olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

中国旅行(6) 警察から逃げ、元京劇役者とカラオケを

2020-06-03 | 旅行

私たちが泊まった宿は
現地に住む弟と彼女が用意してくれた
相当安い宿だったのですが、
実はそこ、
外国人が泊まってはいけない宿
だったらしいのです。

知らなかったんだけど。

そもそも外国人用の宿と自国民向けの宿に
別れているなんて、考えもしなかった。

それが発覚したのは、
ある晩、警察の抜き打ちガサ入れ
あったからです。

夕食後、部屋でのんびりしている時、
突然、宿のスタッフと弟、そして彼女が
血相を変えて飛び込んできて、
「警察が来るから、部屋を出て下さい!
荷物を全部持って!」
と言ったのです。

訳が分からないけど、とにかく出なくちゃ!
と慌てて荷造りして、すぐに宿の外へ。

寒空の下に放り出されるのか?!
と思いきや、
まあ、オーナーとて
上客の外国人宿泊客
ないがしろにするつもりはないらしく、
「警察をやり過ごす間、
うちに来てください」
と、我々4人を宿の隣にある自宅に
招き入れてくれました。
「僕の友人が遊びに来てる
ってことにすれば大丈夫だから」
とウィンク。

そして、オーナー宅のカラオケルームで
大カラオケ大会が始まったのです(笑)

オーナーは、30代くらいの男性。
長身で目鼻立ちのはっきりした顔。
身のこなしも堂に入っている、
なかなか花のあるタイプでした。

それもそのはずで、
京劇役者だった」というのです。

一節、披露してくれたのですが、
良い声しているし、仕草も、いや、格好良い!
京劇は見たことが無いけれど、
さすが伝統芸能、いいもんだなぁ!
と心底感心しました。
彼、カラオケもとっても上手でしたよ。
何を歌ったかはさっぱり覚えてないけれど、
やたら盛り上がったのは確か。


ところで。


カラオケルームでは、
オーナーが飲み物と共に
フルーツやお菓子を供してくれたのですが、
衝撃的だったのが、
そこでのゴミの捨て方です。

フルーツの中には
スイカやパイナップルもあったので、
私たち日本人は、
食べた後の種や皮
どこに置けばいいのか、迷ったのです。

ゴミ箱らしきものはない。
殻入れに使えそうな皿もない。
ティッシュ持ってる?
汁もちょっと垂れたし、拭かなくちゃ・・・
などなど。

言葉は分からなくとも、
我々の戸惑いを察したオーナー。
「ゴミ?こうすればいいんだよ!」
と言うと共に、
汁を床にこぼしながら食べ、
種をペッペッと床に吐き出し、
最後には皮を床に投げ捨てたのです。

颯爽と豪快にデモンストレートして
気分良さげなオーナー。

呆然とする日本人サイド。

だって、そのカラオケルーム、
ピカピカの御影石張りだったんですよ。
畑の真ん中なら分かるけどさ…

固まった我々の表情を見て、
またオーナーが一言、
「没関係(メィグヮンシー)!
後でモップで拭くから!
どんどん捨てて!(^▽^)」

モップ、ですか・・・

ああ、そうか。なるほど。
それに驚かない周りの人達も、
「モップで拭けば全て解決」
という感覚なのかも、
と妙に納得したのでした。

そう考えれば、
水分を吸収しない石張りってのは、
生ゴミや汁物(含、お小水)を捨てても
掃除しやすいから、
ちょうどいいとも言える…かもしれない…

でも、我々は、どうしても
皮や種を床に投げることはできませんでした。
どんなに「やっていいよ」と言われても、
生ゴミを室内の床に投げ捨てるなんて
(しかも人様のお宅で!)
染みついた倫理が許さなかった

かといって、生ゴミを
床にそっと置くのもおかしいし…(笑)

結局どうしたっけ?
まとめて何か紙の上に置いたかなぁ?
覚えてないけど、
とにかく、「文化の違い」ってものを
痛感した事件でした。


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