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GIMPでイラストを描いていくよ!

あにめいが2006

2007-07-15 | その他
いまさらながら2006年に公開されたアニメ関連の映画をいくつか見ました。ネットではいろんな評判がありましたけど、やっぱり評判どおり、ピンキリいろいろありました。


・「パプリカ」

今敏監督の作品です。「パプリカ」と「時かけ」、2006年は筒井康隆さんの原作物が当たりでした。寝ているときに見る夢の世界と現実世界を行ったり来たりするサスペンス物(?)なんですけど、夢の世界をグルグルと動きまわるところの出来がすごいです。さすが今監督、この作品も必見です。


・「時をかける少女」

ネットで話題になった、あのSFです。「時かけ」と言われて誰を思い出すかは人それぞれかも知れないですけど、この作品もいずれにも劣らず良い出来栄えです。等身大の真琴には感情移入してしまうし、映画の中に大事な人を失ってしまう悲しさ、後悔、それを克服する強さ、そして何かを得るための代償、いろんなエッセンスが詰まっています。


・「王と鳥」

フランスで1980年に作られたアニメ映画です。ジブリの作家さんたちに影響を与えた映画だそうで、2006年にジブリによって日本で公開されました。
映像がすごく滑らかで、とても25年以上前に作られたとは思えないくらい素晴らしいです。羊飼いの女性と煙突掃除の話を軸に、暗喩を散りばめたストーリーの絶妙さも何ともいえません。後半の「鳥」の胡散臭さといい、いろいろと考えさせられちゃう奥深いストーリーは必見です。
【追記】この映画、もともとの作品は1952年に公開されているんですね。すごいなぁ。


・「鉄コン筋クリート」

松本大洋さんの漫画が原作の映画です。
独特の絵柄と、本当にカメラを回して撮ったように手ブレが加えられた映像が面白い効果を出してます。後半のクロの問答がちょっとくどいような気もしますけど、ストーリーも一応メリハリが付いてます。松本さんの漫画なので、ストーリーが独特なのは仕方がないですけど、飽きさせずに見せてくれるだけの絵の力があります。力作です。


・「ゲド戦記」

あちこちで評判が悪いゲド戦記。決して「酷い」作品じゃないですけど、面白いと言える作品じゃありませんでした。宮崎駿監督の作品は「何かを頑張っている女の子」と「それを見守る良い人」の「無邪気」な表現が徹底していて、それと対比する「悪意」「気持ちの悪い物」の組合せがうまく絡んでいるからこそ見ている人を飽きさせないのに、この作品にはそれがありませんでした。監督の宮崎吾朗さん、これが初監督作品だそうですが、これから頑張ってほしいところです。


・「ブレイブ・ストーリー」

宮部みゆきさんの小説を元にした映画です。残念ながらもう一つでした。絵はすごく綺麗なんですけど、ストーリーが・・・。あまりにも安易なラストシーン(原作とは違うそうです)はちょっと唖然としちゃいました。「苦しみも受け入れて、乗り越えて頑張って生きる人には未来は切り開ける」ってテーマを全否定しちゃいますからね・・・

ゲド戦記もブレイブストーリーも、突然お説教タイムが始まってしまいます。ファミリー向けを意識したんだと思うんですけど、脈絡なく唐突にお説教が始まるんでしらけちゃいます。



どれも絵は綺麗だし、すごくよく動きます。
アニメってすごいなーと素直に感心しちゃいます。

でも、ストーリーはちょっと今一つなのもありました。
安易なストーリーは独りよがりになりがちです。
当り前のことなんですけど、作品を作るときは「見る人」にとっての面白さを考えないとダメなんでしょーねー。

勉強になりました。

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