週刊 新大土壌研

新潟大学農学部農学科 土壌学研究室の活動日記です 『週刊』を名乗っていますが、不定期に更新していきます

中国黒竜江省塩類土壌改良の学習会

2010-11-20 | MN(野中)

写真は中国黒竜江省安達市近郊のナトリウム質塩類土壌です。この土壌の改良を行っている中国黒竜江省水利科学研究院黄彦さん(写真右側女性)が新潟大学に滞在しています。11月19日研究室のゼミで講演を行ってもらいました。約1時間30分詳細な話が聞けました。非常に良い発表でした。

草地となっている断面を見て判るように表層は黒い有機物層ができていますが、その直下は白い塩類層とその直下に有機物が移動した層、そしてその下に円柱構造の塩類層ができています。溶脱したNaが乾燥で上昇してきます。そのために改良は深耕による上昇面の切断と酸性有機物施用による改良が主です。5年後経過すると再びNaの毛管上昇が起きて,土壌化学性と物理性・牧草の生育が悪くなるようなデータもありました。いずれにしろ、塩類土壌は広大な面積で改良には時間がかかります。この微生物性を調べると面白いと思います。


応用生物化学科学生実験

2010-11-05 | 原田
今年も2年生向けの実験科目である「化学実験」のうち、「化学実験II」を土壌研で担当しました。

化学実験IIでは土壌を実験材料にして、比色定量、中和逆滴定、pH、原子吸光を学びます。

下の写真は原子吸光光度計の説明をする土壌研の小野くん。


原理や使い方を噛み砕いて後輩に説明するのは自分自身にとってもよい勉強になりますね。

韓国

2010-11-02 | MN(野中)
 遅れましたが、8月は韓国で日本有機農業学会と韓国有機農業学会の合同シンポジュウムを南楊州市で開催しました。
南楊州市は2011年世界有機農業大会が開催される場所です。この市ではすべての学校給食が地元有機栽培米を使用しています。市長は未来を担う子供たちが優先して安全でおいしい食事をすべきと考え補助金を出して100%地元食材の学校給食を行っていると聞きました。
 その市の有機栽培キュウリです。約10カ月栽培されます。私の論文(有機農業研究第1巻第1号42ページ)と同じで葉の色が薄い緑です。これは栄養過剰でなく、健全なキュウリの証拠です。
 帰国の日、ソウル市南大門市場を見学しました。そこの中ので食べた食事が一番おいしかったです。
 写真はキムチ売場です。16種類のキムチを販売していました。2種類のキムチを購入して、完全密閉して持ち帰りました。
 川ガニキムチが評判が良かったです。
 最後はソウルの高級デパートで見た有機栽培お米です。写真を撮っていたら店員さんに注意されました。韓国の知人の名刺を出して交渉したのですが、これ以上写真は撮れませんでした。高いです。

朝鮮族の村の犬料理

2010-11-01 | MN
黒竜江省では日本が占領していた時代、朝鮮民族を連れてきて稲作をさせていました。従って、現在でも朝鮮族の村が多く残っています。朝鮮族の村で犬料理のフルコースを食べました。三沢先生の顔も見えます。

黒竜江省アルカリ土壌

2010-11-01 | MN
 久しぶりです。9月下旬中国黒竜江省を訪問してきました。三沢先生も同行しました。
 私は黄彦さん、司先生とアルカリ土壌の改良地を訪問しました。pH10前後の強アルカリ土壌です。
 改良には深耕して水はけを良くして、改良資材を入れています。有機物の補給が少ないと感じました。
 黄さんは11月新潟大学に招待しました。アルカリ土壌の修復の話をしてくれます。