獅子内工房

のどかな毎日 のんびり染色

遭難しそうになる話

2006-12-25 13:57:15 | 四季おりおり

やっとクリスマスである。
毎年、クリスマス強化月間をやっているのだが、
今年はそれに加えて沢山の出来事があったので、
とても長い12月だった(まだ終わっていない)。

ある日のこと。
珍しく二日間も札幌のマチに出かけた。

一日目、所用を済ませて汽車に乗って帰ってきた。
駅まで車で迎えに来てもらおうと思って、
携帯を探したらポケットに家と車の鍵が入っている。

それで仕方なくバスに乗って帰ることにした。
ワタクシ、バスは苦手であまり乗ったことが無い。
しばらくぶりで乗った。

発車してすぐ、バスはあらぬ方向に走っていく。
汽車に乗ってやっと着いたのに、
来た方向に戻っていく。
これは・・・乗り間違えたか。

「すいません、停めてください!」
・・・と言おうと思った。
でも経路が変わっていたのならハズカシイよね。
どうしよう。

バスは踏切を渡ってどんどん走っていく。
決断を迫られるワタクシ。
精神的に疲労困憊して、
「このまま乗っていって、
どこに行くのか楽しむのも一興」
とも思った。

やがて・・・
バスは大廻りして見慣れた道へ戻っていった。
ちょっとしたスリルである。


翌日は前日の一件に懲りて、
ちゃんと鍵を置いて出かけた。
「これで駅まで迎えにきてもらえる」
と思ったのだ。

その日は所用を済ませて家に戻り、
車で出かけて、
先に行っている家族と落ち合って
一緒に帰ってくるという算段であった。

さて、帰りの汽車の中で気が付いた。

「家に、鍵を置いてきた。誰もいないよ」

ということは、家に入れない。
ということは、車で迎えにいけない。
ということである。

さて、どうするか。

①このまま汽車に乗っていって、用事のあるマチまで行き、歩いて目的地に行く。
②家のあるマチで降りて、そこで時間をつぶす。
③汽車とバスで家まで帰り、外で待つ。

この三つの案が浮かんだ。
しかし、

①案の場合、
何事もなければ無事にたどり着ける。しかし時間が微妙である。遅れたら参加できない。また、天候が悪化した場合、駅で動きがとれなくなる。
②案の場合、
時間をつぶす適当な場所がなくて、結局、家まで歩いて帰るハメになる。途中で天候が悪化した場合、遭難する。
③案の場合、
札幌に行くので薄着なので何時間も外にいるのはつらい。天候が悪化した場合、庭で遭難する。

ワタクシの住む一帯は冬季間にはイキナリ天候が悪化して猛吹雪となることが多い。これまで何度も遭難しそうになっているのだ。
というワケで、どの案もイマイチ。

やっと、
④時間をつぶせる場所のあるマチで降りて時間をつぶす。
という最も安全な案が浮かんだところで、
そのマチの駅に着いたので急いで降りた。

駅前の喫茶店に入り、携帯で連絡を取る。

行事が終わったら、
タクシーでワタクシが住むマチの駅に寄って、
ワタクシを拾って一緒に帰ることになった。

さて、
しばし読書を楽しみ、
頃合を見計らって汽車に乗った。
予定よりかなり早く駅に着いてしまった。

幸い天候は穏やかだ。
「これなら少し先まで歩けるかな」
そう考えて数㎞先で落ち合うことにした。

合流地点まであと400mのところで、
歩道が雪に埋まって歩きにくくなってくる。
突如、吹雪いてきて進退窮まった。
携帯が鳴った。
「あと数分で着く」という。
それで吹雪の中を雪をこいで走った。

雪まみれで車に乗り込む。

冬は軽装備では危険である。




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