来春から実家で暮らすためリフォームの打ち合わせを重ねていた。その契約で帰省している。まさか母の葬儀が先になるとは思っていなかったのだが。
昨晩はずっと雨が降っていた。エルニーニョのせいか暖かい雨だ。と言ってもいつもの冬と比較してという意味であるが・・
母が亡くなって、明らかに変わったことがある。葬儀の後東京に戻るとき感じた。いつも実家を離れる時、玄関先から道に出て手を振っている母を思い出し、たとえ介護施設に居ようが、病院に居ようが後ろ髪を引かれる思いを味わっていた。今度いつ帰るのだろうか、それまで元気にしていてくれと祈るような思いで駅に向かっていた。
その気持ちがなくなっていたのだ。逆に残す人がいない虚しさのような無の境地で家を離れることができたのだ。
故郷は遠くにありて思うものという言葉があるが、故郷とは場所ではなさそうだ。故郷は人であったのだ。すなわち母ということか。
明日はまた東京に戻る。戻るという表現はあと半年しか使えない。明日の出発も何も感じることはないのだろうか。
もしそうであれば、徐々に実家が自分の生活圏に入って来ているということかもしれない。
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