かごしま食文化研究会

 鹿児島県主催「平成19年度 かごしまの食文化を生かした地域づくり」受講生の情報交換ブログ

ごぼう

2009-01-28 07:59:32 | 食関連情報
ごぼう

 1月11日の南日本新聞朝刊8ページに「鹿児島食の礎」として鹿児島大学農学部の岩井純夫先生が「ゴボウ」を紹介している。

 新聞記事では「数少ない日本起源の野菜」とし、第二次世界大戦時、米人捕虜にゴボウを食べさせた日本軍人は「木の根を食べさせ、捕虜を虐待した」として、戦後無期懲役の判決を受けた」と紹介している。

知らなかった。渡来品種と思っていた。

野菜図鑑で調べてみた。引用します。
 「ごぼうはユーラシア大陸の北部に広く野生しています。すでに10世紀以前に、中国から薬草として渡来していたといわれます。ごぼうを栽培し、食用にしているのは世界中で日本だけのようです。
 関東は耕土がくろぼくで深くて水はけがよく、関西はあまり深くない。このような土壌の違いから、長いごぼうは主に関東、短いごぼうは主に関西でつくられます。
 現在では長根が主流に。年間生産量の5割を茨城、千葉ほか関東5県が占めています。12月を最盛期に3月まで、貯蔵ものが順次出荷されます。
 独特の歯ごたえは炭水化物の一種のイヌリンと繊維質のセルロースで、野菜の中でトップクラスの含有量です。ともに腸を掃除し、便通をよくする働きもあり、薬効が注目されています。」


 中国渡来の品種のようです。日本で野菜として改良し、食しているようだ。
新聞の見出しだけを単純に見ると「日本起源のゴボウ」と思ってしまった。野菜として改良して食しているのは日本だけという意味でした。
朝から、早とちりでした。勉強になりました。

ニガウリ

2009-01-26 07:35:24 | 食関連情報
ニガウリの優良種苗増殖

 1月11日南日本新聞朝刊8ページに、市来農芸高校で「ニガウリの優良種苗増殖」に取り組んでいる記事がある。

 市来農芸高校の福永惠子教諭は生物工学科3年生を中心に、ニガウリの優良系統種子の採取を行っている。
 ニガウリ栽培は長年、個々の農家で自家採取した苗を使っており、産地ごとにさまざまな系統が在来種として定着している。しかし、できた種子は遺伝的に固定されていないために雑種の可能性が高く、形状そろわず出荷ロスが生じる。
 鹿児島市郡山地域で栽培されている「スタミナチャンピオン」の優良個体を選抜してカボチャに接ぎ木、開花後に交配して優良な種子だけを採取している。


 私の住んでいる地方では「コガゴイ」と呼ばれるニガウリに取り組まれたこと、すばらしいと思います。交配後に優良種子だけの取り出しには企業秘密があると思います。取り組んで8年目になるということで、今年の夏は食べてみたいと思います。どこで入手できるかが問題です。どのような表示がしてあるのか、新聞はそこまで突っ込んで取材して欲しかった。
 今年の夏は、スーパーを回って探したい。
 地元南日本新聞は、このような記事をどんどん書いて欲しい。期待しています。

マタンサファミリア

2009-01-16 07:50:53 | ブログ
マタンサファミリア

 豚一頭まるごと料理する企画が NPO法人全国生産者会「結」から発表されました。

 食・環境・農業に興味のある方を対象にした企画。豚を本当に一頭解体し、手作りソーセージなどを料理する企画。えこふぁーむ の見学会、農場体験もあります。

期  日  21年2月21日 土曜  午後2時 森小休 集合
           22日 日曜  午後5時まで
主催者   NPO法人全国生産者会「結」
       鹿児島県鹿屋市川東町6717-1
参加料   3,500円 (宿泊の場合は4,500円追加)
申し込み  電話 0994-44-2438
ツアー申し込み
      南西旅行開発 東京都渋谷区


