ぱらどっくすⅢ

解雇闘争を勝利し、故郷での人生を再スタートした私の歩み

第84回広島県中央メーデー

2013年05月02日 09時47分09秒 | 「もどす会」活動記録
第84回広島県中央メーデー

第84回広島県中央メーデー参加

2013年05月01日 17時41分42秒 | 「もどす会」活動記録
 第84回広島県中央メーデーが開催され800名以上の働く仲間が集いました。
天候にも恵まれ楽しくもあり、勇気を頂いた一時でした。
その場で、私の不当解雇のたたかいの訴えをさせて頂きました。
訴えの一部を記述しておきます。
①太田川学園の補助金の水増し請求を広島市に公益通報したことで報復的人事を受け解雇に至ったこと。
②広島市が私の通報を通報としてもまともに受付けていない実態が明らかになったこと。
③これら、広島市と社会福祉法人の責任を今後さらに追及すること。
④安倍政権が解雇の自由化をしようとしており、平和憲法を改悪しようとしていることは決して許せないこと。
⑤働く者の権利を守り、平和憲法を守るため、私のたたかいは必ず勝利しなければならないこと。
⑥全国福祉保育労働組合の仲間に支えられ、「もどす会」の支援者の皆さんに支えられて、このたたかいを勝利するまでたたかい抜く決意でいること。
⑦5月18日「もどす会」第2回総会に多くの皆さんが参加して支援の輪に加わって頂きたいこと。
伝えたいことは以上のことでしたが、なかなか上手く伝えられませんでした。残念。
次回を乞うご期待!

不当配転・不当解雇撤回裁判期日

2013年04月16日 08時46分19秒 | 「もどす会」活動記録
 本日は、不当配転・不当解雇の裁判期日です。
 併合して5回を数えますので、双方の主張は出揃ってきました。被告側(太田川学園)は、引き延ばしをしていきたいのでしょうが、年内の完全勝利解決に向けて、やれることは総てやり抜く覚悟です。昨日も、元保護者からのこころ強い励ましの言葉を頂きました。感謝と勇気で胸がいっぱいになりました。
 以下、今回の期日で提出した準備書面の内容を簡単に紹介しておきます。

併合裁判第5回期日報告集会「現状での訴え」(2013年4月16日)

 2012年2月末、障害者福祉施設太田川学園を解雇された新宅弘彦です。
 現在、不当配転・不当解雇の無効を広島地方裁判所に提訴し、たたかっています。二つの裁判を併合して、4回の期日を終え、ほぼ双方の主張は出揃ってきていますが、その主張の中で法人側は、障害者に対して、知的な障害があるから「イヤなことはイヤという意思表示が出来ない」と決めつけて、理解力・表現力が著しく低い者に、人間的な対応をすること自体が困難であるとしています。私たち障害者施設で働く労働者にとっては、このような見解に立っての主張に、断じて屈することはできません。
 今回の準備書面での反論は以下の6点です。
①被告は、原告が毛の処理を単独で行っていること自体危険であり、利用者に危害を与える可能性があるとして、虐待に当たるとしているが、散髪や入浴の際と同様に、勤務者で役 割分担をして危険回避を図っていた。
②広島市が被告らの事故報告書に対して、「身体的虐待」であると認定し、法人に対して勧告(解雇後の5月になっての勧告)をしたことについて、広島市は十分な調査をせず、被告が 自認して申告したものを追認したに過ぎない。
③学園利用者の保護者の要望書やBの保護者の陳述書は、入所施設を利用する保護者の心情から鑑みると、法人の組織的な行為に対して、集団で拒否することはとても想定できるも のではない。(陳述書甲第20号証)
④会議録の改ざんをしたとする主張に対しては、6月24日の会議録作成時点と7月8日会議録作成時点のことを混同している。また7月8日の削除した内容は、「保護者からの支援員に対 する要望であったこと」を伝えたにもかかわらず、会議の内容を逸脱していたために削除を指示したことなど事実誤認がみられる。
⑤勤務表の改ざんと補助金受給の関連について、法人は勤務表を単なる現場の調整・把握のためのものであるとするが、事実は、監査に提出する書類の根拠となるものであり、合わ せて提出をしている。また体制届に基づいて体制加算補助金を受給するための根拠となる勤務表の書き換えは、不正受給につながる行為である。
⑥12月1日の洗濯棟配置転換以前に、勤務表の書き換えの事実を外部(広島市障害自立支援課)に通報していたことを、理事長が認識していたかどうかについて、理事長と原告の11月 30日の会話の内容を被告準備書面(前回の裁判期日に提出されたもの)で訂正している等、信用性を損なう主張をしていることを指摘した。
 また、私が行った広島市障害自立支援課と監査指導室に対する通報に対して、広島市が公益通報としての受理はしていないとしている件に関して、2006年に市が各行政機関に通知した「行政機関通報に関する取扱方針」に沿った処理をまったくしていなかった事実が、今年3月4日、保有個人情報開示請求によって判明しました。
今後は、補助金の水増し請求を単なる過誤として処理し、金額も内容も明らかにしない広島市に対して、事実の解明と対策の開示を求めるとともに、公益通報者保護法の運用の適正化を求めていかなければなりません。
 私のこのたたかいは、財界の要請を受けて、解雇を自由にできる社会をつくろうとしている安倍政権に対して、「NO!」を突き付けることにもつながります。JAL不当解雇撤回をはじめ、身近では山口県長門高校岸野先生の不当解雇撤回など、すべての不当解雇裁判のたたかいで勝利をかち取ることが必要です。
今後とも、ご支援の程よろしくお願いします。

