週刊 新大土壌研

新潟大学農学部農学科 土壌学研究室の活動日記です 『週刊』を名乗っていますが、不定期に更新していきます

収穫の秋

2008-09-25 | 原田
田の稲が実りました。



そこで...

秋晴れに恵まれた昨日,研究室総出で稲刈りを実施。10a程の圃場のうち,約1/3を手刈りしました。コナギがたくさん生えてますが,これは無農薬で栽培したため。


刈ったイネは稲わらで束に。でも,はずれてバラバラにならないようにきちんと結ぶのがなかなか難しい。

そのコツを技術職員の方にご指導いただきました。


ようやく刈りあがったイネを乾燥させるためにビニールハウスに移して,今日の作業はおしまい。


結局ここまで朝9時から夕方4時過ぎまでかかりました。みなさん,お疲れさま。

どれくらいの収量になるか,楽しみですね。

※稲刈りの様子を新潟市長さんが視察に見えました。実は今年の稲作,食品残渣から作った堆肥の施用実験だったのです。現在生ゴミとして焼却されている食品残渣を発酵・堆肥化して有機物資源の有効活用を目指すとともに,それを有機農業に生かすことを目指しています。なおこの試験は財団法人佐々木環境技術振興財団のご協力にて実施しています。


by NH

H20日本土壌肥料学会名古屋大会

2008-09-16 | 原田
本年度の日本土壌肥料学会の全国大会が先週名古屋で開催されました。

小牧空港からバスに乗り,栄あたりに出たとたん,「名古屋はええよ!やっとかめ」の歌が頭の中を回り始め,ついニヤニヤしてしまいました。周りからは変な人に見えたことでしょう。

さて,今回は私は聴講のみと,ラクをしてしまいました(座長はやりましたけど)。でも,今回も多数の講演やポスター発表を聞き,いろいろと感じて帰ってきました。特に分子生態学的アプローチや微生物資材に関するミニシンポと,時間の関係で半分しか参加できませんでしたが「原生生物や線虫から見た土壌生態系の解明と活用」のシンポは聞きごたえがありました。来年は京都だそうで,今度はちゃんと研究発表もしたいと思ってます。

ですがその前に,実は来る11/29に日本土壌肥料学会関東支部大会が新潟大学農学部で開催されます。

要項はこちら(pdfファイルが開きます)。

久しぶりの新潟開催とあって,楽しみにしておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

懇親会では「日本酒+鮨」で盛り上がろうという構想を練っておりますので,ご関係の皆様におかれましては奮ってご参加の程,よろしくお願い申し上げます。

by NH

実験ツール1

2008-09-05 | 原田
「週刊」なのに「月刊」になりそうです...

さて,この8月に実験で使用する汎用機器をいくつか購入しました。これを機に土壌研で使用している実験ツールを3つほど紹介することにしましょう。高校生~大学1,2年生向けに易しく説明します。

さて,1つめはコレ。なんでしょう?


これはオートクレーブと言います。日本語で言うと「高圧蒸気滅菌器」。原理は圧力釜と同じです。高温高圧にして,釜の中の微生物をノックアウトするのですね。これで,微生物培養に使用する器具や培地を処理し,目的外の菌が生えないようにします。ちょっと古いですが,機能は問題なし。ちなみにじゃがいもを蒸かすこともできます(やってはいけません)。

次はコレ。


恒温機ですが,MAX300℃まで上げられるので乾熱滅菌器として使用してます。目的はオートクレーブと同じですが,こちらはとにかく高温(ふつうは180℃)にして滅菌します。ガラス器具(ガラスシャーレやメスピペットなど)や金属製品(薬さじなど)の滅菌に利用します。

本日の最後はコレ。何でしょう?


微生物を培養するときに使う培養装置です。中に見えている金属の網に培養容器を固定して,旋回させるのが普通。この装置では2段重ねになってます。下段はヒーターのみなので室温+5℃くらいの温度設定で使います。上段は冷却装置もついていて,任意の温度(たとえば15℃とか)で培養できます。

今日は微生物関連の実験に使う機器を3つほど紹介してみました。

by NH