Shpfiveのgooブログ

主にネットでの過去投稿をまとめたものです

Yahoo!知恵袋で見かけたトンデモ議論(5) 続編その4 ここらで小休止します

2018-08-17 20:56:54 | 政治・社会問題
その後、jesselin34なる人から

あのね・・

>益税が問題なら益税を無くせば良いだけ

3000万以下の簡易課税制度
1000万以下の免税制度を無くせば
益税は無くなります。

益税を無くすのにインボイスは必要無いだろ?

欧州の様に複数税率を取り入れると
各仕入の控除の為、明細が必要になる
それがインボイスと言うこと

それ以上 丁寧な回答は望めないし
これで理解できないのは彼方の責任でしょう

>インボイスが脱税防止??

脱税は脱法行為だから
犯罪を犯す人はどんな方法も使う
それを語るのはNGであるが

インボイスを発行せず
上で書いたように裏で現金で取引することが出来るじゃないか?

買い手は少しでも安ければ魅力
感じるし
買い手は利益が出て裏金が出来ることに
魅力を感じれば商談成立する

その点には何も反論が無いのかね??

あんた1円のムック本の受け売りで良くそんな事を言えるものだ
こちらは国内外の取引先相手に35年実務をやっているのだが



というコメントが届きましたが、こちらの意思表示のため、あえて「掲載拒否」とさせていただきました。

勿論、ブログ主としての権利を行使したまで。

その代わり、今回はこうやって引用させていただいています。
(その内容を信じるかどうかは閲覧者の皆様のご判断にお任せしますが)

さて

益税が問題なら益税を無くせば良いだけ

この人は何か勘違いしているようですけど、これは私自身の考えではありません。

私は益税「だけ」を問題にしているなどと言ったことはありません。

むしろ、例えば「損税」などの問題についても、可能な限りコメントはしてきたはずです。

有り体にいえば、むしろ「損税」の方が問題は遥かに大きいとも思っています。


あらためて、この人の過去発言を引用しておきましょう。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11192790441

>益税は給与所得者から見ると羨ましいかもですが
益税で小さな商店は持っているのですね。
もちろん田舎町の小さな喫茶店・散髪屋・ラーメン屋・
建築に従事する職人さん・農家が無くなっても良いと思うならそれで良いです。

→ハッキリ言いますが、これは認識として正しくありません。

現在の消費税制度そのものの歪みが、結果としてこうした自営業者の人たちが益税に依存せざるを得なくなる流れを作り出しているのも事実ですけど

こうした中小零細の業者を苦しめ、衰退させたのも、また現在の消費税制度です。

実際、もし、本当に益税が恩恵であるというなら、免税業者の人たちはもっと潤ってもいいはずなのに、事実は逆です。

念のためですけど、これはあくまでも私自身の見解であり

小室直樹氏や野口悠紀雄氏などと意見が異なる部分でもあることをお断りしておきます。

私は両氏の意見を参考にはしていますけど、別に鵜呑みにしているわけではありませんので(苦笑)。

ただし

現在の、恐らくは財務省主導による消費税増税、軽減税率、インボイスのセットは、明らかに益税を意識しています。

どうも誤解があるようですけど「インボイスを導入する」という言葉は同じでも

私自身は現在の制度全体の見直した上で、あらためて大型間接税を一から再構築し、そこにインボイスを(欧州諸国などを参考にして)取り入れるのがいいのではないか?

と思っているだけです。

だから、現在の制度を前提にあれこれケチをつけられても、正直迷惑なだけです。

それに対して

今回の財務省主導によるものと思われる消費税増税、軽減税率、インボイスのセットは、基本的には現行制度に無理矢理つけ足すものであり

批判するなら、むしろそっちだろ(笑)

と思ったりもするわけです。

勿論、私は

そのような消費税増税、軽減税率、インボイスのセット導入は、日本経済に悪影響を及ぼすと思っていますし、何回もそう言ったはずです。

では、確認の意味で、もう一回小池氏の論文をみてみましょう
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_10315727_po_0949.pdf?contentNo=1

>2 「益税」対策
「益税」問題44の対策として、零細・中小事業者に対する諸制度(帳簿方式、事業者免税点制度、簡易課税制度、限界控除制度)は、順次、見直されてきた(巻末別表A)。消費税制度の透明性をさらに向上させるには、仕入税額控除の要件として、インボイス(税額が明記された請求書)を用いる制度の導入が必要である。すべての商取引が記録されるインボイス制の導入には、事業者の大きな反発が予想されるが、消費税制度の公正を担保する観点からは、議論を避けることは出来ない。将来の消費税率の引き上げや、ゼロ税率を含めた複数税率の採用にあたっては、「益税」問題の抜本的解決策として、インボイス制が検討されよう45。



→多分、これが益税についての財務省筋の本音だと思うんです。

だからといって、中小零細業者保護という建前からいっても

>3000万以下の簡易課税制度
1000万以下の免税制度を無くせば
益税は無くなります。


→こんなことは表だってやるわけにもいきません。

それよりはインボイスの導入により、免税業者を否応なしに課税業者にならざるを得なくした方が得策ということなんでしょうね。


実際問題として

現在の消費税制度が導入されてから、我が国の中小零細業者、あるいは町の小売店などは、みるみるうちに衰退の一途を辿り、現在では酷い有り様になっています。

だとしたら、やはり制度設計そのものに問題があるんですよ。

消費税は徴税システムとしてなら、それなりに良くできているのかもしれませんけど

その導入は経済大国だったはずの我が国に衰退のみをもたらしました。

益税で小さな商店は持っているのですね。
もちろん田舎町の小さな喫茶店・散髪屋・ラーメン屋・
建築に従事する職人さん・農家が無くなっても良いと思うならそれで良いです。

→この発言の基本的な間違いは「益税のおかげで小さな商店はもっている」というのであれば

(既にインボイスを導入している)欧州諸国など、我が国によりもっと高税率の付加価値税が導入されている国々で、なぜ、小さな商店は我が国より、ずっと元気なのでしょうか?

ここに思いがいたらないことにあります。

そこを突き詰めて考えないと、いつまでも前に進めないまま

我が国は新興衰退国の道をすすむしかなくなるだけです。

本当は私なりの答えは既にあるのですけど

それは次の機会とさせてください。