2010年8月8日に愛知県美浜町・日本福祉大学第16分科会での発表レポートを掲載しますので、ご参照の程御願い致します。
<卒後の学びの場=滋賀に専攻科を創りたい!>
レポート作成者氏名 - 今野 洋 滋賀支部(専攻科滋賀の会)
1)はじめに
昨年度は「親の立場」としての発表でしたが、今回は障がい児(者)の卒後の教育環境をいかに保障できるかという視点で、参加の皆様からご意見頂ければ幸いです。
2)専攻科滋賀の会の活動概要[ニーズの確認]]
私たちの会はこれまで3年間にわたって、障がい児(者)教育に関わるステークホルダーの3者の方々〔保護者(高等部)・特別支援学校教職員・福祉施設職員〕を対象に、知的障がい児(者)向専攻科に関するアンケート取得。
1)アンケートの対象先
A.特別支援学校高等部保護者(2007年9月調査実施)
県内15校=279名回答(回収率50%)
B.特別支援学校教職員 (2008年11月調査実施)
県内15校=448名回答(回収率52%)
C.福祉施設職員 (2009年 11月調査実施)
県内26施設=196名回答 [次回本人アンケート実施予定]
2)アンケート概要
[Q&A結果内容詳細は発表時に報告いたします。]
Q1.高等部専攻科(本科3年と専攻科2年)について、高等部5年の学校があることを知っていましたか?
A. 特別支援学校高等部保護者 知っていた=16%
B. 特別支援学校教職員 知っていた=61%
C. 福祉施設職員 知っていた=41%
Q2. 専攻科の存在を知った時期はいつですか?
*特別支援学校教職員のみ質問
1年以上前=64%、1年前以内=20%、他
Q3. 障がいのある生徒に、高等部3年で卒業した後に、専攻科(卒後2年間の学教育)は必要でしょうか?
A. 特別支援学校高等部保護者 必要=72%
B. 特別支援学校教職員 必要=76%
C. 福祉施設職員 必要=76%
(Q3.の類似設問は割愛) Q4.(割愛)
Q.5専攻科に関して、ご質問・ご意見・ご感想などありましたら、何でも結構ですのでお書き下さい。
(下記代表例を原文にて、それぞれ1件づつ抜粋)
【保護者(高等部)】=健常児は普通12年間で高校卒業になり社会に出ていけますが、障害児はなかなか難しいのが現状で、仕方なく18歳になれば出ていかざるを得ません。
やはり、通常の発達より時間がかかることを考えるなら、あと2年でも少しは違ってくるのではないかと感じます。
だから専攻科が必要なのです!
【教職員】=地域の小・中学校から養護学校に入学してきた子どもたちは、いじめられた経験や自分に自信が持てなくなってきている子が非常に多い。高等部の3年間で自己肯定感をようやく育てるようになりつつあるが、高等部3年間では短すぎて、社会に出てから非常に厳しい条件・状況の中で働くことになり、企業ではへ進学するのが当たり前の時代に、障害をもった子どもたちも社会に出るための準備期間は必ず必要です。
【福祉施設職員】=高等部卒業後すぐに作業所へ来られる方については、作業所での支援も難しいことが多い。「就労」ということについて、じっくり学び、生活主体の移行がスムーズに出来る専攻科設置は良いことだと思う。
3)アンケートの報告に関して
これらのアンケートで得た関係者の願いを昨年度2度に渡り、専攻科滋賀の会より、滋賀県教育委員会に報告しましたが、残念ながら、当該行政機関であるのにも関わらず、教育委員会は検討する動きが一切ない状態が続いております。
滋賀の住民であり、当事者である私たち親としては、住民の意思いを行政にキチンと伝えなくてはならないステージに来ていると感じていると同時に、納税者の願いを行政側が無視するという点では、無視され続ける事に関して強い憤りも感じてます。
この福祉先進県の滋賀でもこのあり様ですので、他地域行政でも同様な状態なのか否か、ご参加の皆様に地域/行政の現状を問いたいと思います。
