獅子内工房

のどかな毎日 のんびり染色

絵本の館で草木染(2009.8.10)

2009-08-13 11:24:44 | 染める

8月10日(月)

夜明け前に出発して
朝露のある頃に剣淵町に到着した
今日は10時から
大人のほっとタイムで草木染をするのだ

「セイタカアワダチソウの銅媒染」

早速、セイタカアワダチソウをさがした


どこにでもあるありふれた草だと思っていたので
3週間前に染め比べてみて
色合い、生育具合、採取しやすさなど勘案して
これに決めた

しかし見事にない
道端にも川の近くにもない
どこにもない
オオイタドリやヨモギは沢山ある

そこで山へ行った
スキー場の向こうを探したら
急斜面にやっと小さな群落を見つけた
大急ぎでよじ登って
買い物かごにぎっしり3つ採取した



 

茎・葉・穂を細かく刻んで鍋に入れる
中庭に建てたテントの中で
セイタカアワダチソウのスープを煮出す
そのあいだに布に絞りを入れる
木綿は豆乳で下処理をして乾かす
今年一番の暑さの日
テントの中ではグラグラの熱湯が沸いている




布の素材ごとに鍋を分けて
たっぷりの染液で染める
追加用の染液もふんだんにある
自家製の銅媒染液は4年ものである

1回目の染めでは爽やかな黄緑色
2回目の染めでは辛子色になった
豆乳で下処理した木綿も絹と同じように濃く染まった



染液を漉しただけのさらしを媒染液に通してみたら
爽やかな黄色になった

シルクスカーフの藍生葉染め

2007-09-29 21:55:35 | 染める


畑に行って葉を3㎏ほど収穫してきた。

 

今日はシルクの生葉染めをやった。
スカーフを6枚。
大量の染液を作る。

     

染液に浸け、空気にさらす。
次々に繰り返していく。

     

一回目の染めが終わって、
水に漬けて一休み。

生葉染めは、
どの程度の青さで抑えるかが難しい。

さて二回目の染めである。
再び大量に染液を作っては染めていく。
だんだん葉の量が多くなってきて、
つい濃い青にしてしまいがちなので、
漬ける時間を短めにして濃さを調整する。


青くなりすぎたような気もするが、
乾くとまたちがって見える。

一晩寝かせて朝の光で見るのが楽しみだ。



毛糸の藍生葉染め

2007-09-17 23:49:45 | 染める


9月になってから藍の生育が著しい。
葉はこれまでで最も大きい。

藍の一番刈りの続きをやった。

        

今日は毛糸を生葉で染めた。

毛糸を約500g。
葉は約3㎏。

たっぷりの液で2回染めて、
思い通りの色になった。



泥藍つくり

2007-09-08 23:05:09 | 染める


台風も通り過ぎたので、
藍の一番刈りをした。

 

漬物樽2つに葉を入れて、
水漬けにする。
泥藍を作るのだ。

     

発酵菌よ、
頑張ってくれい。


灼熱のオオイタドリ染め

2007-08-17 09:11:55 | 染める

8月14・15日はオオイタドリ染めをやった。



       

オオイタドリのを葉2.5㎏を、
19ℓタンク二つで、
ぐつぐつ煮て1番液を煮出す。
39ℓタンク一つ分になった。
再び水を入れて2番液を煮出す。
2番液は19ℓタンク一つ分。

   

ショールを染める。
1番液で煮染め。
オオイタドリの染液は甘いにおいがする。
鉄媒染して、また煮染めして、一晩おいた。

   

翌日、2番液で別のショールを染めた。
上の写真左は1番液で染めて一晩ねかせたもの、
右は2番液で染めたもの。

1番液のほうは黄色っぽく、
2番液のほうが赤っぽい。
オオイタドリの葉には、
褐色と黄色と赤色の色素があって、
はじめに黄色、次に赤色の色素が出るのだろうか。

この写真の段階では、
どちらの液も煮出してから一晩たっている。
液の酸化も関係ある?

