Sekky's FLOG

福井県立恐竜博物館で研究職員をしている関谷と申します。
仕事の内容はあまり書けませんが、コメントを頂けると嬉しいです。

明日、帰国します。

2010-07-03 22:25:37 | 長春の生活
4年と9ヶ月と2日の留学生活でした。

引越しと荷造りはだいたい終わり、トマ卵チャーハンを食べながら感慨にふけっています。


初めて長春に来た日は眠れなかったなーとか、

その後半年は中国語漬けで、ルームメイトの韓国人とケンカ別れしたなーとか、

今の寮に移って最初の夜は雨漏りがひもじかったなーとか。

外国人と比べて、日本人ってどんな人たちなのか、初めて少しわかった気がする。


それからの4年はあっという間でした。

楽しいことも、嫌なことも、いろんなことがあった。

いろんな人に会った。

中国内外、いろんな所にも行った。


でも、あまりに馴染んだせいか、寮の窓からの景色とか、研究室までの道とか、すべてが身に染み付いた日常だから、これが最後という実感がわきません。

明日もまた、あの寮の部屋で起きて、顔を洗って、肉まん買って、研究室の机でメールチェックしながら朝食を…という生活があるような気がしてしまいます。

なんだかんだ言って、居心地よかったんだなと。


留学生活で、何を得たのだろう。

博士学位:激甘だけどね。

人脈:各方面に大変お世話になりました。

研究能力:辛うじて論文を書けるようにはなったのかな。

化石:中国に来た最大の旨味かもしれない。

中国語会話能力:引き続き精進いたします。

たくましさ:我ながら中国人じみてきたと思う。



他の道を歩んでいたらどうなっていたかは想像すらできないけれど、中国へ来てよかったと今では思います。

烏龍球

2010-06-26 09:50:38 | 長春の生活
時事ネタっぽいことも書いとく?

サッカーのオウンゴールのことを中国語で「烏龍球」と言います。

中国のウィキペディアによると、広東語の「ウーロン」という発音が「own goal」に似てるから香港の記者が使い始め、大陸でも借用するようになったとか。
http://zh.wikipedia.org/zh/%E4%B9%8C%E9%BE%99%E7%90%83

また、広東省の伝承で、「長く日照りが続いた時、人々は青竜が降臨して恵みの雨を降らすことを祈ったが、代わりに降りて来たのは黒竜(烏龍)で、人々に災厄をもたらした」という話があり、「思いがけない災い」の意味からこの語を使うようになったとも言われているようです。
http://baike.baidu.com/view/1155.htm?fr=ala0_1_1


いま住んでいる寮にはアフリカと朝鮮からの留学生が住んでいるのですが、ワールドカップ観戦にかなりの温度差があり、微妙な空気になっています(^^;)


*追記*

検索してみたら、いくつかのブログでもう書かれてた。有名な言葉だったのかな

失言だったか

2010-06-15 19:03:55 | 長春の生活
僕は基本的に中国人を信用していないのですが、後輩院生と話していてそれを口に出してしまい、少なからずショックを受けていたようでした。