 21日の夜に古地克成ジャズライブがあります。4,500円で夕食と飲み物が飲み放題となります。

日 程
21日 午前 東京発 鹿児島空港へ。
     到着後、リムジンバスで鹿屋バスセンターまで。専用車で森小休まで案内
     所要時間1時間50分
    午後2時
     レストランホテル森小休で豚の解体(専門家が行う)、ソーセージや料理を作     る。
午後6時 夕食
    午後7時 ジャズライブ

22日 午前 森小休で朝食
     えこふぁーむ牧場見学 (歩いて10分)
     えこふぁーむ畑で農作業 (車で5分)
昼食
    午後2時
     命についての講演会
    午後5時
     解散

 昨年に引き続き2回目の企画。今回は「命」がテーマです。
私も参加申し込みしました。
楽しみです。えこふぁーむ と 森小休 はホームページがあります。

黒島の盆

2009-01-15 07:26:46 | ブログ
鹿児島民具学会 1月例会 その2

 新春の鹿児島民具学会が正月10日に鹿児島市の鹿児島中央公民館が開催された。
新春特別発表で牧洋一郎氏が「種子島の砂糖スメ」、牧島知子氏が「黒島の盆行事」、下野俊見氏が「トカラ口之島の漁具と漁法、祭礼」を発表した。

 要旨を私なりにまとめてみました。勘違い聞き違いがあるかもしれません。

2、黒島の盆行事    牧島知子 (鹿児島市)
 昨年の三島村黒島の盆行事を調査しての発表。
 三島航路の船は盆は特別運行され14日の便にはたくさんの里帰り客が多い。いつもは翌日に船は出航するが、盆だけは里帰り客のために2泊して16日に出航する。昨年も多く民宿や知人の所に泊まり込んで盆の里帰りしていた。これらの人々は先祖の墓参りはもちろんだが、盆の太鼓踊りに参加することが目的でもある。
 黒島には大里と片泊集落がある。盆の行事は両集落とも同時刻に開催していたが、昨年は両集落の交流のため、片泊が午前中、大里は夕方から開催された。

 片泊の盆行事は、14日に準備と練習を行い、15日が本番。
14日に準備は小中学校に集まって、道具の修繕と踊りの練習を行う。
15日の午前中に小中学校の校庭に集まる。集落に火之神と地の神があり、男集は二手に分かれて別々に踊る。終わったら学校の庭に再び集まり太鼓踊りを踊る。
小中学校の校庭に初盆の家庭のためにゴザが敷かれた。20年は2家族の初盆があった。このことたちの前で「弔い踊り」が踊られる。
墓地では特別なことはやっていない。

 大里の盆行事。
13日の午後、家の主人が精霊棚を家の中に作る。仏の棚は神棚より奥のしたにあるが、この時だけは神棚より上に精霊棚を作る。棚は2段になっており、下段は餓鬼のためのもの。上段には位牌を置き、ご飯2、汁物2、和え物1を1組として、2組お供えし、はぎの木の箸を添える。下段の餓鬼の分にはご飯、汁物、和え物を各1備える。餓鬼は手で食べるので箸は置かない。
14日は、唐芋と里芋を茹でて供える。
15日は、盆のまきを作って供える。餓鬼棚には供えない。
「まき」は、団子のことと思います。サネンと呼ばれる月桃の葉に包んだ盆の団子のことと推察します。
夜には松の根の芯を削ったもので送り火を焚く。
 太鼓踊りはなく、弔い踊りと、婦人の笠踊りがある。黒尾神社で踊り、初盆の家庭の庭で踊り、最後に庄屋跡の家で踊る。


