Sekky's FLOG

福井県立恐竜博物館で研究職員をしている関谷と申します。
仕事の内容はあまり書けませんが、コメントを頂けると嬉しいです。

自貢からの帰りは大変

2009-08-06 19:35:01 | 雲南の生活
ちょっと所用で四川省の自貢恐竜博物館に行ってまして、さきほど無事に雲南省のルーフェンへ帰り着きました。


あんまり無事でもないか。

 自貢→昆明の列車がえらく遅いやつで、18時間もかかってしまった。しかも寝台車両が無いとか言われて、ずっとボックス席だった。

22時頃になれば「寝台に空きがありますよ~」的なアナウンスがあるかと期待してたんだけど、結局見ず知らずの男四人で、小さなテーブルに突っ伏して寝た。

以前、昆明から行った時は寝台だったんだけどな。次からは飛行機にしよう。


 昆明からルーフェンも、運転手のワンタオさんが忙しいとかで、高速バスに乗って来ました。

実は一人で長距離バスの切符を買って乗ったのは初めてかも。

ワンタオは「楚雄行きのに乗って、途中で降りればいいから、大丈夫大丈夫」とか楽観的だけど、雲南方言が激しいし、ちゃんと伝わるか心配でした。

どーにでもなれ!と思って言われた切符を買って、バス乗り場に行く。

「恐竜谷で降りたいんですけど…」と言ってみると、顔の丸い陽気な運転手のおっちゃんが「オッケー。着いたら教えてやるよ」とサラッと答えてくれました。

これは、大丈夫そうだ。

なるほど、停車駅が決まっているわけではなくて、降りたい所を告げて停まってもらう仕組みらしい。

昆明からは1時間半ほどの乗車で、難なく帰り着くことができました。


雲南滞在はあと10日ほどなので、やり残しがないよう気を引き締めていこうと思います。

胡錦涛が来た(らしい)

2009-07-29 20:46:03 | 雲南の生活
中国主席 少数民族重視の姿勢
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=912195&media_id=4


一昨日の夜、「明日は政府の要人が来るから、午前中は入園できないよ」と言われました。

せいぜい県の役人程度かなと思ってたら、意外と大物だった。

アトラクションなどは完全に停止して、案内員も休みになったらしい。

展示館にも入れないから、ドン先生の別荘(≒山小屋)でイラレで図を作ってました。


生で見てみたかったな。

恐竜は儲かるのか?

2009-07-27 12:09:40 | 雲南の生活

ども。お久しぶりです。雲南省禄豊に来てます。

今回は関空から東方航空の昆明行きで来てみました。機内食にタコ焼きが出るとは思わなかった。

途中、上海で一度降りて入国手続きをしなきゃいけないんだけど、ロクな案内もなくグルグル歩き回らされて疲れました。

昆明に着いても荷物が出てくるまで30分くらい待たされたりして不便でした。

次からは別ルートにしよう。


こちらの天気は曇りか小雨で、25℃前後の穏やかな陽気です。

夏休みに入ってから客足は好調で、連日3000人前後の客入りだそうな。
アトラクション込みで160元/人。儲かるんだろうか?

