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さまざまなことを「流さずに」考えてみよう。"slow-thinking"から"steady-thinking"へ

竹田オミヤス先生、予想通り「関電陰謀論」を展開(原発は、トイレのないマンションではありませんよ)

2012-05-05 22:17:31 | メディアリテラシー・マスゴミ考察

ここまで予想通りのツイートをしているとまた笑うしかなくなる。以前ここにも書いたように、電力が実際に足りなくても、陰謀論を掲げれば、原発反対派は何も責任を取らなくてよくなるのだが、本当にそのつもりらしい。竹田オミヤス先生は(苦笑)。

 

竹田恒泰 @takenoma

はい、足ります。ただし、関電の態度を見ていると、わざと足りないことにする可能性があります。「やっぱり原発がないとだめ」というように世論を誘導するかもしれません。@genthalf じゃぁこの夏、絶対停電しないのね?普通に使ってても足りるのね?RT @takenoma: それは知…

 

 

竹田恒泰 @takenoma

突発停電はないと思います。あって、悪意に満ちた計画停電までだと思います。@genthalf 突発停電は無いということですね?*RT @takenoma: 供給力が低調に提示されていますし、民間からの融通などは努力次第で確保可能ですがその努力を関電は怠っています。わざと計画停…

 

「ないと思います」だからねぇ。あっても責任取るつもりないでしょこの人。

そして「廃棄物は10万年もの管理が必要だ!このコストはどんな燃料よりも大きいのだ!」と伝家の宝刀を抜く。

竹田恒泰 @takenoma

十万年以上保管しなけばならない高レベル放射性廃棄物はネックになっていると思います。原発は元々無理があるので、コストを下げられないのです。@whirlwind2005 どうして原子力はコストが下がる可能性を期待さられないのでしょうか。あんなに太陽光発電は可能性を持ち上げるのに。

 

 

放射性廃棄物は、10万年も保管する必要がない。現在の技術で、アクチノイドを除けば、300年程度の保管で無害化できるのだ。アリソンの『放射能と理性』のp.204~206にはこうある。 

 

  使用済み燃料と燃料棒の部品は、廃棄物の中でも最も汚染度が高い。(中略)燃料が炉心から抜き取られた後も、中性子が豊富な核分裂生成物質の原子核は崩壊を続け、かなりの量のエネルギーが解放される。このような物質は、大型タンクに隔離され、水中で約5年間冷却される。水が放射線を吸収するため、この隔離は100%安全に行われる。冷却後、再処理にかけられてアクチノイドが抽出され、MOX燃料--ウランとプルトニウムの酸化物 を混ぜ合わせた燃料--などに再利用される。もちろん、使用済み燃料の一部は、核分裂を終えておらず、「燃焼度」によってはリサイクルに回せる。 現在のところ、原子炉の燃焼度は低いが、将来的には向上が望めるだろう。

 核分裂エネルギーを吐き出してしまった核分裂生成物質は、再利用できない。これらの活動は、最初の10年間で急減し、その後は、半減期30年のストロンチウム90とセシウム137の活動が主になる。つまり、核分裂生成物質の活動は、100年後には10分の1に、300年後には1000分の1になるわけだ。再処理後の廃棄物は、ガラス固化で科学的に被包される。できあがったセラミック製ブロックは極めて硬く、地下水の浸食にも物理的科学的攻撃にも耐える。ブロックは30から50年のあいだ地上で貯蔵され、空気で冷やされる。それから、地下近くの坑道や貯蔵施設に運ばれ、放射能が消え去るずっと後まで、ブロックとしての構造を保つことになる。数百年もすれば、廃棄物からの放射線は、周りの地殻内と同じレベルになるはずだ。このような再処理とガラス固化は、成熟した技術であり、過去数十年間全く事故を起こしていない。原発時代初期の高レベル核廃棄物は、ようやく今、大深度地下貯蔵施設への移動準備が整いつつある。