いや~、話の流れ的にね。勢いで、つい。


僕がいつ帰国するかについて話していて、

僕 「卒業証書をもらってから帰るつもりなんだけど、6月末と聞いているだけで、正確なところはわからない。」

後輩 「そう言われたなら6月末でしょうよ」

僕 「でも、もし遅れたらどうするかも考えておかないと」

後輩 「でも、そう言われたのならもらえるよ。だって○×▲※…」

そんなやり取りが続いて、いい加減面倒くさくなって、つい、ね。


信用していないと言うと言葉がキツ過ぎるのですが、彼らの認識と実際の事実との間には食い違いが見られるというか…。

まあ同じことなのですが。

日本人にはそれが無いということは決して無いのですが、中国人はより自信を持って断言するように見えます。

何も根拠はないのに、確信している。

「聞いた話では」「確証は無いが」という前置きが抜けている気がする。


だから留学生活の中で、「聞いていた話と違う」という事例を挙げたらキリがない。

留学中、世話になったことには感謝しています。でも、それとこれとは別問題なのです。

まぁ中国人に対しては、特に東北人は、思ってることは何でもはっきり言った方がいいみたいだから、あれでもよかったのかな。

にしても、もう少し言葉を選べば良かった。

機を見て謝っておこう。

まったく、退屈しないね。

掃除のおばちゃん

2010-06-12 11:19:51 | 長春の生活
本を段ボール箱に詰めています。

むこうで開けた時に見やすいように、背表紙を上にして立てて詰めたいんだけど、掃除のおばちゃんが「それじゃ安定しないから寝かせろ」としつこい。

なんだろうね~、お節介というか、口を出さずにはいられない性分なんだろうね。善意100%で。

そして自分の考えが常に正しいと信じきっている。動かないくらいぎっしり詰めるんだから問題ないだろう?


段ボールを見つけて来てくれたことには感謝します。

善意で言ってくれているのもわかります。

でも、そこから先は僕の好きにやらせてください。

むこうで開けるのは僕なのですから、不都合を被るのはあなたではないのですから。


と、なるべく穏やかに言ってみたが、「あぁそう、じゃあ好きにしなさい!」とヘソを曲げた。

いい大人が、これくらいのことでスネるなよな~。

若造が、自分の意見に従わないのが不服なのかな?こういうのもメンツの問題なのだろうか。


後になって、写真のように詰めたのを見て、「あら、これなら大丈夫そうね。何を入れたかわかるから便利だわ」と納得していた。

ちょっとわかりあえたかも。

あさっては口頭試問

2010-06-04 22:49:30 | 長春の生活
口頭試問は中国語で「答辩」

「ダー↑ビェン↓」と読みます。
くれぐれも大便(ダー↓ビェン↓)とは読まないように


プレゼン用のパワポを作ったり、論文の査読で指摘された所を直したり、卒業のための書類を準備し始めたりしています。

審査員には、かの有名な徐星先生をお招きするらしい。

何を聞かれるんだろう。

無事に卒業できるだろうか。


悪いほうに考えると気が沈むので、合格できた場合を考えてみる。

1)卒業のための書類を作る。「離校届け」とか「卒業生登録票」とか。図書館に行って「本は全部返した」という証明書に印を押してもらうらしい。

去年卒業した友人いわく、スタンプラリー。

卒業証書って、いつ頃もらえるんだろうか。


2)引越し&片付け

書籍、衣服、雑貨を郵送。

持ち帰るべきは、持ち帰る。

持ち帰れない物は、譲るか売る。


3)就労ビザへの切り替え手続き

3-1:健康診断を受ける。

長春市内の、指定の病院に行かなきゃならんらしい。

まさか医者の知り合いがいなきゃダメとかって、ないよね。

3-2:必要書類を先方へ送る。

折り返し、仕事の「許可証」をもらいます。

その後一旦帰国して、旅行ビザで再入国→就労ビザへ切り替え、という流れ。

参院選までに帰れるだろうか。



卒業後のことを考えても結局そわそわするだけだった。

口頭試問、なに聞かれるんかな~。

審査員を、敵ではなく、忙しいのに議論に付き合ってくれる、親切な人たちだと思うことにしました。

ドン先生お手製白玉/査読意見

2010-05-26 22:03:38 | 長春の生活
雲南省滞在時、湖畔の別荘での朝食にて。

ため池わきの山小屋ともいう。

ソーセージと牛乳付き。

今日も一日頑張ろう。


***


D論の査読意見が返ってきました。

原稿にいちいち修正が入るわけではなく、A4の紙一枚にざっと見解が述べられている程度でした。あと口頭試問に進むことに同意するか否か等。

手書きだから達筆すぎて読めないww

まーこの時期、どの先生も学位審査を抱えるんだろうから、一言一句直す余裕はないわな。

今年から取り入れた「双盲」制度とやらで、学生は査読者が誰かわからないし、査読者にも誰の論文か教えないそうです。

でも内容を見ればだいたい察しは着くのではなかろうか。

大きな修正は要求されませんでしたが、口頭試問に備えて突っ込まれそうな所を補強しておこうと思います。

落款つくってみた

2010-05-25 19:07:44 | 長春の生活
重慶路という繁華街の一角に書画店や骨董屋などが入った雑居ビルがあって、その中の印鑑屋で彫ってもらいました。

