週刊 新大土壌研

新潟大学農学部農学科 土壌学研究室の活動日記です 『週刊』を名乗っていますが、不定期に更新していきます

エーゲ大学農学部土壌学科

2010-07-25 | 原田
前の記事で「最後」とありましたが、トルコでの話を若干追加します。



話は前後しますが、22日にアンカラからエーゲ海沿岸のイズミルに移動し、23日にエーゲ大学農学部を訪問しました。これはジャン先生の仲介で、トルコの有機農業について現地研究者から説明を受けるためです。

その際、例によってラボを見せてもらいました。

化学分析主体とのことで、N含量はケルダール法で測定していました。


これは屋上の植物育成室。マメ科植物を栽培していたが、もう収穫してしまったとのこと。試験目的は都市下水汚泥肥料の効果判定だそうです。


これはラボにある超旧式のバリアン社製原子吸光。

新型もあるため、さすがに今は使う人がいないとのこと。あまりに旧式なもんで、バリアン社から展示用(産業遺産?)に引き取りたい旨、申し出があったとか。

とりあえずトルコからの投稿はこれで終了し、今日帰国の途につきます。

トルコの農業エンジニア

2010-07-25 | MN
 これが最後の書き込みです。トルコでは農学部を卒業した人が数人で起業して、数十人の農家の生産・技術・販売を担当する企業を起こしています。この写真の方は農学部を卒業した花栽培(カーネーション)のより有利な条件で生産・販売できる企業を起こしています。
 農家が一番苦手なより有利な条件で花の種類も含めて生産調整を行い販売するか責任を持って行っていいるようです。日本も参考になります。

地中海大学のフセインさんと

2010-07-25 | MN
 24日はトルコ第4の都市アンタルヤにある地中海大学土壌学科フセインさんに案内していただきました。フセインさんは博士課程の学生さんで兵役から帰ったばかりです。兵役では6ヶ月間イラク国境の町URUDEREにいたそうです。戦闘で頭をけがしてその跡が残っていました。弟さんも兵役中とのことです。22日にはやはり国境の町で過激派による攻撃を受けて4名亡くなったとアンカラ大学のCAN先生が話していました。男の子を2名持つ身としてはいたたまれません。悲しい話です。早く平和が訪れて欲しいです。
 アンタルヤ地域は農地面積の31%、農家の6%が有機農業です。エーゲ海・地中海沿岸は有機農業が盛んです。土壌と気候に恵めれているためです。
 アンカラ大学のCAN先生、今回は大変ありがとうございました。私の要望を聞いていただき行く先さきざきで、地元大学関係者と交流ができて感謝・感謝です。
 現在、アンカラ最後の朝、書き込みをしています。H先生、B君、この続きをよろしくお願いします。
 24日は私だけ別行動で申し訳ないのですが、アンカラ大学の学生さんの案内でCANさんたちトルコ人が尊敬してやまない、革命でトルコ共和国を成立させたムスタファ・ケマル初代大統領廟を見学して、午後の便でドーハ経由で帰国します。

有機農業の村

2010-07-25 | MN
 この村は最近有機農産物を販売したり、地元手作り料理を食べることができるのが目玉の村です。民宿も行っています。トルコを7地域に分けた地域の1つであり、南西部のエーゲ海沿岸の人口第3の都市イズミール地域(トルコの中・上流階層が夏休みを過ごすサマーハウスが集まる)を中心としたトルコ人口の5分の1ちが集まるこの地域は農業面積の約32%、農家の35%が有機農業です。
 この村は有機の村として、多くの人が集まります。

エーゲ海の都市イズミールから

2010-07-23 | MN
この写真はエーゲ大学土壌学科圃場の写真です。土壌学科教員が31名、女性が11名でした。学科長のDilek先生は女性でした。奥に見えるのはオリーブの木です。オリーブの木は一度植林すると伐採禁止とのことです。
2枚目の写真はRapunzel村の有機農業です。1986年から会社が販売と指導を行っています。
約900haの農地が有機農業です。タバコ、ブドウ、トウモロコシ、小は麦、オリーブ、ごま等40種類が栽培されています。
3枚目はこの村の農民です。インタビューをしました。すべての農民は携帯電話で情報が入り、インターネットも90%以上の農家にあり、農業に利用しているとのことでした。
堆肥は前述した作物残渣と牛フンを利用して、2t/1haです。
イタリアの有機農業の村と定期的に交流していると話していました。
後継者問題は日本と同じように深刻で村から30名がとかに出たと話していました。
収入は週1500から7000USドルとのことです。

アンカラ大学農学部土壌学科

2010-07-22 | 原田
Merhaba!!!

トルコ語で「こんにちは」という意味で、こちらにくる前に覚えてきた数少ない言葉ですが、とても便利です。

先にも報告がありましたが、アンカラ大学農学部でのワークショップ参加と農業現場の視察を目的にトルコに来ています。

アンカラ大学農学部のジャン先生。この3月までの約2か月間日本に滞在していました。日本通で日本好き、日本語ペラペラの頼りになる先生です。


ジャン先生は土壌学科の所属ということで、ラボを見せてもらいました。

実験台はタイル張りで、デザインがいいですねぇ。ここは土壌の基本的な物理化学性の分析をするところとのことです。

こちらの学生さん。土壌試料の調整中です。

二人とも4年生で、夏休みの間に実験しないと卒業できないんだとか。。。

それではまた。