JAL不当解雇撤回裁判原告団に勝利を!

2013年04月03日 09時41分33秒 | 「もどす会」活動記録
 昨日、JAL不当解雇撤回の裁判闘争団の方々の訴えを聞く機会を与えられました。
 このたたかいは、財界と政界の大きな力との戦いです。構造的に仕組まれた解雇は、許すことはできません。たたかいは、長い長いトンネルの闇の中で、時に怯えながら、また時に仲間に支えられ奮い立ちながら進む足取りは、大変な辛苦です。でも、このたたかいは自分だけの戦いではありません。多くのたたかう仲間の先頭に立って、風を切って、風を起こすたたかいです。何としても勝利を勝とらなければならないのです。
 皆さんの支援が、社会を変えます。共にたたかいましょう。
 また国鉄広島ナッパーズの皆さんの歌声には、いつも励まされます。昨日は、私の50代最後の年になる誕生日でもあり、こころ強い励ましを頂きました。
 感謝。

不当労働行為認める

2013年03月15日 09時08分48秒 | 「もどす会」活動記録
 私は新聞を開くのに番組欄から始まります。何もテレビ好きと言う訳でもないのですが、実は私左利きで昔からの習慣なのです。
 昨日(3月14日)一枚目をめくって、目に飛び込んできたのが「不当労働行為認める」でした。
神奈川県労働委員会が川崎市にある社会福祉法人が行った、福祉保育労働組合員に対する不当な配置転換や減給処分を不当労働行為であると認め、救済命令を出したという記事でした。理事長が労組分会に対しても、条件に応じなければ団体交渉をしないなど不誠実な態度をとっていたとのことです。
 命令では、理事長のこのような対応は、組合活動を理由とした不当なもので、組合員や分会に対する支配介入だと指摘して、賃金の支払いや地位をもどすことなどを命じ、命令を施設内に掲示するよう求めています。
 当事者の組合員は、今後行政に改善指導を求めるなど、労働環境の改善に全力を尽くす決意を述べられていました。
全国には、似たような話があるものです。それだけ、社会福祉法人の実態がひどい状況にあるということなのでしょう。
私は思います、先達が築いてきた社会福祉法人の社会的使命を、今一度、確認すべき時が来ているのではないでしょうか。
社会福祉法人が競争に明け暮れて、守りに入っている時ではないのですよ!

