価値観と優先順位

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「鷲田清一氏」

2008年09月20日 | 前ブログ フォーカス27「時空の先」

「この人はいいです!」

 

格差では論じきれぬ社会の閉塞感

この国はどこへ行こうとしているのか 鷲田清一さん


蟹工船による「格差社会ブーム」に異論を抱いている私には、この人の意見はとてもとても賛同します。

参考過去記事「ニート支援」

参考過去記事「名ばかり管理職」

ついでにこれも「問題は対策かなぁ」 

 

本文より抜粋

>複雑性の増大に耐えるだけの知的体力つけよ

いい表現ですね。


>よくわからないです。なぜ、『蟹工船』の流行が格差社会の問題に直結するのか。

そうだ!そうだ!
分かり易い話の中での問題のすり替えに他ならないと私は思います。


>単に経済的な豊かさ、貧しさから論じるのではなくて、この社会に潜む『ふさぎ』のようなものを、もう少し大きいところから論じるべきではないかと思うんです。

ごもっとも!ごもっとも!


>例えば、専業主婦。夫や子どものために、ご飯をつくり、そうじや洗濯をし、食べてくれるかどうかもわからない夕食の準備をしながら思う。「ここにいるのは、私じゃなくてもいいんじゃないの」と。

そうです、誰もがそういう孤独感や閉塞感を抱いているんです。
労働や格差の問題ではなく、誰もが抱えうる「心の問題」です。


>子どもたちは自分を絶対に裏切らない人と友達になる。その輪の中で、自分のキャラを演じ、相手を傷つけないように、怒らせないようにと気を使ううちに、かえって、しんどい思いに陥る。それは、子どもの問題ではなく、親たちがトラブルが起きないように、あらかじめ問題の芽を摘みながら育ててきたことの裏返しではないかと指摘する。

素晴らしい!そういう事です。
問題は親達がどう育ててきたかに大きく左右するんです。


>自分が悪くないというストーリーを持たないと、耐えられない。責任はあなたにあるという考えが、どこから来るのかというと『弱さ』です」

ビンゴ!ビンゴ!
気持ちいいねぇ!!


>自分でする力はどんどん失った。町が清潔になり、無菌状態に近づけば近づくほど、人間が免疫力を失ってきたことと似ているという。

ホントです!本当ですよ! 過去記事「価値」


>「この複雑性の増大に耐えるだけの知的体力をつけなければ、なぜ、こんなことになるのか、といったものごとの本質が見通せません。体力がないから、みんなハアハア言いながら、わかりやすいストーリーにしがみついてしまうんです」

ですね!ですね!
私なんかがいくら訴えても何にも影響力ないですから、こういう地位の方がズバリ言ってくれると有り難い、とても。


>「世の中、反対できない言葉だらけでしょ。地球を大切に、と言われたら、誰も反対できない。情報公開やコミュニティーというのもそう。冷戦が終わって、イデオロギー戦争が終わったと思ったら、今は右も左も関係なしに、誰も表立って反対できないイデオロギーが広がっている。知的体力がないから、誰も深く考えることなく、イメージだけで乗っかっているんです」

わお~~~!!! ブラボ~~~!!!

過去記事「村社会」 少し意味合いが違うけど・・。


>自分の視点だけでは遠近法はもてません。こんな見方もある、あんな見方もあると複数の補助線をもつことが、価値の遠近法をもつことであり、それが知的な体力をつけることにつながるんです」

ですね、過去記事「角度」




いやぁ~、いいですね~、この方。

派遣、ワーキングプア問題で「モヤモヤ」した憤りを少しすっきりさせてくれる読み物でした。

「ありがとうございます、鷲田師匠!」



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