる。

そして同時に片手を前に伸ばして手摺の上前を摑む。

 

うん、こうして文字で書けるほと、

私はその動きのルールを良く理解していますね。

 

そう言うことですよ。

 

理解していますからね、だから、それをそのルール通りにやるだけですよ。

 

はい、やって。

……えっと。

 

あの、信じられないほど足が重くて膝が上がりません。

踵を上げると躰がフラフラします。 

壁に固定されている手摺を摑んでいるはずの右手が、

左右に揺れます。コレでは壁から手摺を外す動きみたいです。

 

…そして一分もしないうちに、

それぞれの動きの統制が取れなくなり、

私の躰はフリーズしたのです。……orz

 

こ、この状態はまるであの時と同じだと、

私は忘れかけていたあの時のことを思い出しました。

 

そう、それは今から25年前のこと。

当時はインターネットという言葉も概念も

一般には知られていなかった頃のことです。

 

つまり、今なら世界でその名を知らない人が

いないであろう世界的大富豪ビル・ゲイツのことも、

彼が設立したマイクロソフト社の名前さえも

ほとんどの日本人が知らなかった頃のことです。

 

私は雑誌の記事を書いて制作会社の編集者と同時修正するために、

当時住んでいたカナダの電気量販店でMacを買い、

日本語を使うためにATOK8を日本から取り寄せて、

自分でインストールしました。

 

でも、それが原因で、

私のMacは返信者とファイル内で作業中する度に

フリーズしまくり、仕事にならず随分と迷惑をかけました。

 

そこで、日本のジャストシステムのサポートに

国際電話を掛けまくり、助けを得て、

私のMacが安定するまでには合計1ヶ月の日数と

高額な国際電話料金かかりました。

 

あの時はジャストシステムがいてくれたけど、

今回のフリーズはどうやったら治るのか?

 

お医者に行っても理解してもらえるかしら。

などと考えもしました。

でもこれは、躰と会話しながら、

自分自身がらジャストシステムのサポートとして

解決しなければならないのでしょう。

 

ところで、ダンスとかが得意な人は、

こんなフリーズは起こらないのでしょうか?

 

早柚


お喋りが止まらない

2025-05-23 19:07:20 | 個人レッスン

今日の個人レッスンは、

個人レッスンを始めた時から4ヶ月以上経過た今でも、

どうしても出来ない「静寂」です。

 

よく、「静寂」を作り出すには

「無」になることだと考える人も少なくないでですが、

「静寂」と「無」つまり「空」は全く異なるもので、

同じではありません。

 

「無」や「空」は、人間の存在そのもの、

そして今という時間さえ存在しない状況のことをいいますから、

そんなものを人間が作り出すことは不可能です。

 

とは言え、「無心であそぶ幼子や動物」が舞台に登場すると、

子供や動物が好きな人もそうでない人も、

大人の演者のことはそっちのけで、

そちらに意識が集中してしまいます。

 

その理由は決して、「無」に吸引力があるのではなく、

そこに、小賢しい計略が見ない、

つまり「これから何が起こるか分からない」

観客のお喋りな思考が黙る、

つまり静かになる作用があるからだと思うのです。

 

では、大人の演者の場合はどうするのか。

果たして、観客がそれをみて興味を覚え、

惹きつけられ、お喋りな思考回路を止め、

その世界に問答無用で入り込む歩くとは……

 

江ノ上先生の歩く姿には、「静寂」があります。

そう、舞台が暗転した瞬間に、

暗転前に目撃した出来事を味会う思考が終わると、

暗転後に何が起こるのか、

想像ができなくて、

ガチャガチャとお喋りする思考が止まり

何が起こるのを黙って待つ「静寂な時」がくる時の感覚に似ています。

 

何も考えずに歩くのではなく、

その静寂な世界にいて、

その静寂を損なうことなく「歩く」。

 

この人は誰?

この人がいるのはどこ?