解雇一周期

2013年03月01日 15時55分26秒 | 「もどす会」活動記録
 昨年2月29日解雇通告を受けて、ちょうど1年が経過しました。
この1年が大きな意味をもったことは、誰もが認めるでしょう。
太田川学園の関係者にとって、自分の係わっている職場が、施設が、どんなところなのかを否応なく視ることになったのは確かです。
 今日は、地位確認等請求事件(配転無効・解雇無効)併合裁判の第4回期日でした。
被告の準備書面(3)が出てきました。職員・保護者の陳述書が多数ありましたが、その一つ一つには、学園の現実が見え隠れしています。
指示されて保身のために書いたもの、自らの立場を守るため進んで書いたもの、子どもさんを人質に取られて書かされたもの。
それぞれに人生を見る思いがしますが、どれも本当の自分と向き合うことを避けている様子が伺えます。
組織に従順であったり、組織を守ることで自らを誇示しているものだったり、組織にねじ伏せられて人権を放棄せざるを得ないものであったり、想像がつきます。
悲しいことですが、これが現実です。
 太田川学園が、今おかれている現実、今までその現実に立ち向かうことなく過ぎてきた歳月を、これからも続けるのか、それとも今までの現実に決別するのか、この選択も、今、太田川学園の関係者にとって、対峙しなければならない現実です。
職員の皆さん、福祉保育労組の皆さん、そして辛い立場の保護者の皆さん、私はいつまでも変わらず待っています。
 その時が来ることを信じて。

もどす会街頭宣伝行動

2013年02月26日 13時16分57秒 | 「もどす会」活動記録
「明るい太田川学園をつくり、新宅さんを職場にもどす会」をすすめる全国福祉保育労働組合広島支部が、広島メルパルク前で2月24日日曜日の昼間、もどす会の宣伝・署名行動をしました。
予定の10名が11時に集合し、各人が「太田川学園の不当な解雇を撤回させよう」「太田川学園の補助金の水増し請求・解雇権の濫用は許さない」のゼッケンを胸に、慣れないマイクを手に、天下の悪法と言われる障害者自立支援法のもと、公的責任を放棄し、ずさんな監査をしている広島市の福祉行政の責任を追及するマイク宣伝や、裁判所に向けての「公正な判決を求める要請署名」をお願いしました。
好天に恵まれ、ビラも100数十枚を受け取ってもらい大成功でした。中には観光で来られた外国人からの署名も頂きました。
すべては発信(行動)から始まります。発信し続けるためにも仲間の力が必要です。
今後は支援者の輪を広げるため、どんどん外に出てゆきたいと決意を新たにしました。

すべてに時がある

2013年02月13日 11時20分45秒 | 「もどす会」活動記録
すべてのわざには時がある。生るるに時があり、死ぬるに時がある。
神のなされることは皆その時にかなって美しい。旧約聖書(伝道の書‐コヘレトの言葉)
愛する兄を送り一夜を経て今日、妻と東京家族を観てきた。
兄の前夜式の中で日野原重明氏の言葉が紹介された。「自分のいのちを他の中に」
自分のいのちを他人のいのちの中に大切に残していくこと。
逝くものを送るとき、残るものの中に確かなるいのちの継承を覚えることに感謝である。
いま
ただ、与えられた命を大切に生きてゆきたいと祈る。

命の重み

2013年02月11日 07時38分58秒 | 「もどす会」活動記録
 2月に入り、母親の容体が悪化したのに続き、パートナーの兄を突然神様のもとに送ることになりました。
近しい者の命の最後に遭遇することは、どんな状況であっても辛いものです。
私たちには、命のある限り、必ず最後の時は来ます。
人は、命との別れを通して、その人の生きてきた証を確かに覚えますが、本当は生きている時こそ、命の重さを覚えなければなりません。
教育、医療、そして福祉の仕事に携わる私たち従事者は、とりわけ、その感性を豊かに育むことが必要です。
パートナーが年上であることで、兄弟姉妹の中で最年少の私と、私たちの家族をいつも気遣っていてくださった、善き理解者だった兄。
神様のもとで、私たちの生きる様を見守っていてください。
シャローム


