climb92 岩屋城跡 2023.4.22 「83」
岩屋城の歴史は、嘉吉元(1441)年 嘉吉の変、それまでの赤松氏に替わって美作国守護となった山名教清〈やまなのりきよ〉による築城に始まります。
応仁の乱(1467~1477)が勃発すると、赤松氏は旧領の美作国を奪回し、岩屋城もその支配下に入りました。
その後も、要地に位置する岩屋城は、浦上氏、尼子氏、宇喜多氏、毛利氏といった諸勢力による争奪戦の舞台となり、
城主のたび重なる交替を経て、天正9(1581)年には毛利方の中村頼宗〈なかむらよりむね〉の居城となりました。
江戸時代の軍記物『陰徳太平記』などによると、中村頼宗は32人の決死隊に命じて、防備の手薄な本丸の北側斜面から奇襲をかけ、落城させたといわれています。
翌年、備中高松城の戦いの講和によって、岩屋城を含む高梁川以東の地域は宇喜多氏の領地となります。
城の引き渡しを拒んだ岩屋城の中村頼宗に対し、宇喜多氏は天正12(1584)年に家臣の花房職秀〈はなふさもとひで〉を遣わし、城を包囲して接収戦を仕掛けました。
なかなか勝敗は決しませんでしたが、毛利氏のもとに寄寓していた将軍足利義昭の仲介でようやく和議が成立し、城兵たちは城を明け渡して退去しました。
その後、岩屋城は天正18(1590)年に全焼し、以後再建されることなく約150年にわたる歴史に幕を下ろしました。
L POSTINO- EL CARTERO (soundtrack)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます