olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

中国旅行(1) 概要および北京街角の驚き

2020-05-26 | 旅行
浅田次郎の蒼穹の昴シリーズを読んでいて
つくづく思いました。
若い頃、中国を旅しておいて
本当に良かった、と。

私が訪れたのは、
留学中の弟が住んでいた北京と、
弟の彼女の故郷である
フフホト(呼和浩特、内モンゴル自治区)
あ、長城にも足を伸ばしました。

今読んでいる小説の主な舞台は
北京と奉天付近(今の藩陽)です。
長城はもちろん重要な象徴的存在。
なんとなくかぶっているので、
その当時見た風景やあれこれを
思い出しながら読んでいます。

…フフホトと藩陽は、
大阪と函館くらい離れているけれど、
まあ、長城以北の馬賊の地という括りで、
ざっくり仲間と思うことにする。


こういう地図を見ると、
北京とフフホトって、近いやん!
と思ってしまうのだけど、
直線距離で大阪~下関くらい離れています。
線路は大きく蛇行しているので、
実際にはもっと遠いかと。

万里の長城は、
張家口のちょい先くらいを通っています。


ほとんど写真も残っておらず
(旅の終わり頃にカメラを紛失したため)、
記録も無く、
記憶だって、だいぶ風化しているのですが、
本を読みながら思い出したことを
息子にチラッと話したら
えらく食い付いてこられて焦りました。

せっかくだから
ちょっと整理しておこうかしら
と思ったので、
しばらく、記憶をたぐりながら
思い出したことをメモしていきます。
記憶が定かではないことだらけ
なんですけどね…


---


私が旅したのは、
北京オリンピックよりも前です。
北京にもまだ古い街並みが多く残っていて、
ごく一部の地域で超高層ビルの
建設ラッシュが始まっている
という頃でした。
その後、街は一気に
様変わりしたであろうと思います。

期間は、二週間弱くらいですかね。

院生だったので、
時間はあるがお金は無い。
そこんとこ、よろしく!
と、弟と、弟の彼女(中国人)に
旅のコーディネートを丸投げ
そのため、本当は外国人が
泊まってはいけない安宿に
泊まることになったり(後述の予定)、
まあいろいろあったのですが、
何と言っても
地元事情に明るい二人が
責任を持って付いていてくれる
ということで、万事安心でした。


季節は、国慶節の前、中秋の頃です。
ということは、
9月末から10月初めですね。

小説を読んで初めて知ったことなのですが、
中秋というのは中国人にとって、
お正月と並ぶ、重要な家族伝統行事なんですね。
ただ、団子食べてお月見する
日本の中秋とは
だいぶ位置づけが違う。

私たちは、中秋をフフホトで迎えました。
彼女が家族に会いに行くのに
便乗したような形です。
おかげで、チベット仏教の中秋の行事
見ることができて、ラッキーでした。
(後述の予定)

そうそう、旅の初めは
暑い暑いと言っていたはずなんだけど、
途中、ある日を境に
ものすごく寒くなったんです。
ものすごく。(日本人…いや、関西人基準)
慌てて露天で
モコモコの防寒ジャケットを買ったなぁ。
あれ、ノースフェイスだったな。
正規品ではないかもしれないけど。
日本に帰ってから、速攻ファスナーが壊れたっけ…


街は、国慶節に向けて、
急ピッチで化粧されていました。

空港からタクシーで移動中、
高速道路に大勢の人が
一列にびっしり並んでいる場面に遭遇。
何事?!と目を凝らすと、
一列に並んだ労働者達は
真っ黒な雑巾で
黒くすす汚れたガードレールを
拭いているんですよね。

一体それで
どれだけキレイになるのかは不明だれど、
それ以前に
人材の使い方として、その発想は
日本人には無いよね!
と目が点になりました。ほんと。
「人間の無駄遣い」
という言葉が脳裏をよぎる人海戦術。
中国の人口規模と人件費の安さを
目の前に突きつけられた気がしましたねぇ…


タクシーを降り、歩いていると
ビル建設現場の足場が
で組まれており、
そして働く人達は、
のヘルメットをかぶっている
ということに気付きました。
竹ヘルメットは
しっかり帽子状になっているのではなく、
枠だけです。
↓これが竹で出来ていると想像していただければ。


ともかく竹が大活躍
竹って、こんなに使える素材なんだ!
すごいな、
と衝撃を受けました。

今もあるのかな?
強度の心配さえなければ、
とってもエコで良いと思うんだけど。


あと、あちこちで何度も見かけたのが、
オープンな荷台に
軍人(わんさか)と花の鉢(たくさん)
乗せた軍隊のトラック
何台もやって来て、
止まったと思うと、
手際よく、あっという間に
巨大な花壇(こういう規模の花壇)
を作り上げて去って行く
という光景。

あの花壇、全部鉢なんだ。
軍隊って、こういう仕事もするんだ・・・。

だいたい軍隊を見ること自体、
初めてだったので、
よほど新鮮だったのか、
妙にはっきり覚えています。


---


・・・書いてみて、改めて思う。
なんて些末で断片的な記憶!

旅先に関して
もっと興味を持って下調べしておけば、
見るものも感じることも
もっと違っていたかもしれない
と思うと、
すごく勿体ないことをしたと
今更ながら後悔の念が。

当時は何の気なしに行った旅だけど、
今思えば、あんな旅、
もう、したくたって出来ないもんね・・・。


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