石は彫刻済みで50元(≒750円)、文字彫り20元(≒300円)

龍の彫刻は正直ショボいのですが、まー今の自分にはこの程度で十分かなと。

文字はいいけど周りの枠が一部欠けてるのがイマイチ気に入らない。金継ぎで直るかな?


店のおばちゃんは、最初は1文字10元とか言ってたくせに、「透」の一字だけと注文したら「普通は4字くらい彫るんだ。字が大きいから20元」と値上げされた。

石も値引きさせられなかった。あの手のおばちゃんは苦手だ。

字を彫るのに半日かかると言うので、翌日受け取りに行く。

印鑑ケースはオマケさせた。箱だけで10元とるとか言ってきたもんで、半ギレで「じゃあもういいよ他の店で箱だけ買うからハンコよこせ」と不満をあらわにしたら「箱付けます」と折れた。

一矢報いることができたのかな。

と思っていたら「この程度の彫り物には箱なんかつけないんだ、普通」と捨て台詞を吐かれた。

客に対して、しかも自分とこの商品に、そういうこと言うかね、普通?

この程度の不快感は2分で忘れます。



ネットで調べてみたら、正式な落款は3つで1セットらしい。

書画の右上に長方形の「引首印」、左下に姓名と雅号の印。

別に書画が趣味というわけでもないし、今回作ったのはそのどれにも当てはまらない、いわばお遊びのハンコですね。

持ってる本なんかに押して、ひとり悦に入っています。

トウモロコシ粉の使い道

2010-05-24 21:26:16 | 長春の生活
いつぞやのハンバーグで残ったトウモロコシの粉を何に使おうか困ってゐたのですが、とりあえずお好み焼きにしてみました。

あ、パンケーキって言った方がかっこいい?


小麦粉のような弾力がなく、サクサクした食感になります。

いまいち物足りないというか腹がふくれない。

何か使い道はないかのぅ。


==今日の長春==

小雨がぱらつき、ヒンヤリしています。

日本の梅雨みたいだ。梅雨がないのが長春の好きな所だったのに、がっかりだ。

ま、「雨の日でも楽しいことはあるのよ」って赤木博士も言ってたし。

楽しいことを考えることにする。


今年は雨が多い。冬の間も、例年より雪が多かった気がする。

雲南とか貴州とか、南の方は数十年ぶりの干ばつらしい。

あっちに降る水がこっちに降ってるのかな。

乾燥イモリ(微グロ注意)

2010-05-23 19:34:26 | 長春の生活
研究室の先輩が半年くらい前から飼っていたイモリのクロちゃんが、ドライになってしまいました。→写真(注意:少しグロテスク)

かなり深い水槽に入れていたのですが、ある朝なぜか、外に飛び出して干からびていたそうです。

先輩がいない時は、僕がこっそりたくさん食べさせてあげたりしてたのに。

僕が近付くと「エサくれ」って近寄ってくれるようになってたのに。

そんで先輩が知らないうちに超巨大イモリになったら面白いなと思ってたのに。

 
Figs.2,3 在りし日のクロちゃん。


ご冥福をお祈りします。

牛乳が固まってた

2010-05-22 20:14:14 | 長春の生活
カルシウム摂ろ~と思って、袋入りの牛乳をよく飲むのですが、その内の1つが、なぜか一部凝固していました。

200ml入りで、固まっていたのはそのうち1割程度で、他は普通に液状。

味は確かめてないが、特に腐ったような臭いはない。

レンジで温めた時に表面にできる、あの皮みたいなのに似てなくもない。

加熱殺菌した時に固まっちゃったのかな?

