噂の3D映像のアバター、ようやく見にいった。3Dを最初に見たのは25年前、フロリダのディズーニーワールドだった。あまりに驚いたため、その映画を二回も見てしまった。もうこんなのができるのなら映画はこれを使うしかないだろう、3Dのスプラッタものとかできたら恐ろしく気持ち悪いな、とか思っていたのだが、以後、さっぱり3D映画はできず、ようやく日本の映画館で見ることができた。3Dの技術はどこまで進んでいるのか、2005年に北米イリノイ州のリンカーン記念館で見た3Dには完全にだまされた。記念館の中の図書館に館員が出てきて説明してくれる。図書館はガラスの内側にあり、その手前には観客席がある。館員が話だすと3Dを使ったであろう物体が空中にフワッと現われたりする。観客は3Dメガネをかけずに見ているわけだから、この技術には驚かされる。そしてひと通り館員が説明を終え、最後に彼は「私の言っている歴史は本当ですよ。なぜなら私は南北戦争で死んだ英霊なのですから」と言う言葉と共に足元から煙になって消えてしまうのだ。まさか館員そのものが3Dとは思もっていなかったので思わず「えっ」と声が出てしまった。
さてアバターである。アバターの3Dは想像以上に美しく迫力もあり、期待していなかったストーリーもマンガチックだけど、なかなかよかった。「ミッション」の未来版といった感じか。ミッションは南米パラグアイに植民地支配の先鋒として送り込まれてきた宣教師が、現地グラニー族と接するうちに彼等の文化の素晴らしさに惹かれ、結局グラニーの側にたって本国と戦う、ストーリー。違うのはアバターでは原住民ナビィが勝ち、ミッションではグアラニーは負ける、歴史的には原住民側が勝つといったことはなく、文化も潰される。87年にパプアニューギニア北部のセピック川上流部でキリスト教とアニミズムの現地宗教との融合を見たことがある。精霊の家の祭壇にキリストの肖像が飾られてある、という不可思議なものだった。パプア人にキリスト教についてどう思っているのか尋ねると、キリスト教は人を殺さない宗教だからいい、と言っていたが、それはどうなんだろ。ちなみにキリスト教が入る以前は、村の間でトラブルが起こると報復の殺人合戦が延々と続いたといっていたから、それに比べればキリスト教的な統治のほうが
マシなのかな。でも今まで信じてきた自分たちの宗教はどうなったのか? それも聞いてみたら精霊はいるよ、とあっさり。キリストと精霊はあっさり共存できるようだ。ほとんど自然と共存していたパプア人はアバターのナヴィのように、おそろしく身体能力が高く、森のことならなんでも知っていた。学ぶべきことはそこには嫌というほどあった。
さてアバターである。アバターの3Dは想像以上に美しく迫力もあり、期待していなかったストーリーもマンガチックだけど、なかなかよかった。「ミッション」の未来版といった感じか。ミッションは南米パラグアイに植民地支配の先鋒として送り込まれてきた宣教師が、現地グラニー族と接するうちに彼等の文化の素晴らしさに惹かれ、結局グラニーの側にたって本国と戦う、ストーリー。違うのはアバターでは原住民ナビィが勝ち、ミッションではグアラニーは負ける、歴史的には原住民側が勝つといったことはなく、文化も潰される。87年にパプアニューギニア北部のセピック川上流部でキリスト教とアニミズムの現地宗教との融合を見たことがある。精霊の家の祭壇にキリストの肖像が飾られてある、という不可思議なものだった。パプア人にキリスト教についてどう思っているのか尋ねると、キリスト教は人を殺さない宗教だからいい、と言っていたが、それはどうなんだろ。ちなみにキリスト教が入る以前は、村の間でトラブルが起こると報復の殺人合戦が延々と続いたといっていたから、それに比べればキリスト教的な統治のほうが
マシなのかな。でも今まで信じてきた自分たちの宗教はどうなったのか? それも聞いてみたら精霊はいるよ、とあっさり。キリストと精霊はあっさり共存できるようだ。ほとんど自然と共存していたパプア人はアバターのナヴィのように、おそろしく身体能力が高く、森のことならなんでも知っていた。学ぶべきことはそこには嫌というほどあった。