朝焼けの轍(わだち)

“ことば”で、アナタの心に愛と、希望と、勇気と、笑顔を届ける“透明な風”の詩(うた)。

それぞれの出発・・・愛する相棒に感謝をこめて

2005-11-12 22:27:07 | 旅(Journey)
♪出逢った頃は こんな日が
 来るとは思わずにいた・・・♪

(『オリビアを聴きながら』 by 杏里、尾崎亜美)


出逢いは、2001年1月。
当時、大阪に住んでいた僕は、自転車と徒歩だけでも不自由しない生活を送っていた。

そんな僕が、突然、思い立ったのだ。
「車を買おう!」

その思いは、単なる気まぐれの域を通り越していた。
だけど、それほど、欲を張るつもりもなかった。
せいぜい、中古の軽自動車でいいと思っていた。

ところが、車に詳しい友人は、こう言った。
「軽自動車にするなら、新車でないとね・・・」
さらに、その数日後、彼は、僕に情報をくれた。
「今朝の新聞に、特別割引の広告があったぜ」

事前に訪れていたディーラーの、特別キャンペーンだった。
「先着2台限定」で、すでにその枠は埋まりかけていたけれど、
担当者が、僕のために、1台を押さえてくれた

こうして、僕は、大阪にいながら、自家用車を持つ身となった。

・・・振り返れば、なにもかもが、“まえぶれ”を含んでいた。

その半年後。
僕は、その“愛車”と共に、栃木に移り住んだ。

栃木での4年余りの日々。
僕は、“彼”なしでは不自由してしまう生活を送ってきた。
街を走りながら、行き交う車に浮気心を起こしかけたこともあった。
ショックを受けて、悲しい表情しか浮かべることのできなかった帰り道には、優しくかばってくれたこともあった。
喜・怒・哀・楽・・・
歌ったり、叫んだり、ツッコんだり、ボケたり・・・
そんな僕を、まるごと、受けとめてくれた。

そして、僕は、引っ越すことになった。
旧居と新居を往復するときは、ありったけの荷物を、持ってくれた。
新4号線のバイパスを、爆走するときの快感を、一緒に味わった。

・・・想い出は尽きない。

ありがとう!
僕の大事な相棒「ケロ」!
君と歩いた日々が、いま、懐かしい色に染まっていく。
君が果たしてくれた役割は、一生、忘れない。
君との想い出には、
“感謝”というリボンを、
いつまでも、結びつけておくからね。


「ケロ」は、これから、どんな人のもとで、
どんな役割を果たしていくのだろう?
僕は、この願いだけは、ゆずらない
──「ケロよ、僕に対してしてくれたように、次の“御主人様”もまた、幸せにしてほしい」



今晩。
去りゆく「ケロ」の後姿を見送りながら、
僕はまた、新しい自分への旅立ちをはじめた。

雲のように生きていく・・・ぼくには、それが似合ってるのかもしれない

2005-09-27 07:07:07 | 旅(Journey)
♪風に吹かれて 消えてゆくのさ
僕らの足跡
風に吹かれて 歩いてゆくのさ
白い雲のように
白い雲のように・・・♪

(『白い雲のように』 by 猿岩石)
    

人の傾向性は、『農耕型』『遊牧民型』に分かれる。

要するに、生まれてからこの方、一つの地域に定住して、一生を全うする人。
あるいは、色々な地域に移住して、一生を全うする人。
もちろん、「定住する“遊牧民型”」の人も、「移住を重ねる“農耕型”」の人もいる。
だけど、自分の心の内を探ってみて、「どちらの型に惹かれるか・・・」を考えてみれば、自分の傾向性が見えてくるだろう。

    

ちなみに、僕は、言うまでもなく『遊牧民型』です。
前々回の記事にも書いたように、高校(あるいはそれ以前)から「家出願望」が強かったし、何度も何度もチャンスを見計らっていた。
結局、本当に一人になれたのは、8年ほど前だけど・・・

栃木に移住したのは、とにかく、“ベタベタな関西色”を脱したかったこと。
東京に憧れたことは、そんなになかったけれど、「自分は、どちらかというと関東的な空気に浸っていたい。一生を関西で終えることはないだろう」と思っていたので、そういう思いを魂にインプットしつづけてきた。
ちょうど5年前に、その思いがうずき始めて、神の啓示の如き衝動が起きてからわずか1ヶ月余りで、栃木に移住することになった。

