登る道下る道。3人の人に道を聞いた。ありがとうございました。
RICOH CX5で撮影
今日は本当は山へ行くつもりじゃなかった。街がいやになったわけじゃない。
この字は知ってるような気がする。
山の岩肌。白胡麻と青海苔とおかかみたいだ。
川があるから橋がある。
一本橋の真ん中で。
14歳の豆柴。寺犬の札を下げて。
川のほとりの水天宮。
ある日、ある場所で見たもの。
RICOH CX5で撮影
昔々旅先で『ある少女の死』というマンガを読んで忘れられなかった。
タイトルだけを覚えていて作者が誰かも記憶になかった。
数年前におそらく新城さちこさんだというところまで分った。さらに別冊マーガレットの1966年3月号に掲載されたことも。
当時の少女マンガは不幸な生い立ちの主人公という一つのジャンルがあって、そこには不良少女とか万引きとか継母とか、そんなキーワードばかり。
女子少年院を脱走してきた少女は街を徘徊する。札付きのワルで通っているのでお金を持っていても普通のレストランには入れてもらえない。
覚えている店主の台詞「包んでやるよ、外で喰いな」
しかし逃げ込んだある家の軒先で母子の暖かい心に触れてあっという間に気持ちが解けていく。
少年院に戻った彼女は仲間の嘲笑にもめげずに模範生として過ごし円満に退所する。
娑婆に出て最初に向かうのはあの母子の家。
そこで一家の不幸を知り、自分にできる恩返しをしようと決意する…。
なぜこんな年まで昔の短編マンガを覚えているのだろう。
忘れちゃいけないような気がしてずっと埋め込んであったのかもしれない。ラストシーンまではっきり浮かんでくる。
もう読むことはできないだろうけど。