超高温で瞬間殺菌するらしく、未開封なら常温で45日もつそうです。

食べてみる気はしなかったので、写真だけ撮って捨てた。

バラエティー白玉

2010-05-15 22:17:59 | 長春の生活
湯圆(Tangyuanタンユエン)といいます。

旧暦正月15日(元宵節)に食べる習慣がありますが、冷凍食品としても一年中売られています。

ゆでるだけなので、雲南に行くと朝食に出されたりします。

30個ぐらいで15元(≒200円)。朝飯としてはちょっと高い。


餡は胡麻、クルミ、小豆などが一般的ですが、今回買ってみたのは一つずつ味が違うという手の込んだものでした。

どうりでパッケージの原材料が他のより数倍多かったわけだ。


見た目には面白いけど、味はお菓子みたいで甘ったるいし、不自然な香料がきつ過ぎる。決して美味くはない。

オレンジ色のは、小さい頃に病院で出された風邪薬みたいな味だった。

普通の黒ゴマ味のが美味しい。

ま、たぶん二度と買わないね。面白かったけど。

梅は咲いたか杏はまだか

2010-05-14 21:36:48 | 長春の生活
キャンパス内に植えられた、薄紫色の梅が満開になっています。

去年も咲いてたはずなんだけど、なぜか全く記憶にない。

桜はないですが、杏の花がちらほら咲き始めています。

晴れた日は最高気温が20℃前後まで上がるようになりました。

そんな、のどかな日の午後はアイスでもかじりながら、広~い文化広場を散歩するのが好きです。


博士論文口頭試問のプレゼン用パワポを作りつつ、次の論文を書き始めています。

特に代わり映えのない日々なので、だいぶ遅くなりましたがHSKを受けた時の様子など書こうかと思います。

本当は受験直後にも少し書いたんだけど、なんとなく載せることもないかなと放置してました。


HSK本番の出来は、まあまあ、特別良くもなく、悪くもなくといったところでした。

やはりリスニングが解けるようになってて嬉しかった。

聞き取れると、意外とお茶目な会話文だったりする。

女 「空模様が怪しいから、今日は家にいたら?」
男 「いや、ヤリが降っても行かなきゃならないんで」

Q.男性の心境は以下のいずれか?
A.行きたくない B.ぜひ行きたい C.行かなければならない D.明日は晴れるだろう

みたいな。

実際の会話でも、そんな芝居がかった言い回しを耳にします。


文法は模試より難しくて、時間ギリギリでした。

特に語彙問題は、4択のうち2つは消せるんだけど、残りの二つで迷い出すとキリがないので、第一印象に任せて機械的に処理した。

長文読解も微妙な選択肢が多かった気がする。ここで稼ぐのが日本人の定石だろうか。

総合穴埋めも結構ギリギリだった。

解答用紙はマークシートなんだけど、最後の10問くらいは直に漢字を書き込みます。


結果が出るまで半年くらいかかるんだっけか。

長春にいないかもね。


受験者は韓国人留学生が圧倒的に多かった。たぶん9割かそれ以上。

吉林省という地の利もあるのだろう。留学生自体、半分以上は韓国人です。

北京や上海あたりはまた事情が異なるのだろうか。

近い将来、日本と韓国では、中国語を話せる若者の数にかなりの開きが見られそうです。

学籍問題の進展

2010-04-26 21:40:11 | 長春の生活
僕の学籍が誤って修士課程のまま登録されているというのは前に書いたかと思いますが、先日、それが解決してない旨を留学生事務室に伝えると、「え!まだなの!?」と驚かれた。