 

観ている人が、

その世界やその人のことを言い当てたがる

賢しらな思考を黙らせることの出来る

「静寂な世界の住人として歩く」こと。

 

それでは、歩く私はどうなのか?

 

はい、私の歩きは、とにかく、……まぁ~!お喋り!

歩いている間中、ずっと喋っています……orz

 

確かに、フラフラします。

リズム崩れます。

でも、そんなことより、

私はアホほど良くすぐ喋るのです。

 

『よしよし』ヽ(^^)

『良いぞ、今度は出来てる!』😍

『そうそう、そのまま、そのまま~!』(←競馬のゴール前差し切りかよ!)

 

カウントを数えて、

それに集中すれば、

全身から出てくる、

 

『イチ、ニ、三、四~!』『五、六、七、八』。

『イチ、ニ、三、四~!』『五、六、七、八』。

『イチ、ニ、三、四~!』『五、六、七、八』

 

やかましいわ!"(-""-)~"

 

今の私を観客が観れば、

きっと聞こえる私の心の声。

 

『イチ、ニ、三、四~!』『五、六、七、八』。

『イチ、ニ、三、四~!』『五、六、七、八』。

 

早柚


パントマイムと物理学

2025-05-16 18:42:37 | 個人レッスン

今日の個人レッスンは、

腰と背中の曲がった老婆が腰に手を当てて歩き、

次に杖を使って歩き、突然使っていた杖を捨て去った途端に、

笑顔で横飛びスキップをしながら歩いて行く、

と言う一連の流れを習いました。

 

私が今まで出会った演技指導者や自称俳優達の中には、

『老人と言えば○○』と言うステレオタイプの決めつけで、

「そのように見える演技」を是とし、

そう演じるように、

あるいはそうとしか演じられない人達が多くいました。

 

でもね、どんなに仲間内で褒めあったところで、

お金を払って劇場に来て下さる観客の多くは、

その嘘くささを敏感に感じ取ります。

 

そうなのです、目の前で見せられている

「今老人を演じています」

のアピールにウンザリし興醒めしてしまうのです。(苦笑)

 

既に何度も書きましたが、

江ノ上先生の個人レッスンでは、

目の前で何度も何度も先生の

お手本パフォーマンスを見せていただけます。

 

ので、目の前を歩く「老人」姿に、

その見知らぬ(江ノ上先生であることを認識させないのですよ!)

年老いた人に宿った強力なスピリッツが今も失われてはおらず、

この「老人」に話しかけて、彼の昔話を聞きたい!

 

と思わせるリアルな今があるのです。

痺れますよ~。ぜひ見て欲しいです!

 

つまりその目の前で歩いている人からは

「老人とは○○である」

などと言う卑しいアピールが一切なく、

代わりにその人の物語があるのです。

 

では何がそうさせるのか?

それは確かに才能やセンスの違いがあるのは確かですが、

けしてそれだけではないように思います。

 

江ノ上先生のパフォーマンスから分かるように、

パントマイムを極めるためには、

ある行動をしている人の動きだけでなく、

その人の身体的特徴を、

物理学的に証明できる摂理の説明において

矛盾なく躰を使えて動かすことができなければならない、

根本的な必要条件があるのです。

 

背中が曲がり腰が曲がり、

膝が軽く折れた状態で歩けば人間の躰はどう動くのか? 

 

なぜ杖をついているのか?

杖を頼ればどんな風に躰は動くのか?

 

ああ!

