何十もの物件を内覧し、はじめて物件申込をしました。
物件申込とは、貸主に「私はこの物件を検討しています」と宣言します。
事業計画の概要、職歴、飲食店開業の準備をしてきた経歴をまとめた資料を用意し、
不動産屋さんから貸主に説明していただきます。
この時点で、申込に費用はかかりません。
数名の申込を受け付けて、貸主が自分のビルにふさわしい店を選ぶ場合もありますし、
先に手付金を支払った者勝ちのこともあります。
誰かが手付金を支払うとその人だけが交渉できるので、
他の人は物件を内覧することもできなくなります。
この物件は立地が悪いことは、わかっていたのですが、
厨房の広さ、形、カウンター、テーブル席のバランスなど、
店内レイアウトが気に行ったので、今後の勉強のために内覧するだけのつもりでした。
中にはいると予想以上にきれいな状態で、
ここでカレーを温めて、ドリンク作って、洗い物をしてとオペレーションのイメージが
はじめてわきました。
空調がきれいだなぁと思ってたら、
管理人さんがきちんと掃除をしたそうです。
きちんと管理されていて、穏やかそうな方でうまくやっていけそうな気がする。
ここならできるかも。。。そう思いはじめました。
家賃も保証金も格安、ここならリスクも少なく、
ゆっくりしている私にはちょうどよい立ち上がりができるかも。
でも、もう一人の自分が「最優先とがんばってた立地はどうなの?」と問いかけます。
即決はできなかった。
自分の中で、年内に候補が見つかって1月に契約というストーリーができていたので、
契約を急いでることにも気づいてた。
店舗設計会社にも夫にも内覧してもらってからでないと冷静に判断できない。
2~3日前に居酒屋さんが物件申込をしていたので、私が後から参戦することになります。
私が申込をしたら、居酒屋さんが先に手付金を払うかも。
ちらっと頭をよぎりましたが、11月上旬からネットで空き物件と公開されているものを、
そんなに簡単に決めたりしないよな。と思ってました。
でも。。。週末明けにそのとおりになってしまいました。
今考えれば、私が先に申込をしてたなら、後から申込が入ったと聞けば、すぐ手付金を払ったでしょう。
というのも、申込をしてから物件の調査をするとすべて良い方に考えてました。
何度行ってもターゲットとなるお客様は店の前を歩いていない。にもかかわらず、
近所の人気店にはターゲットとなるお客様がいる。だから私の店にも来てもらえるはず。
ランチはどの店も1回転くらいだなぁ、お客様はお店でお昼休みの時間をたっぷりくつろいでいる感じ。
でも、きっとカレーなら1.5回転はできるし、行列ができる店にするんだ!
片側2車線の広い道路の向こうには、ターゲットとなるお客様がいっぱいいる。
きっと、お店の存在を伝えられれば、信号を渡ってきてくれるはず。。。
この精神状態で「もう一人申込が入りました。どうします?」と聞かれたら、
「ひとまず手付金を払います」と言ってしまうでしょう。
ご近所ともうまくやっていけそうな予感もしたので残念ですが、
ご縁がなかったんですね。
でも、この物件のおかげで、悩んで悩んでなかなか完成しなかった事業計画書もいっきに完成に近づき、
物件申込から決断するまでのスピード、調査しないといけないことが具体的にわかりました。
きっと、近々出会う物件のリハーサルだったのだと思います
長い文章になってしまいました。最後まで読んでくださってありがとうございます。