おいおい。。

すぐに指導教官の秘書さんと連絡を取り合ったらしく、その日の午後には所属学科の事務室に呼び出された。

事務「大学のサイトで修士博士一貫コースへの転入手続きをしてください」

僕 「3年前にしましたけど。」

事務所確認中。。。

学科「ほんとだ。2007年ですね。では、書面で再度手続きするので、本部キャンパスの担当部署へ持って行ってください」

なにそれ。

もともと一貫コースに入学したはずなのに登録されてなくて、業務の電子化も機能してなくて、2年前からうったえてるのに具体策を取ってくれなくて、やっと動いたと思ったら論文提出期限の2日前って。

この上、さらに学生に徒労をかけるのかと。

文句の一つも言ってやりたかったけど、ここで端末を操作してるような、末端の事務方に言っても、おそらく何も変わらない。

ともかく事態が進展しているので、この流れを止めるのは得策ではない。

愚痴は後でブログにでも書けばいい(笑)。


ということで、車で20分ほどの本部キャンパスまで行って、提出してきました。

担当者にはすでに話が伝わっていて、「すぐに対処します」とのことだった。

可哀想なのは、研究所のドライバーさん。家の用事で帰宅してたのに、呼び出されて僕を乗せて行かされたんだと。

タクシーでもよかったんだけど、申請書に署名した先生が呼んじゃったもので。

さすがに「帰りは自分でバスにでも乗ってくれ」と言われた。



というのが2週間前のこと。

一向に音沙汰が無いので秘書さんに打診してみると、指導教官と連絡を取り合って、大学側と交渉してくれてはいるらしい。

一昨日、指導教官が長春に戻るのを契機に、大学の学籍管理部門と学科事務局に話をつけてくれたようで、再度書類を提出すれば完了とのこと。

今回提出した文書は、僕の学力・研究水準が修士学位に相当すると指導教官が認める、というような内容のものでした。

本来なら修士論文を書いて学位を取るべしと言われたらしいけど、譲歩を引き出してくれたようです。


今日の午後、大学のサイトで確認してみると、僕の学籍が博士課程に直っていました。

やっとだよ~。長かった…。本っっ当に長かった。

なんでこんな初歩的なことで喜ばなきゃならないのかと泣けてくる。

事の顛末を聞くと、学籍管理部門、学科事務所、そして僕の所属する研究所の三者間でいろいろ行き違いがあったようです。

学籍管理部門は修士・博士一貫コースというものを正しく理解しておらず、修士終了の学位証明が必要だと思っていたらしい。

何のための一貫コースなのかと。

このコースを使う学生がほとんどいないので、対応できなかったらしい。

一方、学科事務所は事務処理をするだけの所だから、積極的に問題解決に動く気はない。

しかもそこのトップは市政府の教育部から来ているので、事なかれ主義かつミスを認めない体質。やっかいなことに、メンツの問題になってしまうらしい。

うちの研究所はといえば、外国人に学位を出すのが初めてで、しかも一貫コースでというのは前例が無く、どう手続きを進めればいいかわからない。


結局、問題の根本的な原因は何だったんだろう。

始まりは入学時の登録の手違いかな。うわ、いっちばん最初じゃん。

あれ?ちゃんと確認しなかった俺のミス?

でも、来たばかりの頃は中国語で何を言われてもチンプンカンプンだったし、中国の大学内の細かい仕組みなんて把握できないし、と言い訳してみる。

さらに、オンライン手続きの整備不足で問題がこじれたらしい。業務の電子化を導入し出した矢先だったんだろうな。

僕の入力した内容にも間違いがあったらしいです。ん?またしても僕のミス?

ただ、大学のサイト構成は今でもちょくちょく変わるし、系統立てて整備されてないから情報の配置が乱雑で使いにくい。

学科の事務方に何度言っても「システム上のことなので」と先送りされた。

他方で留学生事務所はまともに確認もしないで、僕が一貫コースにいると思い込んでいた。学費はきっちり博士コース分(修士より年額5千元高い)を収めさせてたんだからね!

