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しょっぱなからデカい鼻ですみません。練習の結果、「THE DOG」風の一枚が撮れたもので。
先日、里親さんから愛犬の名前を聞かれた。
「保護のいきさつ」にも書いたが、そもそも仔猫2匹を保護するきっかけになったのは、散歩中の愛犬がダンボールに潜む命を発見し、どうしてもつれて帰れと横に張り付いて動かなくなったからである。
愛犬の名はアーサーと言う。犬種はウェルシュ・コーギー・ペンブローク。原産国は英国であるため、その国にちなんだ名で呼び易く、犬が聞き分けやすいものをと考えた結果、かの地の伝説の王の名を恥ずかしげも無く頂くことにしたのである。
その旨お伝えすると、帰って来た返事は思いもよらぬものだった。
なんと、2匹の仔猫にアーサーの名から一字ずつ入れたいとおっしゃったのである。
「名前の由来を聞かれた時に、保護していただいた経緯を話したいと思います」
そのメールを読み、体の奥にじわじわと暖かいものが満ちてきた。
アーサーは生後半年で去勢をしている。どんなにこの子を可愛がっても子供を望むことだけは出来ない。
しかしアーサーの何かを、アーサーが救った命が受け継いでくれるなら、これ以上の喜びは無い。
そのありがたさ、うれしさ。その夜は何度も何度もメールの文字を読み返した。
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しかし一抹の不安もある。
王の名に恥じないよう、健やかに凛々しく、堂々とした賢い犬なってくれるよう、そんな願いも込めてつけた名だが、実際には陽気で懐っこく、落ち着きが無い上、叱られても一向にメゲないワガママな暴れ者に育ってしまった。思いっきり名前負けの結果になっている。今のところ。
仔猫たちがアーサーの名を受け継ぐことで、名前負けまで受け継いでしまわないか、いささか心配だったのだ。
しかし、里親さんはこう諭してくれた。
「アーサー君が二つの命を救ったのは事実で、決して名前負けではないと思います。私達にとっては、まさにキング・アーサーです」
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アーサーから名前をもらう仔猫たちは、今夜、生まれ故郷大阪の最後の夜を迎えている。
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仔猫さん2匹がsetsuさんのとこで過ごす最後の夜ですね。
setsuさんが保護した経緯も大切に育てた気持ちも理解してくださっている里親さんの元できっと一生幸せに暮らすことでしょう。
拾った三毛猫が私の家で過ごす最後の晩。
寝室の出窓のところで寝るのが習慣になっていた猫に「お休み」と声をかけたら、ととっと出窓からベッドに降りてきて、私の手に前足の肉球でぷにっとタッチしてまた出窓に戻っていったことを思い出して思わず泣いてしまった私でした…。
おっしゃる通り、里親さんのお人柄に触れ、仔猫たちの将来にはなんの心配もしておりません。明日は晴れ晴れと2匹を送り出してやりたいと思っています。
最後の夜は、仔猫2匹と犬1匹で心ゆくまで大運動会をさせ、ついさきほど猫部屋に帰してきました。
愛犬は倒れるように足元で寝てしまいました。
騒々しいけれど、我が家らしい最後の夜になったと思います。