今日も大型バスが何十台も駐車場を埋めています。


D論のための標本観察をしに来たのですが、産出した状態で展示されてるので、いい見せ物になっています。

動物園のパンダはこういう気持ちなんだろうか。

8月中旬まで滞在して、長春へ戻ります。

藍天紅砂

2008-03-10 00:50:56 | 雲南の生活


今期の滞在も、あと1週間余りとなりました。

このところほぼ毎日露頭に通って、スケッチしたり計測したりウンウンうなったり何やらブツブツつぶやいたりを繰り返しています。

色々データは集まってきたのですが、イマイチ決定打に欠ける感じといった所でしょうか。

残りの日数でどうまとめるか、必要なものを見定めつつ作業を進めて参りたい所存でおります。


先日の夕方は、運転手兼現場指揮の王さんに置いて行かれてしまい、ひとり山小屋で夜を明かしました。

いつかこんなことになるのではないかと心配していましたが、まさか現実になるとは。

夕方6時半を過ぎても迎えに来てくれないので、電話してみたら「もう帰ってる。用事があって行けないから、今夜は例の家で寝てくれ」との暖かいお言葉。

博物館の開館が近づき、仕事が増えて大変なのは見ててわかるから、無下に責められませんでした。せめて先に言ってくれてれば、心構えも出来たものを。

ここでの暮らしは、一秒先が読めない。


土方の兄ちゃんたちに混じって夕食をとり、一人で小屋に向かうと番犬たちが猛烈な勢いで吠えかかって来る。

年越しに来た時はシッポを振ってエサをねだってたのに、早くも僕のことは忘れてしまったのかな?

彼らは10mくらい離れて吠えてはいますが、僕が進むと警戒して後ずさります。

僕は子供の頃に近所の犬に手を噛まれてから、ずっと犬が怖いのですが、ここは進まないと今夜の宿にたどり着けません。

宿まで30mくらいの所でリーダー格の雌犬が近寄って来て、小さく唸りながら僕の匂いを嗅いでいます。

頼む~、思い出してくれ~と祈りつつじりじり進む。

まさか噛み付いてきたりしないよね?狂犬病とか怖いよね。

子分たちはまだ唸っていましたが、雌犬は尻尾を振って着いて来ました。

おぉ~。俺、ナウシカみたい?

怯えていただけなんだよね? 怖くない。ね?

最後の10mはかなりの早足で小屋に駆け込みました。だって怖いんだもん。


例によってしょっちゅう停電するわ布団は臭いわで不便でしたが、野宿よりは遥かにマシと自分を慰めて早めに寝ました。

お湯が出るようになっていたのは画期的だった。

あとは急な停電がなくなって、ネット回線が引ければ、ずっとここに住んでもいいんだけどな。


写真は高速道路沿いの民家。政府が奨励して壁に恐竜の絵を描いているのだそうです。

温泉

2008-02-26 13:41:21 | 雲南の生活


露頭からの帰りに、ちょっと寄り道して温泉を見に行きました。

天然で湧き出していて、水温は30℃ほどしかなく、触ってみてもぬるいくらいでした。

ドン先生は半分冗談で「入ってみろ」とか言ってたけど、この時期に入ったら風邪をひきそうなのでやめておきました。

周りの囲いは政府が工事したそうです。ゴミがたくさん落ちている…。


ドン先生は北京へ戻られました。3月2日には名古屋へ行くそうです。

「忙しいから行きたくない」とかこぼしてたけど、実は嬉しいんだと思います。日本好きだし。

会社の人から、デジタルビデオカメラを買ってきてくれと頼まれていました。

一ヶ月分の給料くらいするだろうに、どこにそんな金があるんだろう?