指導教官は自身の政治力頼みで、卒業の可否という差し迫った問題が出るまで具体的な対策をとろうとしない。

まぁあの方は、そういう実務的な対処をする立場にはないのかもしれないが。

しかも他の仕事で多忙を極め、僕の学籍などという些細な問題は“鶴の一声”で片付くと思っておられたようです。

実際、何声か発して頂いて、最終的には解決したのだが、万が一卒業できなかったら…と気を揉んでいた日々は報われないよね。

みんなに「最終的に卒業できればそれでいいじゃん」みたいな顔をされるのだが、期限ギリギリになってもし何か不備を指摘されて、間に合わなくて卒業延期にでもなったらと考えるのは心配性すぎるのだろうか。



何となく根底に流れているように感じるのが、中国人と日本人の、事に向かう姿勢の違い。

日本人は締め切りから逆算して前もって予定を立てて、一つ一つクリアしていくように勤めると思うんだけど、中国人は締め切り直前(あるいは当日)まで具体策を講じない。

事態が差し迫って来てから(あるいは締め切りが過ぎてから)、大仰に騒ぎ立て、強引に手立てを作って、要求を押し通す。

端的に言うなら、無計画、無頓着。

この問題がここまで難航するとは思わなかった。

そういうやり方で社会が回っているなら、それでもいいのかもしれないと諦めたくもなる。外から来た人が苦労するだけ。

僕にも非があるのは認めるし、各方面の協力のお陰で解決できたことは有難く思っています。

こんなことにも慣れて、記憶が薄れていくのは虚しい限りです。


異文化という言葉で片付けるのは簡単だけど、それじゃ当事者は報われない。

突き詰めればそこに行き着くのかもしれないけど、冷静なようで、突き放した、非情な言葉だと思う。

じゃあどうしてほしいの?って聞かれても、再発防止を求めるとか月並みな答しか浮かばないのがもどかしい。

指導教官はさすがに今回の件で疲れたようで、ロシアからの留学生数人を抱えていますが、「彼らにはきちんと修士を取ってから博士課程に進んでもらう」と自嘲気味に笑っていました。



日本人が、っていうか僕が心配性すぎるのかな。

あれ?前もこんなことを書いたような気がする。

ってのも書いた気がする。

違うとすれば、むかし誰かに「キミは常に最悪の事態を想定して行動するね」と言われたのを思い出したことだろうか。

ちなみに今考えている最悪の事態は、面白みのない職業に就いて無為な人生を送ること、です。

重曹と片栗粉は別物

2010-04-10 12:54:31 | 長春の生活
今週気付いたこと。

鶏ムネ肉は唐揚げに向かない。


あと、


重曹と片栗粉は別物。



とある料理動画をマネして、電子レンジで鶏肉の唐揚げ作ってみたのですが、近年まれに見る大失敗作でした。

僕の唐揚げ好きは周知のことかと存じます。日本で居酒屋に行ったら、ほぼ必ず注文してました。


まずは材料調達ということで、とりあえずスーパーに行ったら鶏モモは売ってなかった。

いや、あったけど骨付きのしか売ってませんでした。

これだと、食べる時に骨の部分を手で持たなければなりません。

僕は、手羽先とか巨峰のような、食べるとき手が汚れるものが嫌いです。

味は美味しいと思うのですが、指を拭くのが面倒くさいから、敬遠しています。

ふと目に入ったムネ肉は、骨が付いてなくて食べやすそうでした。

まあ、鶏肉だから同じかなーということで、これで作ってみることにしました。


ムネ肉を一口大に切って、醤油大さじ1杯と、刻みショウガと一緒にビニール袋に入れて15分放置。

重曹をまぶして、ちょっとサラダ油を塗って、レンジで3分加熱してみました。

かなりジュージューいってる。


出来たものは、見た目、すごく不味そうでした。

粉が油を吸って、肉に貼り付いてる。

加熱しすぎたのか、ちょっと干からび気味でした。

お店で出てくるようなジューシー感がない。


それでも気を取り直して、食べてみた。



うげ。


なんだこれ。


ひどい味。



なんだろう、重曹の、あの、エグ味?