さらに、県内地域行政ではまともな対応が今後期待出来ないのであれば、早急に国に説いて行く必要性も感じております。
専攻科滋賀の会としては、今後法人格の取得は勿論、他府県専攻科を持つ学校、団体との連携を図りながらの諸活動、勉強会を通じ、組織化した動きを拡大していきたいと思います。
(今年12月12日日曜日に滋賀県近江八幡市で全国専攻科(特別ニーズ教育)研究会滋賀大会を開催予定です)
4)親しての「想い」から「みんなの願い」へ
私の娘は重度の自閉症です。そして、あと1年半で県内養護学校高等部を卒業です。我が家は、娘の中等部卒業を機に滋賀に居を移しました。学習環境は以前の奈良県で受けた粗悪な環境下に比べれば、確かに改善しました。しかし、それ以前にいた宮城県、大阪府時代からの生活と同様、娘の障がいの中にある睡眠障害という未だ解決できない問題が、家庭、学校の先生の目の前に、未だ壁として立ち塞がっています。
私の娘は奈良にいた中学部時代、殆ど登校できない状況にも陥りました。高等部進学時滋賀県内養護学校に編入してからは、登校できる環境が出来ましたが、登校日数も極めて少ないという状態なので、「学びたい」「学校に行きたい」という意識の強い娘、そしてアンケートにもある通り、発達のゆるやかなこの子らは、健常児の子らより、更に教育の場=育ちの場がニーズとして強いという点で確信をもち、親の立場として「何かできないか?」という気持ちでこの会に参加しました。
そして、韓国では、20歳迄は学びの環境を国が完全保障し、さらに障がいの有・無に関わらず、選択肢が整っている先進事例もあります。隣国に見習いながら、皆様のお力も戴きながら早急に全国的な流れを創っていければと思います。
ご支援頂きますよう、宜しく御願い致します。
・・・下記、専攻科滋賀の会 勉強会風景です・・・
(発表掲載文章は全文ですが、口頭での発表内容は割愛いたします)
会員ご希望の方/勉強会御申込/各種お問合せは
▽ご意見ここからどうぞ(メールお待ちしております!)▽
e-mail= senkouka.shiga@gmail.com
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<卒後の学びの場=滋賀に専攻科を創りたい!>
レポート作成者氏名 - 今野 洋 滋賀支部(専攻科滋賀の会)
1)はじめに
昨年度は「親の立場」としての発表でしたが、今回は障がい児(者)の卒後の教育環境をいかに保障できるかという視点で、参加の皆様からご意見頂ければ幸いです。
2)専攻科滋賀の会の活動概要[ニーズの確認]]
私たちの会はこれまで3年間にわたって、障がい児(者)教育に関わるステークホルダーの3者の方々〔保護者(高等部)・特別支援学校教職員・福祉施設職員〕を対象に、知的障がい児(者)向専攻科に関するアンケート取得。
1)アンケートの対象先
A.特別支援学校高等部保護者(2007年9月調査実施)
県内15校=279名回答(回収率50%)
B.特別支援学校教職員 (2008年11月調査実施)
県内15校=448名回答(回収率52%)
C.福祉施設職員 (2009年 11月調査実施)
県内26施設=196名回答 [次回本人アンケート実施予定]
2)アンケート概要
[Q&A結果内容詳細は発表時に報告いたします。]
Q1.高等部専攻科(本科3年と専攻科2年)について、高等部5年の学校があることを知っていましたか?
A. 特別支援学校高等部保護者 知っていた=16%
B. 特別支援学校教職員 知っていた=61%
C. 福祉施設職員 知っていた=41%
Q2. 専攻科の存在を知った時期はいつですか?
*特別支援学校教職員のみ質問
1年以上前=64%、1年前以内=20%、他
Q3. 障がいのある生徒に、高等部3年で卒業した後に、専攻科(卒後2年間の学教育)は必要でしょうか?
