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キタカゼとタイヨウ

「意識不明の重体」「重症びまん性脳損傷」から奇跡的に回復、社会人になった息子のこと。母の読書記録などなど。

「ラブ・オールウェイズ」小手鞠るい

2016-11-06 16:37:41 | 本と雑誌
ラブ・オールウェイズ
小手鞠るい
祥伝社


君がいなくなったんじゃない。

ぼくが君を

忘れてしまっていたんだね。

伊藤正道『僕への小さな旅』より



1993年8月から20年間の
佑司と美亜子の手紙のやり取りだけで綴った恋愛小説。
ただ、最初は美亜子から佑司への『別れの手紙』で始まる。



「ロングウェイ」の続きになるのかなぁ。

「海岸通りポストカードカフェ」吉野真理子

2016-11-06 16:21:10 | 本と雑誌
海岸通りポストカードカフェ (双葉文庫)
吉野真理子
双葉社


大好きな1冊。
図書館で借りて結局買った本
昨日は図書館本がなんだか進まなくて、読み慣れたお気に入り本を持ち出してよんだ。
何度読んでも読み飽きない本。

息子の事故以来ハガキを書くことはめっきり減ったけど
それまでの私は、ほぼ毎日ハガキを書いていた。

だから、この本の帯の
「葉書に託した大切な想い。あて先は港の片隅の喫茶店」

葉書に託してるんだよ~アタシの想い、ちゃんと届いてる?
って何度も聞きたかった気持ち。

高校の先生と卒業してから何年もたった教え子との会話の中に
「葉書を出し合うってことは、『そのうちまた会おうね』って意味だと思うんだ」
「え?」
「だって、一生会うつもりのないやつに、絵はがきは出さないだろう」



そーなんだよ、ワタシは貴女に会いたいんだよ!
返事くれないのは、あたしに会いたくないの?
って。


でも、そのあとに続く五月雨先生の言葉に打ちのめされるんだ、あたし。

「だんだん相手に対する文面じゃなくて、自分に対する日記みたいになってくんじゃないかって」


あ~アタシが書いていたのは、貴女を思って書いた葉書じゃなくて、
日記だったんだなぁ~って、反省するんです。

だから、事故をきっかけに止まってしまった葉書が
書かなくちゃ気持ち悪かったはずなのに、書かなくても平気になっちゃったんだよね。