ソニー労働組合仙台支部ブログ

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19春闘/格差は社会を崩壊させてしまう.2期連続で最高益更新のソニー.賃下げ・格差拡大は理解されない

2019年05月24日 | 日記

 2期連続の最高益更新のソニーですが、春闘回答は賃下げを続け格差を拡大する内容でした。私たちソニー労働組合は再回答を要求して4月12日、24日に春闘団交に臨みましたが、会社は「最大限の努力をした」と述べるだけで、賃下げを強いられる労働者やその家族の苦悩に向き合おうとはしませんでした。

 新人事諸制度が強行された2015年度以降、最大5%賃下げが続いています。18年度決算は営業利益が前年度比22%増の8942億円、純利益は同87%増の9163億円で営業利益を上回りました。ところが売上高はわずか1・4%増の横ばいです。人件費抑制・労働者犠牲の極みと批判せざるを得ません。アンケートに基づくソニー労組の賃上げ要求4万1千円は、これまでの賃下げを補う切実な要求です。賃下げ・格差拡大が職場のなかに不信と分断をもたらす危険性を指摘し、全労働者の賃金底上げの必要性を再度主張しました。

家族の暮らしを無視した少子化に拍車をかける賃金制度

 春闘回答で標準年収(一時金年6・9ヵ月)を試算すると、I2では基本給の上限でも476万円です(下図)。ソニーは「俗人的要素を排除する」として04年度に成果主義を導入し、新制度では「役割に応じた等級付与」として教育費のかかるベテラン社員でもI2に事実上の降格を押し付けました。学費が高騰し、私立理系では年140万円を超える大学も少なくありません。年収の3割を占めます。グループ間格差により、子会社では負担はさらに重くなります。

 最高益更新のソニーが、教育費の捻出が困難な社員をつくっています。こうした指摘に対し、ソニーは「教育の格差をなくすため今国会で法案が通ったばかり」と国に責任転嫁する回答を行いました。

 賃下げを強行し、グループ間格差を拡大し、最高益を更新しながら、国民の血税で補填すればよいという利己的な経営が許されるでしょうか。すべての社員が安心て子育てをし、豊かな教育を受けさせる。それができる十分な賃金を支給することは、大企業の社会的責任です。

  

投資家へのバラまきではなく、働くひとり一人の暮らしと原動力に!

 ソニーが19年2月1日に発表した第3四半期業績でのゲームビジネスのピークアウト、画像センサー事業の下方修正などを受け、週明け2月4日に株価は大幅下落、その後も下落が続きました。そうした中、ソニーは2月8日に1000億円を上限に自社株買いを行うと発表し、株価の下落は一時的に止まりました。

賃金一時金に関しては「最大限の支給をした」とソニー労組に回答していますが、株価下落を阻止するために多額の利益を市場に投入しています。「市場では明確な方向性を示せていない経営陣の失策により発生した下落への対応」と批判が広がっています(下)。投資家にバラまくのではなく、会社を本当の意味で支えている労働者にこそ分配すべきです。

自社株買いTwitterの反応

・従業員には還元しないのか。株主はいざという時手離してすたこらさっさと逃げ出すやろ。従業員は道ずれやろ。

 ・利益の分配順序は、経営者、株主、設備投資、ずっと後に社員かな。社員に配分する頃には景気が悪くてやめるとか。これじゃ景気は良くならない。

 ・「自社株買い」行為は合法だが、投資家に対する「キャッシュのバラまき行為」とも言える。特にソニーは手元にキャッシュがあるなら、将来のイノベーションに投資する手はないのか?

経営陣の高額報酬を見直し、拡大する格差を是正せよ

 フランスでは格差を助長してきたマクロン政権への不満が蓄積して大規模な抗議デモが発生しています。ソニーも格差に対して真剣に取り組まなければ社会的貢献度が低い企業として認知されてしまいます。

 ソニー労組は誰もが安心して人間らしく働ける職場を目指して、グループ間格差も含めて格差是正のために団結と連帯を力に取り組んで行きます。

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