今度は条件を同じにして、
1番液と2番液で染め分けてみよう。


      

9ℓのタンクで、
ミズナラの樹皮でも染めてみた。
昨年の春に染めた残りを煮詰めておいた抽出液。
樹皮のヤニが目にしみる。
上の右の写真は煮染めして一晩ねかせたもの。

夏の暑い日に、
火を焚いてお湯をグラグラさせているので、
頭のてっぺんから汗が噴き出して止まらない。


「藍であそぼう」のこと

2007-08-17 09:03:29 | 染める

8月4日(土)10:00~12:00
剣淵町の「けんぶち絵本の館」で、
「藍であそぼう」をやりました。

朝5時に藍のプランターを積み込んで出発。
9時に到着。


10時には大勢の人がやってきてくれました。
藍の葉っぱの叩き染めと生葉染め。

           

    

すくも建てもちょっぴり持っていきました。

    

叩き染めした布のはしっこを染めてみる。

          
色んな作品。
その場で脱いだ服を染めた人も。

     

午後は「きたむらさとし絵本原画展」と、
「けんぶち絵本の里大賞」応募作品を楽しみました。
9月30日までやっています。



夕方、
お気に入りのあっちこっちの看板を
「あっち」に行く。

         

参加してくださった方々、
絵本の館のスタッフの皆さん、
ありがとうございました。





すくも建て

2007-07-29 08:30:14 | 染める

7月28日の藍の生育状況。
雨不足で昨年同時期に較べて半分の丈だ。
葉も小さく、青く枯れているものもある。

     

こちらは紅花の生育状況。
雨が少なくても平気なので順調に育っている。
もう蕾をつけ始めている。
今年は紅花で染めができるかもしれない。

さて、問題は藍だ。
少しばかり雨が降った後で、
根元をスコップで掘り起こしてみた。
土の表面は湿っているが中は乾いている。
根は表面近くに横に伸び、絡み合っている。

何箇所かで数株プランターに移植し、
庭でたっぷりと水をやった。
一週間でどのくらい大きくなるかな。


8月4日(土)10:00から、
剣淵町の『絵本の館』で、
「藍であそぼう」というワークショップがある。
そのときにたたき染めと生葉染めに使うのだが、
葉の量が足りないかもしれないので、
すくもを建てておくことにした。

すくも藍と消石灰、小麦粉、蜂蜜、日本酒、
容器、ボール、はかり、温度計、
電気毛布を用意する。

 

すくも藍は徳島県特上品、佐藤昭人氏製造のもの。
お湯でよくこねる。

  

そこに、
小麦粉と水を火にかけて、
糊状にしたものを入れて混ぜる。

さらに蜂蜜を日本酒で溶き、
加えてよくかき回す。

 

消石灰をお湯で溶き、
加えてかき混ぜる。
この段階で液温は41℃。
電気毛布で包んで、
液温30℃くらいを保つ。

あとは様子を見ながら、
必要なものを加えればよい。





獅子内工房 2

2007-05-23 06:19:35 | 染める



     獅子内工房は森の中にある。
      
      電気は・・・・・通っていない。

 
       家の中には畳が4枚。
  

 

         明かりはランプ。

        暖房は薪ストーブ。



      水は裏の川から汲んでくる。


    夜には森の奥からヒグマの声がする。



    ここで薪で湯を沸かして羊毛を染める。



      麓郷の森にイメージにより近い、
       獅子内工房の建物があった。


獅子内工房 1

2007-05-22 06:27:26 | 染める


         
            電気は通っている。

           
           
            山の中の独り暮らし。
         井戸水を汲んで、薪で湯を沸かす。





麓郷に、
獅子内工房の建物がある。



ワタクシのイメージとしては、
こういうところで羊毛を洗って染めているのである。




媒染液

2007-02-08 15:38:30 | 染める

今日、ふと見たら、
きれいな青い液になっていた。

ずっと忘れていた。

去年の夏に仕込んだ銅媒染液。
蓋を開けて上からのぞくとこんなカンジ。



水の底で銅板が緑青をふいている。

この媒染液を使って、
今年は羊毛を緑色に染めるぞ。


もうすぐクリスマスなのに、紅花の種子・・・

2006-12-23 20:55:42 | 染める

 
秋に採取しておいた紅花の花がら。
もとはほんの数株。
乾燥させて2リットルほどになった。

やっとまとまった時間が出来たので、
ようやく種をより分けた。

一粒一粒指でつまんで拾っていく。
すぐに終わると思って始めたのだが、
1時間でやっと1/5が終わった。

それで本を読みながらの、
のんびりモードに切り替える。

ガクや葉に棘があり、
それがたまにチクリと刺さる。
そういえば、
これを採取したときもよく棘が刺さった。
山形ではどうやっているのだろうか。
          
          
 
3時間ほどかけてこれだけ拾い出した。
こんなに採種できるとはオドロキである。
春になったらこれを播くのだ。

昨年播いたのはこの1/20ぐらい。
秋にはこの20倍もの種が取れるかもしれない。
しばらくは種を増やしておいて、
十分な量になったら紅花染めをしよう。
          
          
 