僕は相変わらず化石とにらめっこです。

写真とって、スケッチして、論文と見比べて、いろいろ考えてるうちに、あっという間に一日が過ぎてゆく。

流れるプールで逆らって泳いでみるけど、結局もとの位置から動いてない、そんな気分です。

でもきっと今日やったことは自分の糧になっている、そう言い聞かせて夜ベッドに入ります。

この滞在中に、学会発表できる程度の段階にまでは仕上げなければなりません。


3月18日の航空券を予約しました。

昆明を朝8時に出て、北京で2時間待ち、東京に着くのは夕方5時半。

3割引で2000元+税630元。思っていたより安い。

インターネットで見つけた販売所の番号に電話して予約し、教えられた口座に振り込んできました。

電子客票なので、当日に空港でパスポートを見せればチケットが発行されるのだそうです。

手元に予約券などが届かないのでイマイチ不安なのですが、現地の人に手伝ってもらったので、まぁ間違いはないでしょう。

中国で買った方が安いだろうから、3月末に長春へ戻る航空券も手配しておこうかなと思っています。

経過報告

2008-02-18 22:20:10 | 雲南の生活


まだ雲南におります。

ここ数日、曇りの日が続いて寒いです。

あと、乾燥してるので朝起きると喉が痛い。


仕事が…やってもやっても終わらない。

社員寮は帰省していた偉いさんが戻ってきて、さらに人が増えました。

食事の時なんか座る所がないくらい。ちょっと遅れて行くことにしています。


僕は一人で使わせてもらっていた部屋を追い出されて、ドン先生の寝室の簡易ベッドへ引っ越しました。

タダで泊まらせてもらい、食費もかからないんだから贅沢を言ってはイカン。

でもベッドが硬すぎて寝られなかったとダダをこねたら、布団を一枚追加してくれました。

言ってみるもんだな。ありがたや~。

おみやげに持ってきた長白山産の朝鮮人参が効いたかな?


以前の部屋は、新品の寝具で綺麗にベッドメイクされて、日用品までそろえられてた。

どんだけ偉い人が来ると言うんだ?

僕が来たときは、前日まで誰かが寝てたような状態だったぞ。

シーツも枕カバーも洗ってないし、灰皿は吸殻でいっぱい。

ま、いーんだけどね。雨風をしのげる宿を与えてもらってるだけでも感謝しなければ。

手厚くもてなしてもらえるような研究者になろう!

(研究成果よりも、世渡りが上手いか否かで待遇は変わるような気もする…)


帰国は3月20日になりそうです。

雲南にいられるギリギリまで滞在するという日程です。

それでも終わるかどうか微妙…。

優先順位を見極めつつ作業を進めなければなりません。


写真は米が原料の麺。米線(ミーシェン)2.5元。

付け合せは細切れにした漬物と肉そぼろを混ぜたもの。

朝食からこんな辛いのでよく胸焼けしないな。

雲南省のブランド的名物で、長春にもたくさん出店しています。

やはり現地で食べた方が美味しく感じるのはなぜだろう。

年越し

2008-02-10 16:01:52 | 雲南の生活


湖畔の別荘にて、ドン先生と二人での静かな年越しでした。

と言うと聞こえはいいですが、山奥のため池のわきに建つ一軒家です。半径1km以内に誰もいない。

町で泊まらせてもらってる社員寮の職員さんがみんな帰郷してしまったので、「山に行くぞ」と先生に連れられて行って来ました。

庭先の大きなテレビアンテナが不釣合い。

夜は飼い主にまで吠える優秀な番犬3匹が放し飼いで警戒にあたっています。


普段は別の家族が住んでるのですが、旧正月で親戚の家にでも行くのか、掃除して出て行ってしまいました。

まさかドン先生が泊まりたいがために追い出したのではあるまいな?

「私のオフィスの一つだ」と言うだけあって、あちこちに化石が転がっています。

寝室のクローゼットの引き出しにまで入れなくてもいいのに。


テレビと冷蔵庫、ガスコンロ、水洗トイレはありますが、お湯が出ない、ネットが使えない、電灯が暗い、ベッドが狭い、布団が臭いなど不満は尽きません。

空気はきれい。町なかは煙突の煙と排気ガスで汚れています。ここも時々家畜の臭いが風に乗って漂ってきますが。

朝食は水餃子をゆで、昼と夜はインスタントラーメンという生活でした。胡麻餡白玉団子の時もあったか。

先生はお椀を洗わない主義らしい。


先生がでっかい排骨を見つけてきて、ぶつ切りにして煮だしたけど、火が通ったところで「この後どうすればいいかわからん」と放置。

できないなら最初っから手ぇ出すなよー。

面白半分で手をつけて、どーすんですか。あの肉。

どうせ「犬にでもやればいい」とか考えてるんだ。もったいないなぁ

師匠の後始末は弟子の務めか。

不貞腐れてたらラーメンを茹でてくれたけど、昨夜から洗ってもいない丼によそわれたものは食う気がしませんでした。

イヌくん、久しぶりのご馳走だネ。


一刻も早く帰りたくてたまりませんでした。

いや、タダで泊まらせてもらえるだけでもありがたいと思わなければいけないのか。

でも仕事にならないようなら、食事代を払ってでも街中の会社に住んだほうが良かったか?