いよいよ裁判の核心

2013年01月22日 11時45分43秒 | 「もどす会」活動記録
 1月18日(金)第3回の裁判が行われました。
 傍聴席に入れない人が出る中、いよいよ裁判の核心である不当配転・不当解雇が報復的なものであったことに迫る主張をしました。
①原告(新宅)が被告法人(社会福祉法人三矢会)の勤務表の内容が違法であったことを指摘したこと。
②被告(理事橋本・園長石橋)らが原告(新宅)の組合活動に対する非難をしていたこと。を主張しました。
①は、公益通報者保護法とのかかわりもあり、広島市の対応が問われます。
②は、副園長という職責が労働組合法から見て、利益代表者に該当するかどうかが問われます。
 また今後は、2006年障害者自立支援法が施行され、直ちに新体系に移行した太田川学園の各施設で、新法の盲点をついて常勤換算を利用しての兼務の恒常化や、欠員状態の放置が多発していた実態を明らかにするとともに、それらに対して異議を唱え続けてきた結果、私(新宅)を排除する動きが管理者にあったことを立証してゆかなければなりません。

新しい出会いに感謝

2013年01月14日 16時56分29秒 | 「もどす会」活動記録
 本日、全障研・広障連・きょうされん合同新年会に参加させて頂きました。
新しい出会いもあり、とても楽しい時を過ごすことができ感謝でした。
全国福祉保育労働組合広島支部書記次長としての訴えと、私個人の裁判闘争についてアピールとお願いをする機会も頂き重ねて感謝でした。
とは言え、壇上に上がっての話は、しどろもどろでうまく話せませんでしたので、ここに思いを書き留めておきます。
先ず1つは、直面している広島市による事務事業見直しの問題に関して、福保労としても陳情書を提出し今後は請願署名にも取り組む構えでいますが、なにぶん弱小組合でもあり、是非とも皆さんとの連帯を強めてたたかってゆきたいと考えていますのでよろしくお願いします。
次に、私個人のことですが、昨年2月に太田川学園という施設を不当にも解雇されました。この解雇には、2006年障害者自立支援法の施行以来、「官から民へ」の流れが加速する中、福祉行政が公的責任を放棄して、大規模施設には甘く、小規模施設には厳しい締め付けをしてきている状況下で起こった、自立支援法の数多い問題点の一つです。学園で起こった不祥事に対して内部告発・公益通報をしたところ、不当な配転を受け、さらには解雇に至りました。悪法である障害者自立支援法の問題点を追及するためにも、私のこのたたかいは必ず勝利しなければなりません。今日を機会に是非とも太田川学園の不当な解雇問題に関心を寄せていただき、できれば支援の輪に加わって頂けるようお願いし、最後にブログの紹介をして終わりました。

鑑賞レ・ミゼラブル

2013年01月10日 11時08分47秒 | 「もどす会」活動記録
 裁判のたたかいで久しく映画を見る機会を失っていましたが、新年早々レ・ミゼラブルを妻とともに観に行きました。
ミュージカル仕立ての稀な作品でしたが、新年を迎えた私にとって行動の光明を与えるものでした。歌声やコーラスの素晴らしさは勿論、ストーリーに一貫して貫かれている「新しい道の選択」。そしてその道が示されていることに気付かされる時、人が苦しみの中からもがきあえぎながら、あのクリスマスの日、東方から来た博士たちが別の道を通って帰って行ったように、新しくされる人間の存在と神の導きの偉大さを、あらためて確信する映画でした。クリスチャンでない方がこの映画をどのように観るのか興味はありますが、何れにしても「人間」の本来持つ感性に訴えるものがあることは確かです。
 昨夜、広島県労連・ヒロシマ労連の旗びらきに出席して、思えば学生時代からの久々に「がんばろう」の歌をスクラム組んで声高らかに歌う機会を与えられました。まさに新しい一歩に相応しい時を過ごしました。
「別の道」とは、特別のことではないのです。日常の日々の生活で、一つ一つの行動の選択に「意志」を持って歩むことなのだと思います。
 2013年も、選択の機会を与えて下さる多くの方々との出逢いに感謝して歩む一年にして、生きたいものです。

