娘の裁縫セット

昨日、家に帰ると娘が嬉しそうに裁縫セットを見せてくれました。

新学年から家庭科の授業が加わりその授業で使う物です。

夕食を終えると娘はその裁縫セットを開け、そこに入っている物の説明を始めました。

裁ち鋏、糸切り鋏、メジャーやまち針、一通り説明が終わると大事そうに箱に入れて
それを肩に提げ、“早く使いたいなー”と。

何となく判るような気がします、その気持ち。

娘にとって、裁縫は大人にしか出来ない高度な技術が要求され、
それを教えてもらえるなんて一歩大人の仲間入りした気分だと思います。

私も、小学校の高学年の時は家庭科の授業があり、意外にも裁縫がとても好きでした。

小さい頃から母の裁縫している姿をよく見ては簡単に出来ることを手伝い、
褒められる事が嬉しかった記憶があります。

母は、内職のアルバイトがてら裁縫で近所の人に頼まれた物を縫っていた時期があり、
洋裁、和裁何でも出来る器用さを持っていました。

小学校の入学式で着た服は手作りのスーツで、ジーンズ、パジャマ、浴衣なども
母のお手製の服でした。

手提げバッグ、防災ずきんも手作りでクラスのみんなや、担任の先生からも
見事な出来にビックリしていたのを記憶しています。

学校から帰ると、部屋中所狭しと型紙に合わせ切り取った生地が並べてあったりと
子供心にまるで洋服屋と感じたものでした。

そんな環境で育ったので裁縫に興味を持ち、生地の縫い方、ミシンの使い方なども
母から教わりました。

今でもちょっとした裁縫は難なくこなせるのは母のおかげだと思っています。

こんな経験があり、娘の喜ぶ顔を見ると私も嬉しく感じます。

裁縫に興味を持ち、自分のイメージした物を縫い、それを日常生活で使う。

何とも素晴らしいです、裁縫は。

娘にとって裁縫セットは無限の可能性を引き出す道具なのかもしれません。