最近、TV業界からネット配信業界への人材流出が顕著らしい。理由はギャラが高いからで、NetflixはTVの5倍とも言われる。TV業界は大手広告代理店が牛耳っており、広告収入の大半が代理店やTV局にピンハネされるため、番組制作や出演者に充てられるお金は微々たるものらしい。番組作りにお金が掛けられなければ、番組制作者も芸能人もマンネリが進み、退屈な内容ばかりになる。TV離れが加速するのも必然かもしれない。
私がTVを見なくなって20年は経つが、当時のバラエティ番組が今も数多く放映され、当時からレギュラーを持つ芸人の顔ぶれが変わっていない事に驚く。当時全盛期だった芸人も、今はトークやツッコミに切れや冴えがなく、ひな壇の若手芸人が気遣うほどだ。20年変化がないという事は、芸人も俳優も番組制作者も若手が育っていないという事である。これは日本のエンタメだけじゃなく、映画界も似たようなもので、還暦を迎えたハリウッド俳優が今でもアクションスターとして君臨し続けている。画面越しの世界は20年前から時が止まっている。この人達がいなくなった後、これらの業界はどうなることやら。
金儲けのことしか頭になく、創造性の欠片もない奴らが業界を牛耳ると、途端に退屈な世界になる。退屈な世界にお金を注ぎたいと思う物好きはいない。TVや映画だけでなく、万博やオリンピックなども同じだが。