初めてスティーブン・キングの小説を読んだのは1981年の初めだった。
彼の多くの小説からは、まだ知らない、生きることの秘密を垣間見た。
それは折り紙の、例えば鶴を折る時の、一番初めの折り目のようなもの。
この折り目がいったいどうなるのか、どの部分になるのか皆目見当がつかない。
そんな繰り返しがやがて何かの形を作るんだ、とぼんやり想像した。
今もやはり彼からはたくさんの物を貰っていると思う。
それは私が生きるための秘訣、ヒントのようなもの。
生きにくい世の中を、生きにくい自分が歩いていくための。
つい最近、ウェブ上であるエッセイを読み再びその感じを得た。
全部をすぐに読んでしまうのはもったいなくて、
古い順に少しずつ少しずつ読んでいる。
酔っ払っていて、どこで撮ったか覚えていないケータイカメラの写真。
でも後で見るとなんで撮ったのか、なんか分かるなー。
みんなに、それぞれに、良い出会いがありますように。