週刊 新大土壌研

新潟大学農学部農学科 土壌学研究室の活動日記です 『週刊』を名乗っていますが、不定期に更新していきます

本年もお世話になりました。

2009-12-31 | 原田
今年も新大土壌研ブログにお付き合いいただき,ありがとうございました。

「週刊」と銘打ってはいるものの,「隔週刊」あるいは「月刊」の方がふさわしい更新間隔になってしまいました。来年はもう少し頻繁に更新したいものです。

ところで下の写真は昨晩(12/30)の生命環境棟の様子です。


冬休みと言えば来春卒業(修了)する学部生や大学院生が休み返上で実験に精を出すものですが,さすがに明かりが少なくなってきました(それでも1/3は電気が点いてる)。

お正月は実家で英気を養って,休み明けからもうひとがんばりといったところでしょうか。

それではみなさん,よい新年をお迎えくださいませ。


※最後に受験生でこのブログを見てくれている方へ:センター試験に向けての最後の追い込みですね。体調に気をつけてがんばってください。

インドネシア バンダーランプンより(5)

2009-12-20 | 原田
最後にランプン大学を紹介します。

ランプン大学はインドネシアの有力な国立大学のひとつで、農学部の他、理学部、工学部、法学部、経済学部、教育学部などからなります。

「FAKULTAS PERTANIAN」で「農学部」という意味です。


農学部本館といった感じの建物。

こちらの学生も玄関に座りこんでますね。

別な建物での実験風景。

タイル張りの実験台というものを初めて見ましたが、なかなかいい感じを出してます。

主要な分析機器はResearch Instituteに集められていました。

まずはHPLC。


GC-MS。


TOC計とイオンクロマト。


他にも原子吸光光度計やICPがありました。

どれも比較的新しいものだったのですが、横浜国立大学やJFEと共同研究をやっていて、その関係で入った機器だそうです。横国大からは大学院生が派遣されており、6ヶ月間ここで実験するとのこと(残念ながらビザの関係で出かけており、会えませんでした)。

今回、私たちもランプン大学の先生方と協議を行い、新潟大学-ランプン大学の交流を強化することで一致しました。これを期に研究・教育両面でより良好な関係を築いて行けたらと思います。

これでインドネシア滞在記を終了します。

インドネシア バンダーランプンより(4)

2009-12-19 | 原田
先週インドネシアから新潟に無事に帰ってきました。

ちょっと間が空いてしまいましたが、インドネシアのことをもう少しだけ書いておきます。

といっても今回は料理の話し。インドネシア滞在で出会った食べ物を紹介します。

1.スカルノハッタ空港のエアポートホテルで食べたチキンスープ

これが初めて食べたインドネシア料理。一見辛そうな印象ですが、辛いというよりはスパイシーな感じでとてもおいしかったです。ご飯は当然インディカ米。食べなれないご飯ですが、これもこちらの料理と一緒に食べるとおいしい。

2.バンダーランプン・マルコポーロホテルの朝食
代表的な料理を2つほど。

(1)ナシゴレン:インドネシア風チャーハンですが、日本のチャーハンとあまり変わりません。


(2)ミーゴレン:インドネシア風ヤキソバ。これも違和感なく食べられます。辛くない。


朝はバイキング形式だったので、他にもいろいろと料理がでました。来る前の印象は「なんでも辛いのでは」と心配していましたが、実際にはそんなことはなく、辛いものも甘いものも好みで選べました。ただし料理に油を多く使う印象はあります。なお、ここのホテルではお粥も提供していて(写真は撮り忘れました)、前夜食べ過ぎたときには重宝しました。

3.街のレストランのパダン料理
お客さんが席についた途端に、料理が盛り付けられた小皿がどどっとテーブルに並びます。現地の方いわく、「これぞファストフード」「マクドナルドより速い」。

ここから気に入った皿だけを選んで食べ、手をつけなかった皿は勘定に入らないという仕組み。

どれもおいしかったんですが、中でも「焼き鳥」は絶品。

味付けにココナッツミルクが入るのがパダン料理の特徴で、この焼き鳥のタレにも当然入っているとのこと。

中には激辛の料理もあり(例えば1枚目の左端)、これはかなりの刺激でした。正直、食べていてツライ。

4.果物

これはココナッツそのもの。実の中のココナッツジュースを飲み、その周辺の白い固形部をさじで削って食べるのですが、固形部の方がおいしいかな。1個50円ほどでした(外国人価格だったかもしれませんが)。


これは「サラ」というフルーツです。ヘビ皮のような皮で覆われています。剥くとこんな感じ。

さらに表面の薄皮をはいで食べます。

果汁はほとんどなく、少し甘めでコリコリっとした感じの食感で結構気に入りました。なんでも「買って食べる果物」というよりは、自分の家の庭に植えておいて好きなときにもいで食べるというものだそうです。

有名なドリアンは街の露天で山積みにして売っていましたが、食べる機会なし。今後の宿題ですね。



さて、上でも書きましたがインドネシア料理は辛いばかりでなく(辛いものはとてつもなく辛い)、味に深みもあって日本人の口には合うと思いました。もっとも、これはこの地域限定の話かもしれません。

次回はランプン大学を紹介します。

鹿児島です 

2009-12-10 | MN
 先ほど、鹿児島に到着しました。
 明日は科研費を使い有機農業学会メンバーで行っている調査の打ち合わせと理事会です。
 12日から13日まで鹿児島大学農学部で有機農業学会です。
 初日、私がコディネーターした「有機農業にとって土とはなにか?」です。
 インドネシアほどではないですが、鹿児島は温かいです。

