5月13日、
『チベット スピリチュアル フェスティバル 2007』
チベット仏教の「砂マンダラ」を見学した。
砂マンダラは、
いくつもの儀礼のステップを経て、
何日もかかって描かれる。
今回制作されたのは「薬師如来のマンダラ」。
手前の色砂を金属製のツノ形の筒で掬い取り、
先端から落としてマンダラを描いていく。
金属製ツノ形筒の先端から二握りほどの部分には、
細かい凹凸がつけられれいる。
この部分を、
金属筒やナイフの柄でこすり振動させ砂を落とす。
周縁部、雲の部分の制作過程。
下地に、青・緑・赤・黄・白の各色の砂をおき、
青・緑・赤・黄の部分には、
白い砂でグラデーションをつける。
雲の模様の線は、
鉛筆様の道具やナイフの先で砂をどける。
この線状に砂をどけた部分に沿って、
色砂を落として縁取る。
グラデーションの部分は、
高いところから砂を落とすのではみ出しやすい。
はみ出した部分は指でなぞって余分な砂をどける。
完成したマンダラは、
薬師如来との結縁潅頂の儀式に用いられる。
この日、約120人に結縁灌頂が施された。
その後、儀礼に従い、
砂マンダラは破壇される。
書物の写真でのみ知っていたことが、
実見できてよかった。
チベット仏教の僧侶たちは、
穏やかながらも力強い雰囲気だった。