渋柿を無機的に抽出したような、舌とほっぺが引きつる感じ。

それと、醤油が濃すぎて、しょっぱすぎる。

肉も、油っ気がほとんどなくて、モソモソしてる。

これはひどい。

近年まれに見る大失敗。


考えてみたら、重曹は炭酸水素ナトリウム(NaCOOH)、片栗粉はデンプン(C6H10O5)n

まったく別物じゃん!

以前、お好み焼きで使った重曹が余ってて、何か使い道はないかなと冒険したのが間違いでした。


料理は、あんまり手際はよくないけど、決して下手ではないと思ってた。

「作るのは好きだけどあまり上手ではない」という程度だと思っていました。

少なくとも食べられるものを作れると思ってました。

…が、ちょっと認識を改めなければならないようです。


あ、作ったものは全部食べましたよ?

うどんをゆでて、その鍋に肉も放り込んだ。

ともかく湯につけて塩分を抜かないと腎臓に悪いと思ったので。

あと、重曹も洗い流したかったし。

塩が抜けると、まあまあ食えた。

いやむしろ美味しかった。なぜなら、直前に食ったものがヒド過ぎたから。


あぁ~、ちょっと料理に自信ついてたのにな~。

慣れた頃が一番危ないって言うよね。

わかったつもりになって手を抜くと、失敗するってことですね。


~追記~

重曹はNaHCO3でした。訂正いたします。

竜馬伝

2010-04-04 19:41:15 | 長春の生活
竜馬伝、見てる?

『篤姫』以来、俳優の見分けが少しつくようになったので、ちらほら見てます。

どちらも幕末もの。世の中が大きく動く時、人々はどんなふうに生きたのか。おもしろいね。

今の自分は精一杯生きてるのか?と考えさせられます。


第11回の竜馬伝紀行で、吉田東洋が1816~62と紹介されていて、40代にしては年季が入ってるなと思ったら、ドラマとしてのフィクション表現だったらしい。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1437705864

あれ?『ハゲタカ』で寡黙なレンズ研磨技師やってたひと?厳しそうなおじいちゃんだ。

そういえば篤姫は、半分くらいで家定が死んじゃって、なんだかあんまり見る気がしなくなって、保留しています。


***


先日SG先生が長春に戻られ、院生を集めて学位論文の進展状況を一人ずつ聞かれました。

同期は僕以外に3人。大きな声では言えませんが、うち二人はデータ不足で半年卒業延期。

前回書いたY君はもちろん延期。

僕は書き上がっているので「羨ましい」と言われたけど、「そりゃ、ずーーっと遊んでるあんたが俺と同じく卒業できるなら、やってらんないよ」と思ったけど、言わぬが華。言わずもがな。


SG先生は彼らに、延期をかなりあっさり言い渡した。それほど重大なことでもないらしい。

学生を放置しすぎとも思うけど、あれだけ学内外の仕事で飛び回って多忙を極めて、学生の世話までいちいち見てたら身が持たないだろうな。

W大にいた頃のような、学生による定期的なゼミはありません。

院生もドクターコースなら卒業時期くらい自分で決めなきゃね。

大学院入試の成績上位何割かは学費が免除されるらしいけど、それって院生の「何としても卒業せねば」という気概を衰えさせるのではなかろうか。

ちなみに僕は入試を受けずに入ったので、学費免除はありません。修士(2万4000元×2年)、博士(2万9000元×3年)1元≒15円として、合計200万円ちょい。

プラス生活費。親のスネ。あぁぁ。はやく働きたい。


一つ下の後輩は、卒業要件を満たせそうになくて、短期留学で延命を計ることを考えているようです。

どうなる、中国。