 ところで、N.H.先生の書き込みにAMFの写真がありました。Sriさんが指導したのかと思いました。

 懐かしい顔や風景の写真ばかりでした。

 N.H.先生はじめH先生、S先生、O先生御苦労さまでした。
 

インドネシア バンダーランプンより(3)

2009-12-10 | 原田
今日はエクスカーションでランプン中央部にあるGMP社のサトウキビプランテーションを訪れました。

見渡すばかりのサトウキビですが、面積30万ha、東西70kmにも及ぶ広大な面積を管理しているそうです。


開発本部長のご挨拶。わざわざ横断幕をつくってくれての歓迎です。

この会社ではIPMをサトウキビ生産の一部に取り入れていて、自社内でサトウキビ害虫を培養しながら、天敵などを使った防除を研究しているそうです。

天敵をサトウキビを食い荒らすガの幼虫に感染させているところ。


ポットをつかった化成肥料の施用試験もやっています。


ただ循環型農業志向もあるらしく、サトウキビの搾りかす(バガス)からのたい肥製造も行っています。(ただ操業面積から考えると、微々たる生産量です)


また、アーバスキュラー菌根の調査もしたらしく、こうしたポスターが展示されていました。


明日にはこちらを立つので、次回は帰国後に更新することにします。

インドネシア バンダーランプンより(2)

2009-12-08 | 原田

International Meeting for the Development of Integrated Pest Management (IPM) in Asia and Africaは新潟大学農学部が主催する国際シンポジウムのひとつで、第1回タイ・チェンマイ、第2回ベトナム・ハノイと続いて今回は第3回になります。


左がこの会議のchairmanである堀先生、右が今回の大会委員長のJamalam Lumbanraja教授。

Jamalam先生はランプン大学農学部土壌学科の教授で、私は今回初めてお会いしたのですが、わが土壌研の野中先生とは長らく共同研究をされていた方です。

会議の冒頭にランプン地方に伝わる音楽と踊りが披露されました。

手前においてある箱には「香草」が2つ入っていて、それを先の二人が同時に味わうシーンが踊りの中に盛り込まれていました。私も後でかじらせてもらいましたが、かなり苦いものです。こちらの方に聞いたところ、「絆をつくる」とか「深める」という意味があるとのこと。粋な計らいですね。

今回は日本とインドネシアの他、韓国、台湾、ベトナム、タイ、バングラディッシュから参加者がありました。

会場の一番前に「お偉いさん」用の席があるのはこちらのスタイルのようです。セレモニーの時以外は使われていませんでした。

さて、会議の主題であるIPMは「総合的病虫害管理」と訳され、化学農薬の過度な使用をやめて、品種選択や転作などのほ場管理、微生物農薬や天敵の導入などにより、病害虫の発生を抑えようとするものです(適度な化学農薬の使用は許容される)。このシンポジウムではやや拡大解釈して、機能性肥料(抗病害性)の開発や未利用有機物資源の堆肥化、有機農業、森林保護、土壌保全といった結構幅広いテーマの発表がありました(会議の最後に「Integrated Crop Management (ICM)会議」への名称変更について議論されたほど)。

私も”Diversities of diazotrophic communities in rice soil revealed by molecular-based ecological approaches”という題で、慣行区、有機区および対照区で栽培したイネの根に生息する窒素固定菌群集を分子生態学的な手法で検討した結果について発表しました(修士1年の菊地さんおよび野中先生との連名)。


発表後、クルクマという花の窒素固定エンドファイトを研究しているタイ・チェンマイ大学のSoraya先生から「今度相談に乗ってね」と言われました(意訳です)。帰国したらメールが来るかもしれません。

次は明日エクスカーションで行くサトウキビプランテーションについて書きたいと思います。

インドネシア バンダーランプンより

2009-12-07 | 原田
原田は今、「第三回国際IPMシンポジウム(正式名称:The 3rd International Conference for the Development of Integrated Pest Management in Asia and Africa)」に出席するため、12/5から11日の予定でインドネシアのスマトラ島南端にあるバンダーランプン市に来ています。新潟大学からは原田の他に、堀先生、岡崎先生、末吉先生が参加しています。

ここではまず12/6のレポートをしましょう。

前日ジャカルタで1泊したのち、朝6:50発の飛行機でバンダーランプンに入りました。

朝早かったのですが、今回の事務局のランプン大学の方が車で迎えに来ており、シンポジウム会場兼宿泊所のマルコポーロホテルまで送ってもらいました。

このホテルはなんでもバンダーランプンでは一番の老舗とのこと。
高台にあって海が見えるなかなかのロケーションです。
部屋もほどほどに広く、清潔です。

シンポジウムは明日からなので、少し街を歩いてみました。

なんらかのモニュメント。軍人の像なので独立記念塔?

そうこうしているうちにスコールに会ってしまいました。

写真だと分かりづらいかもしれませんが、本当に滝のように降りました。

「熱帯地方には乾季と雨季があって、雨季には毎日スコールが降る」と地理で教わったはずなんですが、こちらの人に聞くと「毎日降るわけじゃない」とのこと。

インドネシアはご存じのようにモスレムの国(85%を占める)なので、決まった時間にコーラン(?)が街中に流れます。

なんとなく不思議な感覚に陥りますが、日本のあちこちでやってる町内放送「カラスと一緒に帰りましょ」を外国人も同じように聞いているかもしれませんね。

次回は12/7-8のシンポジウムについて書きます。

もう12月か...

2009-12-01 | かわうち
今私は、一人離れたところで実験をしています。
とは言っても最近は頻繁に来ていますが…


こっちに来ると改修工事が進んでいることがよくわかります。
まああまり今年度で卒業する人にとっては関係ないようですが


特に内容のない話になりましたが、
今年も残り1ヶ月になったわけなので皆さんがんばりましょう!!