その時に、僕は「そろそろ“農耕型”になろうかな?」と思って、栃木に永住することを決めた。

だけど・・・
運命の神様は、ぼくに新たな“啓示”を下された。

8月の、僕のblogを読み返してみれば、この頃にすでに動き始めていたことに気づくだろう。
そう。
僕は、またしても旅立つことになったのだ。

ちょうど、今週末で、携わっている仕事が終了する。
次の仕事に就くためには、今、この時が絶好のタイミングになるのだ。

・・・で、最近言っていた「近日公開」とか「私用でバタバタ」の意味がお分かりになられたことでしょう。

来週には、引っ越しします。
それで、荷造りや、電話工事、新しいプロバイダの工事・・・があって、更新できるかどうかも未定です。
できるだけガンバりますが。。。

・・・えっ「どこに行くの」って???
ま、ネットの世界だと、住所が変わってもあまり影響はないようなので、このblogの「プロフィール」の変更をもって、『転居通知』に代えさせていただきます。

「ここは天国かい?」・・・親なる大地に愛をこめて

2005-09-10 21:52:54 | 旅(Journey)
「ここは天国かい?」
「いや、アイオワさ」
「天国のようだ」
「天国は存在する?」
「ああ──夢の叶う場所さ」
「じゃあ、やっぱり、ここは天国かもしれないな」


これは、『フィールド・オブ・ドリームス』という映画のクライマックスのセリフなんだ。
覚えているだろうか?
いや、それ以前に、知っているだろうか?

ケビン・コスナーが演じた、とうもろこし畑の農夫が、「天の声」を聴く。
そして、その声に導かれるままに、畑を刈り取って“野球場”を作る。
そうすると、次々と奇跡が起きる。
八百長事件で球界から追放された“幻の大リーガー”が現われる。
60年代に名を馳せた“作家”を通して、“無名の大リーガー”を導き出す。
そして・・・
いずれも、この野球場によって、かなわなかった“夢”に挫けた人たちが、次から次へと、“夢”かなえていった・・・というストーリーだったんだ。

当時、自分の行くべき道を見失いかけていた僕にとっても、この映画は“希望の復活”の象徴になったんだ。
何度か映画館に足を運んだ。
ビデオソフトも手に入れた。
そして、毎回、同じシーンでが流れてくる・・・

あれから15年・・・
まだまだ ぼくは
心の大地につくった “夢のフィールド”で
すべての“夢”を かなえたわけではないけれど
確実に “夢”は かたちになってきている


実は、昨日は休みを取って、近場の大自然に会いに行ったんだ。
目に確かめられる世界は、どこまでも、どこまでも、
まるで、果てのないような広がりをみせていた。

池のほとりで、天使たちと語り合っていたんだ。
わずかな時間が、何倍にも、何倍にも、ふくれあがって、
昨日までのわずらわしさとかが、ぜんぶ、遠くの果てに感じられるようだったんだ。

ベンチに寝転がって、空を眺めていた。
太陽のそばに、かすかな虹の帯を見つけたんだ。
思わず、手元の携帯カメラを取り出したら、虹は見えなくなった。
あきらめて、また空を眺めたら、虹がまた現われた。

つかまえようとすれば 消え去って
あきらめようとすれば また 現われる

ああ この風景の ひとつすら
おさめられることはできない
美(うるわ)しい よろこびは
心のなかに 刻まれるのみ

去らば 希望は あらわれて
往(い)かば 幸せは 生まれくる
虹は 心に 移り住む
ぼくは 未来に 移り住む


こうして、僕のつかのまの“天国”は、充実を超えた充実を与えてくれたんだ。
わずか1日あまりの時間だったけど、久しぶりに家に帰ってきたような感じがする。

この間も、「夢バトン」がまわってきて、僕は僕なりに答えてみたけれど、やっぱり・・・

夢があってこそ 人は生きていける!
夢をあきらめて 立ち止まった時
生命のエンジンはからまわりしてしまう!

今日という時間を また 与えられたのならば
生命を 輝かせるほうがいいと思う
夢を描いて 追い求めるほうがいいと思う
そこに “天国”を 感じられるから・・・


ぼくは、また、“何かありそうな”明日に向かって、歩いていくんだ!

Part4:翼よ!あれが希望の扉だ・・・ぼくを羽ばたかせた瞬間

2005-08-18 07:07:07 | 旅(Journey)
Part1~Part3までは、僕にとってもドラマティックだったんだけど、それからの僕は、きわめての~んびりしてたんだ。

僕の日常・・・それなりにバタバタしてるけど、世間にはもっともっとバタバタしてる人は多いってことも感じてる。
僕の場合、あんまりテンパったりしない!っていうのが信条なので、たいていのことは流しちゃうんだ。
今の環境に対して首を突っ込みすぎると、そりゃ大変だと思う。
無関心ではないけれど、事務所内では“お寺の小僧”のように無口に黙々と仕事してるんだ。