年始だから、食堂なんか開いてないか。

この時期に来たのは失敗でした。


歩いて15分ほどの所に、新しい博物館+恐竜パークの建設現場があります。

去年に比べればだいぶ工事が進んだけど、どう見ても4月のオープン予定には間に合いそうもない。大丈夫なんだろうか?

露出した状態で展示すると言っていた化石の保存状況も気になる。

プレハブの事務所に光学式の測量器を発見しました。まさかこんないい物があるとは。使わせてもらえるよう頼んでみよう。

国内外から多くの研究者が訪れるように、しっかりした論文で宣伝しなければ。世話になってる恩に応えられるのは、それくらいですから。


大晦日の夕食は建設現場の職員さん達と一緒にご馳走を頂きました。彼らも帰郷しないでお仕事らしい。ご苦労なことです。

浙江の紹興酒が飲みきれないほどたくさんあり、ほどほどに酔いました。さし入れかな?

一気飲みを強要しない人達だったので助かった。


初一(いわゆる元日)の夜には北京からドン先生の息子さんがやって来て、少しにぎやかになりました。

10年ほど前に福井に行ってたらしく、簡単な会話なら片言でできます。お父さんに似て、穏やかでマイペースな人のようです。

たった一人増えただけなのに、ぐっと生活感が湧いてきました。

さすがに山奥で二人ぼっちは寂しすぎる。


結論;静なのはいいが不便でしょうがない。この時期に来たのは間違いだった。

5th雲南

2008-02-02 10:20:43 | 雲南の生活


飛行機の離陸は若干遅れましたが、無事に昆明空港へ着陸しました。

東京の秋に似た気候で、爽やかな晴天が続いています。やや風が強く、乾燥しているのが難点か。

暖房が無くても室内は思っていたほど寒くはないです。こんなことなら、もっと早く来ればよかった。

ドン先生は相変わらずマイペースで、「今日は山に登るぞ」とか言ってたのに自分だけ行ってしまい、僕は一人で標本観察。


昨夜は、春節前ということで王さんのお宅にお呼ばれして夕食をご馳走になりました。

玉米から作った自家製の焼酎をついつい飲みすぎてしまいました。

今回はちゃんと一人部屋をあてがってもらえてホッとしています。前回はドン先生と相部屋の簡易ベッドでした。


今期滞在の到達目標がいくつかあるので、その目処が立ち次第帰国の段取りを進めようと思っています。

やはり実物が目の前にあると、ヤル気が出て良い。

自貢行き

2007-09-25 00:18:04 | 雲南の生活


明日、昼過ぎの列車で四川省の自貢へ行くことになりました。中国の有名な恐竜産地ですね。
大きな恐竜博物館もあります。http://www.zdm.cn/dinosaur/display.htm

こうなるんじゃないかなーと予想はしていました。
こうなったらいいなーと期待していました。

実はこのために今回の雲南行きを決意したと言っても過言ではありません。計画通りをほくそ笑んでおります。

明後日の朝に着きます。900kmで126元(≒2,000円)。中国の鉄道は安い。

写真は川街(チュアンジエ)の恐竜パーク建設現場。北京オリンピックに間に合うように、あと200日あまりで完成させる予定だそうです。間に合うのだろうか。

雲南3

2007-03-25 16:33:14 | 雲南の生活
ご無沙汰をいたしております。相変わらず、山に登って化石を掘ったり、文献と見比べて骨の勉強をしたりしています。