年頭に思うこと

2013年01月09日 10時45分32秒 | 「もどす会」活動記録
 あけましておめでとうございます。
 昨年末に、人生の転機となった2012年を振り返り簡単なまとめを掲載したところですが、その中で、私が何故この不当解雇をたたかっているのかを改めて確認しました。
2006年、障害者自立支援法が施行され、福祉行政が公的責任を放棄してきた結果、特に入所の福祉施設に対する行政機関のチェック機能が曖昧になっていることです。
常勤換算方式による支援員の専門性軽視や非正規化の問題も然りですが、私の解雇のそもそもは、契約制度の導入が形骸化している点など無法状態になっていることから始まっています。
契約の際に必要とされている重要事項説明書の内容が、契約後に変更になっても一度契約をしてしまえば、施設が勝手に内容を変更して、利用者にとって不利益になっていても構わないという実態を、放置している行政の無責任期極まりない姿勢です。
自民党と公明党がつくった障害者自立支援法を、2010年に民主党が違憲を認め「基本合意」を結びましたが、4月から施行される障害者総合支援法は、自立支援法の単なる看板のかけ替えになってしまっています。さらに改憲をもくろむ安倍政権が基本合意を守るとは思えません。
自立支援法の問題点を様々な視点から問い続けることは、これからの大切な運動の課題です。その点から契約制度のあり方や運用の適正を図るために、私のたたかいは必ず勝利しなければなりません。続いてのご支援をお願いします。

権力集団(大規模施設と福祉行政の癒着)とのたたかい

2012年12月28日 12時23分55秒 | 「もどす会」活動記録
 2012年も僅かとなりました。今年は、すべてのことが新しい体験でしたが、皆様の支えにより、結果的にはとても楽しく過ごせましたことを感謝しております。
新しい年は、社会的弱者と言われている方々に寄り添う側の者として、「明るい太田川学園をつくる」ため、必ず裁判に勝利しなければなりません。
続いての皆様のご支援を宜しくお願いします。
 今年を振り返り、簡単にまとめましたので、一読いただければ幸いです。

はじめに
昨年(2012年)2月末、太田川学園を不当にも解雇された新宅弘彦です。
太田川学園は旧広島市近辺の高田郡・山県郡・安佐郡の3郡が協力して創設した知的障害児・者の施設で、50年近くになります。現在は、広島市安佐南区に利用者310名、職員150名余りの県内でも指折りの大規模な施設になっており、平成23年度の決算では、14億円もの剰余金を貯め込んでいます。
25年前、現在の理事長橋本忠教が園長として就任して以来、ワンマン体制と経営優先が進んだため、学園の民主化を願って労働組合を結成し、全国福祉保育労働組合広島支部に加盟して現在に至っています。

(1)解雇に至るあらまし
一昨年(2011年)9月に広島市による定期監査の実施が行われました。その3日前、7・8・9月の勤務表に、実際には勤務していない2名の職員の名前を入れた勤務表に押印を求められたことから始まっています。
職務命令ということで、やむなくその場では押印をしてしまいましたが、その後10月にも同様に、実態のない職員を入れて勤務表を作り変えるよう求められたため、上司に対して異議を唱えたところ、10・11月と嫌がらせを受け、12月には洗濯棟への事実上の異動という不当な配転を受けました。
学園では、以前から職員の配置において、基準(体制加算届など)に満たない問題が頻発しており、自立支援法施行後の2006年以降においては、契約制度による重要事項説明書にある職員配置の記載を全く無視した契約違反を繰り返していました。
私は、現場の責任者として20数年間、利用者にとっての人的環境である職員配置を適正に行うよう常に要求をしてきました。結果、園長(現理事長橋本)と衝突することもしばしばでしたが、学園の実情を外部に出すことはなく内部努力を重ねてきました。
しかしこの度のように明らかな不正な行為に加担することは、自らの信念からも許されることではないと判断して、広島市障害自立支援課に勤務表の改ざんの事実を告白し公益通報をしたところ、市は法人と結託し、改ざんの事実を隠蔽した上で、単なる事務的なミスによる過誤であったとして処理をしております。
 そして不当な配転の後、昨年(2012年)2月に解雇に至りました。

