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索引 『金子みすゞ詩集』

2024-10-04 20:09:51 | 文学

索引 『金子みすゞ詩集』

「こだまでしょうか」「私と小鳥と鈴と」「大漁」などの詩で知られ、今も読み継がれる詩人・金子みすゞ(1903-1930)。

小さな命の愛しさ、人間の孤独、生きることへの希望をうたった詩を500 余篇書きましたが、26 年の短い生涯で一冊も詩集は出版されませんでした。

しかし、その詩に込められた思いは、今も現代の作家や詩人、作曲家、画家を揺り動かしています。

みすゞの詩に新しい角度から光を当て、彼女の瑞々しい「詩のことば」を読み解きながら、みすゞの生涯と詩の魅力、世界に誇る日本の文化「童謡」の豊かさも浮き彫りにします。

金子みすゞは、山口県大津郡仙崎(現・長門市仙崎)の漁師町に生まれ、海辺の自然の中で感受性を育てました。

時は大正デモクラシーのころ、子どものための「童謡詩」が一世を風靡し、童謡詩を読んで育ったみすゞは、20 歳から詩の投稿を始め、1923 年(大正12 年)には、4 つの雑誌に一斉に作品が掲載。

詩人の西條八十から「若き童謡詩人の中の巨星」と激賞されます。

みすゞは投稿家として、独特の豊かな想像力から鮮烈な詩を雑誌に発表しますが、童謡詩を載せた雑誌が続々と廃刊。

切なる望みだった詩集刊行の夢も絶たれ、26 歳という若さで命を絶ちました。

今、みすゞの詩が多くの人々の心をとらえるのはなぜでしょうか?

 新発見された弟・雅輔の70 年分の日記を元に、金子みすゞの初の伝記小説を書いた作家の松本侑子さんは、みすゞは「言葉には人を動かす力があると信じた」詩人であり、その思いに誠実に詩を書いたからだといいます。

みすゞは、生きる喜びと哀しみ、人間の癒やされない孤独、人と死別する哀しみ、それでも未来にたくす希望の光、また夢のような想像にひたる甘美な喜び、私たちを生かしている宇宙の偉大な神秘を、詩に書き続けました。

その強い思いと誠実な言葉が、1世紀を超えて私たちの心を揺さぶるというのです。

SNSでの短いフレーズの氾濫、ネット社会での暴力的な言葉……「ことばに対する感受性」が鈍化しつつある現代。

みすゞの瑞々しい「詩のことば」とその思いを読み解き、「私たちにとって、ことばとは何か?」「何かを表現するとはどういうことか?」といった普遍的なテーマをもう一度見つめなおし、また「童謡」の魅力も再発見します。

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 金子みすゞ

100分de名著  『金子みすゞ詩集』第1回 詩心の原風景ー童謡詩の誕生  「69」

100分de名著 『金子みすゞ詩集』第2回 視点の逆転、創造の飛躍ー投稿詩人の誕生  「69」

100分de名著 『金子みすゞ詩集』第3回 「孤独」と「死」を見つめて  「69」

100分de名著 『金子みすゞ詩集』第4回 ことばで導き合う未来へ  「69」

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