60歳からパントマイムで初めて躰を鍛え、

生まれて初めて「腹圧を上げる」と言う意味を躰で覚え、

最近ようやく腹筋が割れ始めた私。

 

そうであってもまだ、

目の前を歩く老婆の人生を

観客に一瞬で読み取ってもらえるパフォーマンスが

できるようになるための身体基礎能力と技能が足りないのよ~(涙)

 

本当の演技ができる俳優を目指す方にも、

パントマイムのレッスンで得られることが沢山ありますよ。

 

早柚


自意識過剰の助平根性が(汗)

2025-05-09 18:22:44 | 個人レッスン

今日の個人レッスンは、

「ある世界の中にいて歩く」

ことができるための基礎歩行のレッスンです。

 

限定された状況の中で歩く前に、

先ずは舞台下手から、あるいは花道下から歩きながら登場する。

 

観客がそれを見て、

これからきっと何かが起こることを察してわくわくドキドキし、

「そのパフォーマーから目が離せなくなる」

そんな歩きが出来るようになるためのレッスンです。

 

かつて、稀代の天才俳優と言われた仲代達矢さんが

「役者はそこを歩かせればその力量が判る」

とおっしゃったとか。

 

実際に、観客として私が今まで観た日本の舞台で、

その「パフォーマーから目が離せなくなる歩き」

を見せてくれたのは、

師匠である江ノ上先生と歌舞伎役者数人です。

 

そんな風に、歩くにはどうやるの?

 

こうですか?←『違う!』

これでは?←『違う!』

じゃあ、これはどう←『雑味多過ぎ!』

 

レッスン時間をほとんど使って歩きます。

でも、鏡に映る私の歩く姿には、

「私は頑張って歩いています」とか、

「歩くとは、こうやるのですよね」

と言う無言の意味不明のアピールをする

心の声がガチャガチャと滲み出ています。

 

これは、ウザイ

鏡に映った私はいったい何を見せたいのか?

なぜ黙らないのか?

なぜ黙ることを覚えないのか。

自分でも呆れます…orz

 

リラックスして観ている観客は必ず、

その「私は○○を今やっていますアピール」を

集中を妨げる雑音や雑味として受け取ります。

 

何ぜ、「ただそこにいて」歩くことができないのか?

その答はまだ会得出来ていません。

 

私の目指す山の頂上までは、

まだまだ距離があることだけは分かります。

 

早柚


あら、怖いんだね💦

2025-05-02 18:17:46 | 個人レッスン

今日の個人レッスンは、

ある世界のある場所で、

どこかに向かいながら歩く人を表現する

マイムウォーク基本を徹底的に習いました。

 

え?

まだマイムウォークもできへんのかい?!

と呆れる君よ。

 

残念ながら、私が今できるマイムウォークはね、

未だに「宴会芸」の域から出てないのですよ(^^;;

 

果たしていつになったら、

「パントマイム習っていますねん!の宴会芸」から脱することが出来るのか。

とにかくまだまだですのよ。(汗)

 

こうして個人レッスンを受けているとね、

今までなぜか「認めなかった自分にとって苦手なこと」や

「過去に何かがあって、その記憶はほとんどないはずなのに、

未だに体が忘れていない恐怖心」に直面することがあります。

 

恐らくこれは、パントマイムが体の隅々まで意識を配り、

全身を使ってそこに存在しない世界で生きている人を

見せる身体芸術だからと言う理由なのかもしれません。

 

手の動かし方、歩幅、体重移動、胸と肩の動き、

足の着地角度とそれに続く脚の動き、移動のリズムなどなど、

細部に渡って意図して、計算し、それを確実に表現する。

 

それが自然に出来るようにならなければ

美しい言えるマイムウォークは実現しませんのよ。

 

そして今日のレッスンで自覚したことは、

「実は私は、歩幅広めで歩くのが怖い」と言うことでした。

(↑ええっ?今さらそれに気がつく?)

 

そうなのよ、実は私、

転ぶのが怖くて歩幅広めでは歩けない奴だったのよ。

 

知らなかったけど(^^;;

 

だからこそ、スムーズな体重移動が出来ず、

油の切れたティンマンみたいにしか歩けないのねorz

 

こうして、

自分の潜在意識と出会うことができる身体芸術、

パントマイム。奥が深いっす!

 

早柚