週刊 新大土壌研

新潟大学農学部農学科 土壌学研究室の活動日記です 『週刊』を名乗っていますが、不定期に更新していきます

The 4th International Conference on Integrated Pest Management in BAU(3)

2011-01-31 | 原田

先週のうちに、無事に日本に帰国しました。

 

さて、現地で(2)を書いたあと(3)もアップしたつもりでいたのですが、なんと消えていました。

ですので、改めて(3)を書いておきます。

 

まずは、この写真。

Conferenceの2日目の夕方にあったブラマプトラ川クルーズです。

クルーズといっても、木造船に小さなエンジンを付けた船での30分くらいの船旅でした。

 

この川、今は乾季なので、あまり水かさがありません。というか、かなり浅いです。

しかしこれが、雨季になると増水してたまに堤防を越えて氾濫するそうです。

住民にはたまりませんが、バングラデシュの平原に肥沃な土壌をもたらすイベントでもあります。

 

そしてこの方、バングラデシュ農業大学のその名もハゥラダー先生。

まさか同姓の人がこちらにいるとは。。。(若干発音が違いますが)

名前の意味は「お金を貸す人」あるいは「農業をする人」だとかで、ふたつの意味がずいぶん違いますけど、後者なら私の苗字と共通点があるような気もしますね。

Bt(バシラススリンジェンシス)の専門家で、岡山大学で学位をとられたとのことで、日本語も少し話していました。

 

ということで、バングラ通信はこれでおしまいです。

 


The 4th International Conference on Integrated Pest Management in BAU(2)

2011-01-21 | 原田

さて、今日からカンファレンスが始まりました。

登録開始の8時半を過ぎると、ぞくぞくと参加者が集まってきました。

 

堀先生(右から3番目、新潟大学教授、本カンファレンスのステアリングコミッティーのチアマン)とBAUの先生方が壇上に上がり、スタート。

これは会場内部の様子。150人はいたかな?

それでは。


The 4th International Conference on Integrated Pest Management in BAU(1)

2011-01-20 | 原田

寒い新潟を飛出し、今バングラデシュのバングラデシュ農業大学(BAU)にいます。

1/20-22に開催される The 4th International Conference on Integrated Pest Management に参加することが今回の目的になります。

これは新潟大学農学部からいっしょに参加している教員と大学院生。時差は3時間。気候は暖かいと思いきや、暖かいのは昼間だけで、朝晩はものすごく冷え込みます。セーターは着たまま、我慢ができなければ新潟から持ってきたコートを着込むことになります。

 

BAUは首都ダッカから車で2時間ほどのところにあるマイメイシンという街にある農業大学で、学生数は6,000人(男女比55:45程度)、そのほとんどが寄宿舎で生活しているとのこと。

このビルにさまざまな学科と研究室が入っています。

さて、キャンパスの脇にはブラマプトラ川が流れているのですが、その川岸に生えている植物はなんだかわかりますか?

もう少し近づくと。。。

 

分かりますか?そう、イネです。

 

川を水田の代わりに利用してイネを栽培しています。

 

バングラデシュではイネは年に2回もしくは3回収穫できるそうで、今が田植えの時期。収穫は5月ごろで、雨季の始まる前に収穫するようです。

 

ただし、土壌は川の堆積砂でとても固く、根が十分に生育しないため、収量は1 haあたり約2トンと極めて低いとのこと。予想に反して雨が多いと、収穫期にイネが水没してしまい、収量に大きな影響を与えるそうです。

 

そしてこれはブラマプトラ川にそそぐ、小さな小川の川底に定植されたイネ。 

イネを一粒でも多く収穫するためにここまでする。。。うーん、すごいですね。


センター試験

2011-01-16 | 原田

今日はセンター試験の2日目ですが、寒気が強まって風も強く、大学周辺は吹雪模様です。

 

受験生の皆さんは、試験そのものにはあまり関係ないですが、屋外での移動には気をつけて。

それにしても学ランの上にコートを着ないで歩いている高校生の多いこと。寒くないのかな。

では残り数科目です。頑張ってください!


スキーの日

2011-01-12 | 原田

本日は「スキー伝来から100年目」の記念日だそうです。

それにちなんでか、五十嵐キャンパスでは昨晩から大雪となりました。

 

これは今朝の西門付近の様子。

もう辺りは真っ白です。

 

でも朝には降り止んで、天気もまずまずだったので、研究室(農学部B棟)から日本海が良く見えました。

 

Monson et al. (2007) Winter forest soil respiration controlled by climate and microbial community composition.  Nature 439, 711-714 によると、欧米の山岳地帯の降雪地にある森林土壌では0℃や4℃といった低温でも増殖できる微生物群集が冬期に出現して、その活性が冬期の土壌呼吸量=土壌有機物分解を制御している、とのこと。雪が固まってできる"snowpack"が厚いほど、断熱効果が働いてこれらの微生物活性が高まるそうです。逆に"snowpack"が薄くなると土壌が冷え過ぎてしまい、土壌呼吸量が小さくなるらしい。ということは、こうした森林土壌は地球温暖化すると二酸化炭素発生が抑制される(つまり相殺する方に働く)自然生態系の例ということになりますね。そうなると夏の間に植物によって固定された炭素がどんどん土壌に蓄積されていくということか?(そんな単純な話ではない?)

 

雪の下の農耕地土壌の微生物活動についても報告があったように記憶しています。ただ今は思い出せないので、いずれ。。。


明けましておめでとうございます。

2011-01-07 | 原田

明けましておめでとうございます。

 

さて昨年は改修工事が終了し、改装なった農学部B棟に戻ってきました。

↑ ちょっと画像が小さいですが、下の方の階の窓の中に耐震補強の鉄骨が入っているのがわかりますか?

これで地震で建物が崩れる恐れはなくなりました。

ただ、床面積全体の20~25%程を共用スペースに供出したので、研究室は狭くなってしまいました。

 

現在、農学部の顔とも言うべきA棟の改修も進んでいます。

今年の春には新しい玄関がお目見えすることでしょう。

 

それでは本年も新大農学部と土壌研をよろしくお願い申し上げます。