 必要とされる地下の長期貯蔵施設の建設は、困難でもなければ危険でもない。半減期の長い放射性物質は再処理で除去されているからだ。ガラス固化された核分裂生成物質からの放射線はそれほど強くなく、危険を封じ込めるための安全措置は講じられている。危険が継続する期間は、人間の日常と比べれば長いかも知れないが、ブロックの寿命と比べればとても短いのである。いずれにせよ、いくつかの国では核廃棄物の在庫が膨らんでいる。フィンランドでは地下深くに貯蔵施設を建設中だ。頑丈な岩盤の中を、幅5メートル、高さ6.5メートルのトンネルが、螺旋状に深さ500メートルまで続 く。核廃棄物の銅製キャニスターは、水平な穴に納められ、粘土で密封される。この施設の運用開始は2020年の予定だ。(ここまで)

 

そして、原子力の「もと」であるウランが枯渇する前に、次の段階である「核融合発電技術」を開発すれば良く、ウランが枯渇するまではまだ100年以上はある、としている。

 

 

それでもまだ

「放射性廃棄物は10万年以上保管が必要なのだ!」

と叫ぶ竹田センセイとそのかわいそうな信者(笑)たちは、事実がどうかなのではなく、そう「信じたい」だけなのであろう。だから竹田は救いようのないバカなのだ。

 

 



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11 コメント

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世論はどうなるでしょう・・・ (ぶぶ)
2012-05-06 20:37:12
古賀氏がクレーマーのように関電に「このままでは電力不足になる、努力しろ」と言ったとか・・・

電力会社は法律で厳しい供給義務が課せられてるんですから、わざと停電なんかするわけないのに。

もう陰謀論はうんざりです・・・自分で自分の首を絞めているだけ・・・

使用済み核燃料については勉強になります。ありがとうございます。10万年管理しなくては、とか、たくさん流れている情報は、原発反対の人のものが多いのかもしれませんね。
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電力会社は上場企業なので (白河)
2012-05-10 03:35:43
株価に影響を与える、業績に直結する数値でウソがばれるとえらいことになると思うのですよね。

供給可能量をわざと少なく見積もり、その数値を公表することで、関電の株価は実際より下落するわけですから、
株主代表訴訟などでその損害賠償を求められるとえらいことになると思います。

古賀氏や橋下市長がそういうことを知らないとは思えません。橋本市長は発言を変えたようですが、古賀氏は相変わらずなんですね。

何なのでしょうね、あの人は。ただの「元経産官僚、しかし中身はただの金食い虫」なのかもしれません。本気で「努力しろ」と言ってるだけなら素人でもできますから。
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日本学術会議が (KOBA)
2012-12-18 23:41:23
 10月に「日本国内で放射性廃棄物の処理は不適切」と結論付けたようですが、報告書の巻末の「諸外国の事例」からフィンランドが抜けているのにはコーヒーを吹きそうになりました。
 メンバーはアリアンの著書を読まなかったのでしょうか?
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もしや・・・ (白河)
2013-03-04 21:52:56
アリアン → アリソン では? 違っていたらごめんなさい。

フィンランド、「フィンランド教育」を引き合いに出すときは、アホみたいに「マネをしろ!」と言うクセに、

核燃料最終処分場の話になると、フィンランドは「そもそも存在しない国、地域」になるようですね。

「日本学術会議」とやらの底と偏向性が如実に透けて見える情報ですね。結局衆議院議員にすらなれなかった、飯田哲也の言う「原子力ムラ」どころの騒ぎじゃないですね、「反原子力ムラ」のこの息の吹き返しようは(苦笑)。
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規制委員会はもはやカルト教の末端支部 (KOBA)
2013-03-11 01:28:55
 >アリアン → アリソン

 ご指摘ありがとうございます。これで印刷会社に勤めていた自分が情けない(苦笑)

 >反原子力ムラ」のこの息の吹き返しよう

 規制委員会の活断層を巡る暴走振りはもう科学的なんてもんじゃないでしょう。最初から「活断層ありき」で議論を進めてろくな調査時間も取らずに決め付けて、電力会社側の調査データも正当な理由がないのに門前払い。相手に「悪魔の証明」を求める鬼畜ぶり。
 現メンバーによる規制委員会は既にまともに機能していません。「反原子力ムラ」の出先機関に成り下がっています。こう言う連中は直ちに解任するのが本当でしょうけど、今やるとマスゴミが安倍内閣に対するネガキャンに利用しかねないので迂闊には出来ませんね。週刊新潮の最新号に載ってた座談会に参加した「御用学者」のレッテルを貼られた学者たちの話を読むと本当に今の規制委員会に憤りを感じます。彼らは安全性の確率よりも日本を貶めることに情熱を注いでいるとしか思えません。
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Unknown (ぶぶ)
2013-04-09 12:19:19
KOBAさま、活断層探しをしているのは、地震学会の人たちです・・・。規制委員会の最大の問題は、「原子炉の設計」の専門家がいないことです。本来は、活断層があろうが、その上でプラントとしての安全性が担保されているのか、という評価をするはずですが・・・。