 感想として、写真を2ページ分コピーして配布されたが、詳しくどこどこの分と明記してないのがあり、よくわからない。配布資料は見出しだけ記載してあり、内容の記述がないので理解できなかった。
 私は数年前に黒島を調査した。有吉佐和子の「私は忘れない」の小説で有名になった島で、私の調査時にはモデルになった人は健在であった。太鼓踊りは途絶えかけたものを古老が苦労して盛り上げた話が印象に残っている。伝承者がなかなかおられず、数少ない伝承者も体調が悪く、なかなか話してもらえなかったのを思い出した。
 正月に錦江町の調査の時、偶然大里集落の人とお会いした。私が調査当時に話していただいた方々はほとんど死亡されたととのことだった。
 大里にはたくさんの芸能が伝承されていたが、途絶えてしまい、今では弔い踊りと笠踊りだけが伝承されている。このような盆の芸能は、本土まで分布していたが、今では見ることは出来ない。
 発表を聞いて、黒島に行ったときのことを思い出した。

学校給食展

2009-01-14 07:17:53 | 食関連情報
学校給食展 の案内


 農林水産省九州農政局 鹿児島農政事務所消費生活課から、「食育アイランド通信」として情報が届きました。転載してお知らせします。


ここから転載

鹿児島市で第26回鹿児島地区「学校給食展」を開催(1月17日~18日)

  日時:平成21年1月17日(土曜日)10時00分~19時00分

     平成21年1月18日(日曜日)10時00分~17時00分

  場所:山形屋1号館7階 第1社交室(鹿児島市金生町)

  主催:鹿児島地区学校給食関係栄養職員連絡協議会事務局

  内容:テーマ「みんなの食育、学校給食」

     ~命を支える食の大切さを学ぼう~

     学校給食の歴史、給食の実物展示、学習コーナー、栄養相談、試食、特産物の     紹介など

  参加費:無料(当日入場自由)

 学校給食の実態を知るよい機会と思います。
出かけてみたい企画です。

桜島観光セミナー

2009-01-13 06:51:18 | 掲示板
桜島観光セミナー


 桜島ミュージアムからセミナーの案内がありました。
案内文を転載して紹介します。
このセミナーは、毎月開催されます。数名の研究会会員が毎回参加しておられます。


 セミナー【おもてなしの極意を学ぶ】についてお知らせします。
(転送歓迎)
http://www.sakurajima.gr.jp/studies/index.html

今回の講師は、JTIC.SWISS代表の山田 桂一郎さんに、
「おもてなしの心と観光まちづくり -全てにつながる「おもてなし」の極意-」
という題名でご講演いただきます。

山田さんは世界各地でのプログラム・ツアーの実施経験を活かし、
「サービスクオリティ」の向上や地域観光のコンサルタントなども
されています。
日本各地の事例、世界の事例を鹿児島、桜島で聞けるめったにない
機会です。

どなたでも参加可能ですので、ぜひお越し下さい。


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テーマ: 「おもてなしの心と観光まちづくり」
  -全てにつながる「おもてなし」の極意-

講 師: 山田 桂一郎 氏
     (JTIC.SWISS 代表)


日 時: 1月14日(水)
18:30~20:00  講演会
20:00~20:30  意見交換会
20:30~22:00  懇親会

会 場: 国民宿舎レインボー桜島
鹿児島県鹿児島市桜島横山町1722-16
TEL 099-293-2323    FAX 099-293-2324


参加費: 無料  (※懇親会は2000円)
    
申し込み: 氏名・電話番号・参加人数を下記までご連絡ください。
※必ず事前にお申し込みください。

問い合せ: NPO法人 桜島ミュージアム
鹿児島県鹿児島市古里町1078
TEL 099-245-0100   FAX 099-245-0101
E-mail info@sakurajima.gr.jp


 毎回参加して勉強しています。
今回はどんなお話が聞けるか楽しみです。

黒糖

2009-01-12 06:28:52 | 食関連情報
鹿児島民具学会 1月例会 その1

 新春の鹿児島民具学会が正月10日に鹿児島市の鹿児島中央公民館が開催された。
新春特別発表で牧洋一郎氏が「種子島の砂糖スメ」、牧島知子氏が「黒島の盆行事」、下野俊見氏が「トカラ口之島の漁具と漁法、祭礼」を発表した。
下野俊見先生の発表があり、会場は満員で県外からの参加者もあった。

