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この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

中国の記憶(5) 北京料理にまつわる思い出

2020-06-01 | 旅行

私は、昔から食にあまり興味がなく、
食べる量も少ない方で、
食べずに済むならそれに越したことはない、
サプリで生きていけるなら楽でいいのにな
と本気で思っていた
超絶つまらないヤツなのですが、
それでも中国は美味しかった。

脂っこい中華料理は苦手のはずなんだけど、
なのに、
中国で食べる中華料理は美味しかった。

好吃(ハオチー)」は、一番最初に覚え、
一番多く連発した中国語だったはず。


中国で食べた美味しい物、No.1といえば、
北京烤鴨(ベイジンカオヤ)(北京ダック)。
店の名前は忘れたけれど、
北京烤鴨といえばここ!という
超有名店に連れて行ってくれたはず。

驚くほど美味しかったなぁ…

料理の感動が大きかったせいか、
店の内装からガヤガヤした雰囲気、
皿の一つ一つ、
烤鴨のつややかさ、
食べる時のみんなの喜びに満ちた表情、
その時の会話まで、
鮮明に覚えています。
できることなら、もう一度、あれを食べたい・・・!


それに小籠包
あれも、たまらなく美味しかった。
そこは、小籠包専門店でした。
小籠包が沢山並べられている
大きな四角い木のせいろを
何個もテーブルの横に積み上げ、
たらふく堪能したなぁ。
お腹はいっぱいなのに、
口がまだ食べたいという。
で、食べちゃうという。


北京では、
そういう有名料理だけではなく、
街角の屋台で買う包子(バオズ)
(肉まんとか。具はいろいろ。具無しもある)から
うどんまで、
たとえみすぼらしい小さな店の
安~いものでも
とにかく全てがとっても美味しかった。
ハズレ無し。

(刀削面は、腕に乗せたうどんの塊を
包丁で削って
ちょっと離れた場所にある
大鍋に飛ばすんですが(→刀削面、動画)、
普通に、観客のいない路地裏でも
おじさんが黙々とやっていました。
あれって、観光地で人寄せにやる
パフォーマンスの一種だと思ってた。
すごい技術だと思うんだけど、
おじさん的には、
「え?なんか珍しい?普通だけど?」
みたいな感じで、それがまた驚きだった…。
味も、美味しかったです。)

私は、辛い料理が苦手なので、
北京料理はその点でも安心でした。
何を食べてもとにかく美味しい国なんて、
滅多にない。


しかし、問題もあります。
清潔度です。

それはね、もう・・・・。

店のお姉さんが、床を拭いた真っ黒の雑巾
そのままテーブルを拭くのを
目撃したりすると、
警戒せざるを得ない。

同行の中国人の彼女は、
店に入るとまず紙ナプキンで
お箸、スプーン、テーブルを拭いていました。

「これはやったほうがいいですよ。
中国では別に失礼にはなりません。
当たり前のことです。
みんなそうしています。」

「清潔な店に行きたいなら、
韓族の店に行くと良いです。
彼らはずっと衛生的です。
もっと清潔なのは日本人の店ですが、
高いので行けません。」


それでも我々は、中国人のやっている
確実に清潔度は落ちるけど、
間違いなく美味しい地元料理の店
行き続けました。
だって、美味しいんだもの!

お腹を若干下したこともあったけど
(当たったのか、食べ過ぎたせいなのかは不明)、
それほどひどくはならなかった。
私、お腹、弱い方なんですけどね。


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ああ、そういえば。
「不潔」で思い出した。
宿の近くのパン屋のことを。

朝食には、
必ずパンと紅茶が欲しい私は
宿の近くのパン屋で
パンを仕入れてから帰宅していました。

表から厨房が見えるんですが、
厨房の中に、いつも一匹の犬が
うろうろしていたんですよね。
柴犬よりちょっと大きめで、
毛足も長めの、むくむくした白い犬が。
おいおい、それはダメでしょう、
とは思ったけど、
そこしか店が無いから、仕方なく…。


で、
買ったパンの中には
犬の毛が練り込まれていてね・・・。


うーーーわ。
ほーら、やっぱり、言わんこっちゃない!


なんですが、
その犬の毛をポイと捨て、
200℃で20分くらい焼いてるんだから
大丈夫だよね?
と食べてしまった私たちは
相当感覚が麻痺していたと思います。

もし、当時、ダニアレルギーを発症していたら
危なかっただろうな。

ちなみに、
パンは美味しくありませんでした。
中国では、
全般的に「洋モノ」系が美味しくなかった。
パンはまだマシな方で、
菓子類にいたっては、激マズ。

中華料理はあれほど美味しいのに、
そして、
あんなにも食に情熱を傾ける国民性なのに、
なぜ?
と首を傾げたのですが、
思うに、あれは
バターに関する味覚の問題なんじゃないかと。

中国人の味覚では、
バターの香りや旨みは好まれず、
基本、ラードやごま油の風味が
好まれるんだろな、と。

というのも、
中国のケーキや焼き菓子類は、
バターの代わりにラードを使用している
んじゃないか、と思う味だったんです。
(さすがにごま油ではない)
マーガリンだとしても、
これの目指す味は
バターじゃ無くてラードですよね?
みたいな。

そういえば、
「ちんすこう」はラードを使います。
小麦粉・砂糖・ラードをこねて焼いたものです。

(ちなみに、ちんすこう(金楚糕)の「糕」は
中国語で「焼き菓子」「ケーキ」の意)

小麦粉・砂糖とくれば、
そこにバターを入れて焼くショートブレッドの方が
断然好みである私には
ちんすこうの良さが
いまいち分からないのですが、
だから中国の洋菓子が苦手だったのかも。

もしかすると、
ちんすこうが好きな人は
中国の焼き菓子全般、美味しく思うのかな?


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次は、店ではなく、
個人宅で驚いたことを。


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