「御用学者」批判が横行したツケでもあります。皆、責任を取りたくないのです。
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ぶぶさんへご質問 (白河)
2013-04-09 18:11:06
すみません。白河です。
記事更新が滞っていてスンマセン・・・修士論文を約4日(笑)で書いたときより
忙しいのです(ノ∀`)ペチッ

近々新記事を書きます!

で、本日頂いたコメントですが、

>本来は、活断層があろうが、その上でプラントとしての安全性が担保されているのか、という評価をするはずですが・・・。

ということは、活断層上であろうが、原子炉やその建物の安全性が物理的に担保される可能性は、
現実的なレベルで、十分にありうる、ということなのでしょうか?

だとしたら、これはきわめて重大な意味を持ちますね。

機関誌差別(自称朝日新聞)や毎日さんあたりが、必死に
「日本中活断層だらけ!」キャンペーンを張っていることが
本質的な意味においてはムダである、ということになりますから。


ちなみに、「御用学者狩り」による原子力規制委員会の現状は、機関誌差別(自称朝日新聞)などを始めとする放射脳連中にとっては、「してやったり」の結果なのでしょうねぇ。。。
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Unknown (ぶぶ)
2013-04-12 10:15:42
日本地理学会の公式ツイッターが少し参考になると思います。

https://mobile.twitter.com/ajgeog/status/266457230239485952

こちらで紹介されているgooの質問と回答
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7782446.html

「個々の断層や地滑り跡を発見しても、そこで、今後数十年、数百年の間で、断層や地滑りが起きるか、起きないか、別の場所で起きるかなどはわからないと思います。

原発関連で今断層調査をしているのは、国民の関心が高まっているから無視していられないだけで、ほとんど意味はないと思います。国民に対するやってる防災ポーズだけです」

日本中が活断層だらけともいえるのですから、原発以外の危険施設は活断層上にあってもOKなのか?という話にもなります。

原発に限らず、工学的な安全性を担保する設計というのは、勿論、設計する上では考えられています。原発はミサイルが撃ち込まれることも想定して設計されてますし・・・。
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Unknown (ぶぶ)
2013-04-12 10:26:43
上のgooでの回答ですが、
「多くの道路やトンネル,橋が活断層を跨いで建設されているように,活断層が動いても壊れないように工学的に対処することはある程度可能ですが,原発の場合もし壊れた場合のリスクが高いので,そもそも作ってはいけないことになっているのです」

これは違います。

http://agora-web.jp/archives/1513211.html
メディアで伝えられているように「活断層の上に設置してはならない」という文章はどこにもない。「想定せず」と「禁止」には大きな差がある。規定がなければ、新規定を設けてそれに基づいて判断するか、規定の意図を組んで行政が事業者との合意の上で適用するしかないだろう。
原子力規制委員会が既設の原子炉に対して出来ることはバックフィット(最新の知見に基づく追加的安全対策)の要請であり、その根拠となるのが設置後に明らかになった新知見である。その要請に応じられるかどうかは事業者が判断するのだ。

(略)仮に地震があって断層が動いたとしても、そのことが原子炉の安全確保に甚大な影響をおよぼさなければ、規制の目的は満たされるはずだ。原子力事故対策の基本である「止める、冷やす、閉じ込める」の安全確保の3原則が完遂されればよい。
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Unknown (ぶぶ)
2013-04-12 10:40:48
何度もすみません・・・澤田先生が書いていますが、

※現行法のもとでは、規制委員会は活断層の有無をもって、既設の原発の停止や廃炉を命じる権限はない。

です。活断層が横切っていても倒壊しなかった家屋の例も出ていますし、柏崎刈刃原発は安全に停止しました。


※活断層か否かという単純な判断で原発の安全は確保できないのだ。それを机上の議論で認定することで、原発を廃炉にすることは非常に無意味と言える。
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