 要旨を私なりにまとめてみました。勘違い聞き違いがあるかもしれません。

1、種子島の砂糖スメ    牧洋一郎 (鹿児島市)
 種子島にはかつて300カ所の製糖工場があった。現在では西之表市井関沖ヶ浜田に「沖ヶ浜田黒糖生産組合」1カ所あり、2軒の農家が製糖している。年間600トンの黒糖を生産している。生産された砂糖は地元の浪江野商店で販売している。
 昭和35年に新光糖業が島内に3カ所の製糖工場を開設し従来の小規模な製糖工場は衰退してきた。しかし、この大資本工場は現在では中種子の1カ所に集約された。

 原料のサトウキビは、オーギと種子島では呼ばれ、手作業で収穫される。牧氏が昭和30年代の調査時と比較すると、長さが長くなり2メートル近くあるとのこと。
畑で収穫されたオーギは道路端に集められ、トラックで砂糖小屋まで運搬される。
砂糖小屋では、ローラーを使った小型圧縮機で汁を搾り出す。
絞り汁は1番鍋に入れて煮る。燃料は薪で火力調節のためボイラーも併用する。鍋の温度は100度で、石灰を加え、アクを取り除きながら2番鍋に移す。2番鍋の温度は115度が適温で、再び石灰を加えてアクを取り除きながら煮る。さらに3番鍋に移す。適温は118度から125度で、同様な煮方をし、丹念に練り上げる。この時に空気が入るように工夫する。空気の混ざり具合が製法のコツである。
ステンレスの型に流し込む。1ブロックは600グラム。昭和35年調査時は木製の型だった。

 黒糖は種子島産より奄美産、奄美産より沖縄産と南に行けば行くほど糖度が増しておいしい黒糖が出来る。


 10年くらい前に、南種子島町の製糖を調査したことがある。製糖のあとにサトウキビ酢を醸造していた。大変珍しく思ったことを記憶している。また、今回の発表ではふれられなかったが、サトウキビは2年かかって生長する。植え付けの時には、なぜか石灰に浸けてから植えていた。
貴重な発表でした。 

椿油でリップクリームを作ろう

2009-01-11 07:25:47 | 食関連情報
椿油でリップ作り

 NPO法人桜島ミュージアムのホームページに、珍しい企画が発表されています。転載して紹介します。

ここから転載

【日 時】 1月18日(日)13:30~15:00
【受 付】 まちの駅ふるさと(旧山下家)
【参加費】 2,000円(材料費込み)
【定 員】 15名(予約受付順・小学生以上の親子での参加歓迎)
【申 込】 事務局まで電話・ファックス・E-Mailにてお申込ください。
   ※ハチミツアレルギーの方は、お申込時にご相談ください。
【持ち物】 

椿油企画第2弾!!

先月は、椿油でフットトリートメントの講座を行いましたが、今回は、椿油企画第2弾!椿油・みつろう・はちみつを使って手作りリップクリームを作ります!肌が乾燥するこの季節、親子で一緒にリップクリーム作りなんていかがですか?もちろん、お一人様でもご参加いただけます♪
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〒891-1544 鹿児島市古里町1078
桜島ミュージアム事務局
TEL: 099-245-0100
FAX: 099-245-0101
E-mail: info@sakurajima.gr.jp
HP: http://www.sakurajima.gr.jp/

ここまで転載

 すばらしい企画ですが、今回は男性も参加できるのでしょうか。記載はされていませんが、女性限定のようです。男女問わずに参加できる企画があるとよいのではと思います。セミナーも定期的に開催しておられます。こちらは男女問わずに参加できるため、毎回参加して勉強しています。