(2)裁判の流れ
一昨年(2011年)の12月に不当な配転を受けたことに対して、私は2012年1月17日広島地方裁判所に地位確認を求めて提訴しました。
法人はそれに対し2月になって、2011年7月に、私が行った利用者に対する行為を「虐待」であるとして、広島市障害自立支援課に事故報告書を提出した上で、2月末「虐待」を理由に解雇通告をしてきました。
「虐待」とされた私の行為は、7ヶ月も以前のことであり、事前に会議で話し合っていたこと、園長に報告済であったこと、保護者からも苦情がないことなど。その時点では、まったく問題となっていなかった事案です。
私は2012年3月28日、広島地方裁判所に地位保全等仮処分の申立をし、7月12日『本件解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認めることができないから、権利の濫用に当たり無効である』との仮処分が決定されております。
行為に関しても『人格権への配慮を欠く不適切な支援であった』としたものの、『不衛生な状態を改善する目的で行ったものであり、虐待する意図はない』と言及しています。
その後、2012年8月10日地位確認等を提訴し、現在配転無効と解雇無効の裁判を併合しての本裁判に入っております。すでに10月9日、11月16日の2回を終えて、ほぼ双方の主張は出揃ってきており、2013年1月18日が第3階の裁判期日となっています。

(3)裁判への支援
2011年5月12日「明るい太田川学園をつくり、新宅さんを職場にもどす会」を、57名の支持者の参加で結成して頂き、現在まで7回の役員会を行ってきました。個人500名、100団体の会員を目標に掲げ、12月末で339名、40団体の加入を頂いています。
仮処分では、ほぼ全面的勝利ではありましたが、裁判ですから判決が出るまでは楽観できません。仮処分と本裁判は別物と考えて支援の輪を広げなければなりません。
裁判支援で最も支援を実感できるのは傍聴者の数ですが、傍聴には様々な事情で困難を伴いますので無理は言えません。
そこで今取り組んでいることで、是非皆さんにお願いしたいことは、裁判所に提出する要請署名への協力です。裁判の期日ごとに1000筆の署名を届けることができれば大きな力になります。裁判は月1回のペースですので署名を集めるためには、かなり意識的な取り組みとしての位置付けがなければ不可能です。
また広島支部としては、被爆地ヒロシマから「脱原発」を発信しようと「さよなら原発シール」を全国に広めようと取り組んでいます。シールの販売は、裁判をたたかう資金作りの一環でもありますので、ご協力をお願いします。
さらに合わせて、「もどす会」への個人・団体加入をご検討いただければ幸いです。
(4)広島市の不可解な対応
社会福祉法人三矢会理事長橋本忠教は、広島市役所からの天下りであり、他にも5名の幹部が天下っています。このような背景にあって、以下の広島市の不可解な対応が見られます。
①勤務表の改ざんを隠蔽した上で、単なる過誤請求であったとする広島市は、「もどす会」(「明るい太田川学園をつくり、新宅さんを職場にもどす会」)の行った情報公開条例に基づく開示請求(計11件)に対して「法人の社会的地位をそこなう恐れがある」という理由で、関連書類や過誤の実態(金額・内容・対策など)を全く開示せず、「存否不開示」の一点張りです。
 そもそも過誤があったと認めていながら、その過誤の実態を明らかにしないなどということがあって良いのでしょうか。過誤が明るみに出たのは、通報(②の公益通報のこと)に具体的な指摘事項が挙げられていたからであって、何故その指摘事項に関する開示がなされないのでしょうか。疑惑は募るばかりです。
またこの間2度にわたる公開質問書を提出してきましたが、回答は前にも述べた通り不誠実なものでした。
②広島市は、私が2011年12月8日・12月16日の両日にわたり、障害自立支援課と監査指導室に行った公益通報を、単なる調査要請であり公益通報としては受け取っていないと言い張っていますが、何を持って公益通報ではないというのかを尋ねても回答はありませんでした。欠格事項があるのであれば明らかに出来る筈です。
『国の行政機関の通報処理カイドライン』では「通報の受付について通報者に対し、遅滞なく通知しなければならない」となっていますが、通報から10ヶ月も経った2012年10月11日に障害自立支援課長による報告がなされるまで、行政機関からの通知はありませんでした。
③太田川学園からの「虐待」の事故報告者に対しては、障発第1020001号の通知にある「本人及び家族からの聴き取り調査を速やかに開始すること」となっているにもかかわらず、「必要ないと判断した」と回答し、本人はもちろん家族への聞き取りを実施することなく【身体的虐待があった】と認定して法人に対しての勧告をしました。
法人は、現在この勧告をたてに、裁判での準備書面上で、新宅の行った行為は「虐待」であったと主張しています。