一昨昨日から日本人がお一人いらしていて、その方と一緒に王さんにくっついて回っています。

発掘現場で記録すべきこととか、注目するべき骨の特徴などの手ほどきを受け、いろいろ勉強させて頂いております。

ここ数日は比較的雲の多い日が続いています。午前中は晴れていても、気温が上がってきた昼下がりには雲が広がる、というパターンです。雨は降りそうで降りません。

乾燥しているので、日に何度か散水車が道路に水を撒いて行きます。

W先輩はそろそろ長春へ帰りますが、僕はその日本人の方と一緒に杭州へ行くかもしれません。となると、長春へ戻るのは4月10日頃になります。

そんな感じです。

雲南

2007-03-12 22:36:59 | 雲南の生活


また来てしまいました。4度目になります。

昨日の21時頃に昆明空港に着陸し、王さんの運転する車で、禄豊に着いたのは22時半過ぎでした。

前回までは空港から3時間ほどかかったのですが、空港周囲の高速道路整備がかなり進んでいて、1時間ちょいで着いちゃいました。

遅い時間だったから道が空いていたというのもあるかもしれませんが。

やはり暖かい。日本の初夏のような夜風でした。


今日はさっそく山に登って化石を掘りました。

太陽がほぼ真上にあり、暑い暑い。湿度が低いのがせめてもの救い。一緒に行ったW先輩は、首の後ろを真っ赤に日焼けしていました。

D先生は相変わらずで、手近な化石を指さしては「おまえ、あれも研究しろ」と課題を与えてくださいます。

どこまで本気なんだろう。誰にでも同じことを言ってるのではあるまいか?

ともかく、お元気そうで何よりです。

宿舎となる会社は、従業員が増えていました。繁盛してるみたいです。

バイトさん達

2006-08-09 00:26:44 | 雲南の生活


一日数十元で朝7時半から夕方5時半まで働いています。でも11時半から1時半まで昼休みあり。8時間労働ですね。土日休みはないけど。

化石をクリーニングする時に出る土ぼこりとか、レプリカを作るための有機溶剤の臭いがかなりキツい仕事場で、毎日黙々と、時々談笑しながら働いています。

雲南省の方言が激しいので言ってることは全く理解できませんが、こちらが軽く会釈しただけで満面の笑みで迎えてくれます。

一番左の人とは少しだけ卓球しました。けっこう上手で、楽しかったです。

そういえば、社員さんとの日中友好試合をやらずに明日長春へ戻ります。そのうちまた来ることになるだろうから、その時にでも。


今朝の朝食は、珍しく、というか初めてチャーハンでした。具は卵とネギだけで塩味のあっさりした物でしたが、油っこくなくて美味しかった。

あとトマトとキュウリのスープと、漬物。

中国語の教科書に、中国人は朝食を腹一杯食べると書いてありましたが、全然そんなことない。いたって少食。むしろ足りない。

昼食はほどほどに、夕飯は少なめとも書いてありましたが、これも違う。普通に、腹九分目くらいまで食べているように見えます。


夕方、久しぶりに強風と雷雨でした。やはり台風7号の影響かもしれません。もしかして明日、天候の影響で飛行機が飛ばないとか?ありうる。午後4時の便だから、かなり危ないかも。

粥朝食

2006-08-07 20:22:54 | 雲南の生活


お粥は朝食の主食としては最もポピュラーなもののようで、日本のように炊いたご飯の状態で食べているのを見たことはありません。

お皿の上の大きな茶色っぽいのは目玉焼き。甘辛いしょうゆ味が付いています。

その左は例の漬物。相変わらずしょっぱいです。

一番上の包装されてるのはゆで卵なのですが、これは塩漬けです。殻は青白くて白身にピッタリくっついてて、とてもむきづらいです。

というか殻はむかずに一ヶ所穴を開けて、そこから中身をほじくり出すのが普通の食べ方のようです。僕は最初それを知らずにちまちま殻をむいていて、全部むけた頃には社員さんはすでに食べ終わっていました。

塩味がもの凄く濃くて、なんだか粉っぽくておいしくないので、もう食べないことにしました。目玉焼きがあるのにゆで卵を食べるのも何か変な気がするし。


あさって長春へ戻ります。標本を借りて帰りたいと、董先生からも館長さんに言ってもらいましたが、無理でした。

首から下は平気で台湾の商人に貸したくせに。しかもいつ戻ってくるか分らないというずさんな管理。だいたい標本番号すら付けてないなんて博物館としてどうなん?