ひと仕事終えて外に出てみると、
沢から雄たけびが聞こえてくる。

雪をこいで崖からのぞいてみると、
ウチの小さいさんたちが沢で尻滑りをしている。
いや尻滑りというよりも、
崖から滑り落ちているのだ。

雪をこいで走り回り、
崖をよじ登っては滑り落ちていく。
小さいさんが2才くらいのとき、
ワタクシと一緒にやっていた遊びである。

当時はおぼつかない動きだったが、
数年ですっかり逞しくなった。
まるで山猿のような敏捷な動きだ。


葡萄染め

2006-11-13 06:41:48 | 染める

葡萄の皮で羊毛を染めてみた。
葡萄の皮は耐光性がなく、
染料としては適さないとされている。
どの程度の耐光性なのか。
試しにやってみることにした。

しかし、生憎のコンデション。
風邪をひいていて体中が痛い。
頭が痛くてフラフラする。
近年まれにみる絶不調である。
何もそんなときに染めることはないのだが、
葡萄の皮の都合がある。



一番大きなタンクに葡萄の皮12㎏を入れる。
この量なら3~4個に分けるべきだが
・・・体力がもたない。
水をひたひたに入れて加熱する。
甘酸っぱい香りが漂う。
この香りだけで酔っ払ってしまいそうだ。
沸騰してから弱火で20分煎じる。
じっくりと何度も抽出したいところだが、
赤ワインを煮詰めているような強烈な香りである。
これ以上この猛烈な香りを出すわけには・・・
というワケで1回だけ短時間での抽出となった。

この間に、羊毛を明礬先媒染しておく。
羊毛はチェビオットの種羊のもの。
7月末に毛刈りしたものだ。
今回は500gだけ染める。



この液を室内でこぼしたらタマランので屋外に運ぶ。
やっぱり小分けすべきだった。
とてもやりずらい。
タンクに金笊を載せて染液を傾ける。
金笊は葡萄の皮でいっぱいになった。
その重みで笊がタンクの中に落ち込んでしまった。

やっとの思いで染液を採り、羊毛を浸してなじませる。
加熱すると再び猛烈なワインの香り。
酔っ払ったような気になる。
弱火にして20分煮染め、中媒染して再び20分煮染め。

翌日まで置いておけないので持参した鍋に移し替える。
今日はこの状態で車に積んで帰るのだ。





茜で西陣織を染める

2006-10-21 17:07:10 | 染める

お預かりした西陣織りの反物を染めた時のもの。
茜自体は身近にある植物ではないのですが、
依頼があったものですから。

たっぷりの水から煮出して、
数回繰り返して染液を抽出した。
台所でやると水蒸気がすごい。

・・・「いいのかな」
「いいっていったよね」・・・と躊躇しながら、
反物に思い切って鋏を入れて、
数枚の布に切り分けて煮染めした。





独特の温かみのある冴えた赤い色に染まる。
通常の草木染めでは見ない色。
目に新鮮!
これがどんな作品になっていくのか楽しみ。

依頼品を染めたあと、
残った染液でシャツなどいろいろ染めてみた。
薄くなった液でも結構いい色に染まる。
着るとぽかぽか暖まる。


藍の花で染める

2006-10-19 22:03:34 | 染める

藍の花で煮染めしてみた。
ほんのお試しである。
といっても昨日今日ではない。

確か・・・、
昨年の10月下旬から11月初めころ、
だったと思う。
この後の写真が11月6日の茜染めなので、
それ以前だ。

すっかり忘れていたよ。やってたんだね。

ということは、その時期まで花が咲いていて、
種がついていなかったということではないか。
やはり、雪が積もる頃なのだろうか。うーむ。

それはさておき、藍の花の煮染めである。



染まった布は、花の色と同系統の色である。

昨年の染色記録を調べても・・・載っていない。
特に記録しなかったということは、
オーソドックスなやり方をしたんだとも推測できる。
ということは、
そのままの色を見るためにおそらく無媒染だろう。

・・・思い出してみよう。


藍の煮染めはこんな色

2006-10-17 23:13:03 | 染める


今朝は曇天。朝日が射さない。
雨降るんだろうなあ、と思いつつ羊毛を干す。
野鳥たちが「雨が降るからよせ」といっている。

一昨日、藍の葉で煮染めしたサフォーク。
明礬媒染でやってみた。
一晩放冷して鍋の中に朝まで寝かせた。



ベージュ色になった。
オオイタドリの根で染めたのと似た色。
ナナカマドの枝と同系統の色である。

お試しなので、低濃度・少量・短時間でやってみた。
重量比400%くらいで腰を据えて染めれば、
また違った色になるのだろうな。

次回は生葉染めのときのように、
藍の葉をミキサーにかけて、
その絞り汁で煮染めするのだ。