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TANAKAHAN日々思った事を綴ってみたりして

昔から変わらない

2024-07-10 23:28:40 | Weblog

今月5日、中国で2番目に大きい洞庭湖という湖が2週間もの集中豪雨の影響で決壊し、近隣住民6千人近くを無事に避難させ、死傷者はなく、堤防の修復も完了し、その迅速な対応と功績が称えられたと中国政府は報じたが、SNS上では近隣住民6万人が避難し、2千人を超える死者が出たという情報が拡がっている。

今月に入って中国で起きた水害はこれだけではない。1日には湖南省岳陽市平江県でも豪雨に見舞われ、中心市街地は深刻な内水氾濫に陥ったと報じられた。地元政府によると最深部水位が3メートルを超え、洪水の原因は豪雨によると報じられたが、地元のネットユーザーの投稿によると、水位は5メートル近くに達し、その原因も住民に無警告で上流にある87のダムを放水したためではないかと疑われている。民間の統計によると、大水が引いた後も3万人以上が行方不明との事で、これは天災ではなく人災だと非難する声が多く挙がっている。もしこれが事実ならば、2011年に日本で発生した東日本大震災の津波被害を遥かに凌ぐ甚大な被害という事になる。

隠蔽がお家芸の中国共産党の事だから、おそらくSNSの情報の方が真実に近いだろう。実際、洞庭湖のある岳陽市華容県政府は「全ての公務員は個人的に情報を発信しないこと」と通告し、「無断でメディアの取材に応じないこと、個人で情報を発信しないこと、公式発表に基づいて情報を伝えること」が求められたという。

人々の生活を豊かにするために作られたダムが人々の生活を破壊する皮肉。昨年から今年にかけて中国各地で頻発する大洪水を見ていると、どの大洪水もダムが原因を作っているように見える。そして、中国で作られたダムは人民の財産や生命を奪うために作られたのではないかと恐ろしく思えてくる。首都北京を守るために地方を犠牲にしているのか。中国共産党が最も守りたいものは人民の生命ではなく皇帝の権威らしい。どんなに近代化が進んでも、根底の考えは何千年前から全く変わっていない。

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