辺り構わず掘ってきて、適当に粘土で取り繕って、ろくに記載もせず並べて飾ってるだけじゃん。北海道で珍しいアンモナイトを採って喜んでるマニアと一緒。

それに行政が金を出してるから手に負えない。


でも僕の滞在費もそのお世話になってるんですよね。

世の中、持ちつ持たれつですね。

夕立なし

2006-07-21 19:08:30 | 雲南の生活


宿舎の裏手に広がる山々です。「西に山があると落ち着く」と言っても、ここまで近いと逆に違和感があって息苦しいです。

今日はめずらしく夕立なしでした。昼下がりはいつものように日差しが強くて暑く、遠くには積乱雲も広がっていたのに。風は乾いていて過ごしやすかった。


ここの人々は、長春よりのんびりしている気がします。歩く速度がゆっくりだし、昼食後には毎日1時間半くらい昼寝します。

社員さんと話しててわからない単語があったときも、僕が考え込んでいる間しばらく待ってくれます。長春の人はさらに早口でいろいろ説明を始めて余計にわからなくなったり、イライラして話を変えてしまったりします。

田舎町だからかもしれません。昆明の人とはほとんど接していないので、大きな街ではどうだかわかりません。

広東省で働いてる知人が言うには、彼がいるのは大きな街だけど食後の昼寝はあるそうです。南方の習慣なのかもしれません。

習慣と言えば、ご飯にスープをかけて食べるのが雲南省の習慣だと思っていましたが、本当は良くないのだそうです。

この食べ方をしない人からそう教えられ、「え~、だってみんなやってるよ?」と聞いたら、「あの人たちはあの食べ方が好きだけど、体には良くない」のだそうです。

体への影響はたいして変わらなそうだけど、あまりお行儀の良い食べ方ではないということを、そう表現しているのかもしれません。


研究は、メモ的に書き留めてた標本の特徴や他種との共通点・相違点を文章にする作業に入りました。読み返してみると、なんだかパッとしない文章しか書けません。どんなのがカッコいいのかもよくわかりませんが。

ここにいられるのはあと20日ないので、やり残しがないよう逆算しながら進めようと思います。

カギ閉じ込め

2006-07-17 18:55:23 | 雲南の生活


会社兼宿舎の2階ホールが、骨格展示作成所になっていました。小学校の体育館くらいのかなり広いスペースで、今年3月に来た時は何もありませんでした。

作業員さんは日曜日も来て働いています。採ってきた化石をクリーニングしたり、損失した部分を石膏で復元したり。論文の図などを何も見ずに作っているので、すべて頭に入っているのでしょう。


事務所の一室を借りて仕事部屋に使わせてもらているのですが、そこのドアがオートロックで、昨日の午前中に買い物に出た時うっかり鍵を閉じ込めてしまいました。

普段は携帯のストラップに鍵を付けていて、携帯を持って出たと思ったのですが、手の中にあったのはデジカメでした。まー近くに置いてあったし、大きさも同じくらいとはいえ、なんだか自分が信じられなくなりました。

しかも、それに気付いたのは買い物から戻ってきてからで、呆然とすることしばし。疲れてるのかな。

合鍵を持っている人は昆明に出かけていて、夜にならないと戻ってこないと言われました。標本も文献もノートパソコンも野外調査道具もその部屋の中だったので、何もできません。

仕方なく別の部屋のパソコンを使わせてもらって、文献を探したりしていたのですが、どうにもやる気が出なくて、残り半日は休むことにしました。

たまっていた洗濯物を片付けたり(手洗い)、町をぶらぶら散歩したり(端から端まで徒歩30分)、遠くの山を眺めたり(かすんで見えるのは排気ガスか炭鉱の煙か雲のせい)。


夜9時半に合鍵を持つ人が帰ってきて、やっと部屋に入れました。12時間くらいしか離れていないのに、とても懐かしい感じがしました。

色々やらなきゃいけない事があるのにな~という思いが頭から離れなかったものの、考える作業はなかったので脳は休まったような気がします。