A. 特別支援学校高等部保護者 必要=72%
B. 特別支援学校教職員 必要=76%
C. 福祉施設職員 必要=76%
(Q3.の類似設問は割愛) Q4.(割愛)
Q.5専攻科に関して、ご質問・ご意見・ご感想などありましたら、何でも結構ですのでお書き下さい。
(下記代表例を原文にて、それぞれ1件づつ抜粋)
【保護者(高等部)】=健常児は普通12年間で高校卒業になり社会に出ていけますが、障害児はなかなか難しいのが現状で、仕方なく18歳になれば出ていかざるを得ません。
やはり、通常の発達より時間がかかることを考えるなら、あと2年でも少しは違ってくるのではないかと感じます。
だから専攻科が必要なのです!
【教職員】=地域の小・中学校から養護学校に入学してきた子どもたちは、いじめられた経験や自分に自信が持てなくなってきている子が非常に多い。高等部の3年間で自己肯定感をようやく育てるようになりつつあるが、高等部3年間では短すぎて、社会に出てから非常に厳しい条件・状況の中で働くことになり、企業ではへ進学するのが当たり前の時代に、障害をもった子どもたちも社会に出るための準備期間は必ず必要です。
【福祉施設職員】=高等部卒業後すぐに作業所へ来られる方については、作業所での支援も難しいことが多い。「就労」ということについて、じっくり学び、生活主体の移行がスムーズに出来る専攻科設置は良いことだと思う。
3)アンケートの報告に関して
これらのアンケートで得た関係者の願いを昨年度2度に渡り、専攻科滋賀の会より、滋賀県教育委員会に報告しましたが、残念ながら、当該行政機関であるのにも関わらず、教育委員会は検討する動きが一切ない状態が続いております。
滋賀の住民であり、当事者である私たち親としては、住民の意思いを行政にキチンと伝えなくてはならないステージに来ていると感じていると同時に、納税者の願いを行政側が無視するという点では、無視され続ける事に関して強い憤りも感じてます。
この福祉先進県の滋賀でもこのあり様ですので、他地域行政でも同様な状態なのか否か、ご参加の皆様に地域/行政の現状を問いたいと思います。
さらに、県内地域行政ではまともな対応が今後期待出来ないのであれば、早急に国に説いて行く必要性も感じております。
専攻科滋賀の会としては、今後法人格の取得は勿論、他府県専攻科を持つ学校、団体との連携を図りながらの諸活動、勉強会を通じ、組織化した動きを拡大していきたいと思います。
(今年12月12日日曜日に滋賀県近江八幡市で全国専攻科(特別ニーズ教育)研究会滋賀大会を開催予定です)
4)親しての「想い」から「みんなの願い」へ
私の娘は重度の自閉症です。そして、あと1年半で県内養護学校高等部を卒業です。我が家は、娘の中等部卒業を機に滋賀に居を移しました。学習環境は以前の奈良県で受けた粗悪な環境下に比べれば、確かに改善しました。しかし、それ以前にいた宮城県、大阪府時代からの生活と同様、娘の障がいの中にある睡眠障害という未だ解決できない問題が、家庭、学校の先生の目の前に、未だ壁として立ち塞がっています。
私の娘は奈良にいた中学部時代、殆ど登校できない状況にも陥りました。高等部進学時滋賀県内養護学校に編入してからは、登校できる環境が出来ましたが、登校日数も極めて少ないという状態なので、「学びたい」「学校に行きたい」という意識の強い娘、そしてアンケートにもある通り、発達のゆるやかなこの子らは、健常児の子らより、更に教育の場=育ちの場がニーズとして強いという点で確信をもち、親の立場として「何かできないか?」という気持ちでこの会に参加しました。
そして、韓国では、20歳迄は学びの環境を国が完全保障し、さらに障がいの有・無に関わらず、選択肢が整っている先進事例もあります。隣国に見習いながら、皆様のお力も戴きながら早急に全国的な流れを創っていければと思います。
ご支援頂きますよう、宜しく御願い致します。
・・・下記、専攻科滋賀の会 勉強会風景です・・・
(発表掲載文章は全文ですが、口頭での発表内容は割愛いたします)
会員ご希望の方/勉強会御申込/各種お問合せは
▽ご意見ここからどうぞ(メールお待ちしております!)▽
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