(5)そもそも障害者自立支援法は
障害者自立支援法による職員配置は、従来からあった重度加算等の職員配置を止めて、障害程度区分を基準にし、常勤換算方式を採用することで、職員の専門性を軽視し、非正規化を安易に容認するものとなっています。
この度の補助金の水増し請求にしても、施設側が体制届を提出すれば、行政側からのチェックを受けることなく、補助金を受け取れるという驚くべき制度になっています。行政側からの説明でも、監査で勤務表等のチェックはしているというものの「その勤務表が実態に合ったものかどうかまでは確認できないでしょ」と胸を張る始末です。
また、利用者にとっての職員配置数は、重要な人的環境であり、かつ契約をしている以上、権利でもある筈の重要事項説明書の内容の執行に関して、行政としては何も言えないとしています。これはまさに公的責任の放棄としか言いようがありません。障害者自立支援法が故にこのような言い逃れがまかり通るとすれば、決して容認することはできません。

おわりに
働く者の権利が侵害され、生活が脅かされる最悪の解雇権の濫用は、決して許してはなりません。安倍自民党や橋下・石原維新の会が「解雇フリー」「最賃廃止」「憲法改正」など声高らかに傍若無人の蛮行を行おうとしていますが、私たちは、憲法を守り、人の権利を守るという使命を胸に、誇り高くたたかいを続けなければなりません。
社会的弱者の側に寄り添って、たたかう福祉保育労働組合の仲間の輪を広げ「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」連帯しましょう。

総選挙にがっかり

2012年12月21日 09時32分45秒 | 「もどす会」活動記録
 12月16日の衆議院選挙にはがっかりでした。
今回は憲法改正に走る安倍自民と橋下・石原維新の、戦争をする日本への道筋が見え隠れしているにもかかわらず、何故そのことに焦点がいかなかったのか。
景気も外交もそして原発も大きな問題ではあるが、政府を縛る憲法を思いのままに変えられてしまっては、総てのことが動転してしまいます。
歴史を学ぶことの大切さをあらためて再認識した選挙でした。
それにしても韓国の大統領選挙の投票率と比べて、日本国民の公民権意識は軽いものです。
 ところで、このところ私自身の裁判のたたかいを、忘れているかのように何もお知らせしていませんでした。
11月16日の第2回裁判期日後、第3回期日が2013年の1月18日と決まって、少し間延びしていました。
選挙もありましたし仕方のないことですが、反省もして今週はビラ配りを頑張りました。
 今日は「消費税増税反対」のデモに参加します。「やれることをやる」ことから総てが始まりますから。