でも、箱根の景色につつまれていると、そんな僕でも、なんてセカセカしていたんだろうかって思ったんだ。

テラスの椅子に腰掛けて、を見てたんだ
そうするとね、またまた涙がこぼれてきたんだ。

雲よ
ぼくの涙を 吸いとって
すき通るような 白となって
風に 流れていく

雲よ
ぼくは いつしか 身構えて
生きることに りきんでいた
そんな自分に 慣れきって
悲しむことも 忘れていた

雲よ
こんなに澄んだ 空の下
ぼくの涙は 止まらない

そんなぼくを 包み込み
雲よ
ぼくに 歌いかける

「さあ 笑ってごらん
 きみが 笑顔を 戻すまで
 ぼくは 光を 投げかけよう」

(by SEITA)



とにかく、「あっ、新しい一歩を進めていくんだ!」って確信したよ。

よく考えたらさ、
なんて複雑な生き方をしてたんだろう。
悩まなくてもいいことを 悩みすぎたり、
考えなくてもいいことを 考えすぎたり、
憎まなくてもいい人を 憎んだり、
無理だと分かっていながら 求めたり、
うらやまなくてもいいのに うらやんだり・・・


結局、僕が気づいたことは、栃木という、自然の景色に恵まれた世界にいながら、ぜんぜん自然じゃない自分を演じていたんだ・・・ってことだったんだ。
そして、都会であろうとも、田舎であろうとも、自然な生き方は、どこででもできる!・・・ってことにも気づいたんだ。

ま、今は栃木にいるから、栃木で自然に生きていくしかないけどね。

・・・で、12日の歌に戻るんだ

♪天国じゃなくても 楽園じゃなくても
あなたに会えた幸せ感じて 風になりたい・・・

(♪『風になりたい』THE BOOM)



こうして、僕は抱えきれないほどの心のおみやげを愛車に積んで、箱根を後にしたんだ。
R1号線は、山道だから渋滞が続いて、小田原に出るまでに2時間もかかったよ。
その後、温泉センターに忘れた「ネタ帳」を取りに行き、R246号~環八~外環~R4号を経由して、栃木に戻ってきたんだ。
住みなれた街が、違って見えたよ。

そして、一昨日(16日)は、久しぶりにゆっくり、のんびりと過ごし、夕方からは近所の友達と回転寿司に行ったんだ。
こうして、夏休みも終わったんだ。

わずか5日間のことだったけど、僕にとっては、何週間も過ごしたような気がする。
それぐらい充実してたんだ。

でも、僕の『旅日記』、コメントしづらかったかな?
明日からは、また、いつものダジャレティックな僕に戻るね。

・・・(完)

Part3:翼よ!あれが天国の窓だ・・・ぼくを導いた瞬間

2005-08-17 07:07:07 | 旅(Journey)
旅日記~Part1は、思想的
旅日記~Part2は、物語的
そして、今回のPart3は・・・!?

某温泉ランドで仮眠を取って、早めに出発したんだ。
“何か”を吹っ切るように・・・
R1号線を走ってると、海が見えてきたんだ。
僕の詩人(うたびと)マインドが動き出してね。
おもむろに、ポーチから「ネタ帳」を出そうとしたら・・・

・・・な、な、ない!

そうなんだ、温泉ランドの仮眠室でも発想が浮かんできたので、館内で着るウエアのポケットに入れたまま、出発したんだ。

この「ネタ帳」・・・僕にとってはみたいなものなんだ。

♪お~お~ さあ 輪になって踊ろ~ ランランラララン~
    ・・・って、それはV6のイノッチ

今回の旅でも、色々と練り上げたかったから不可欠のものだったのだけど、もう何十キロも進んだから、引き返すわけにもいかず、とりあえず温泉ランドには保管しておいてもらって、僕は白紙の心で旅をすることにしたんだ。

走ること2時間半。
ついに、今回の僕の目的地に到着したんだ
そこは・・・箱根
3年前、友人たちと車で名古屋方面に行った帰りに、ちょっと立ち寄った街。
高台にあって、「天国に近づいた!」と思わせる街。
今回は、ここで3日ほど滞在して、遥かにそびえる山々、芦ノ湖を眺めながら、「これまで」のこと、「これから」のこと・・・を考えようと決めたんだ。

・・・で、この貴重な時間を最大限に生かそうと思って、帰り道に行こうと予定していた「行きたい所」には、先に行くことにしたんだ。

そこは・・・『星の王子さまミュージアム』

以前、ベー坊さんのblogにも取り上げられていたけれど、僕も、『星の王子さま』にはとても感動してね。
・・・って言っても、僕がまともにこの作品を読んだのは20代半ばの頃。
この作品は、「子供向け」にはなっているけど、大人が読むべき作品だと思うんだ。

ねえ きみは 覚えているかい?
どろんこになって かけ回った日々
気にすることなんて なにも持たなかった日々

空の雲と 追いかけっこして
気がつけば 知らないところで 迷子になっていた
川の水と じゃれあってみて
気がつけば 魚みたいに びしょ濡れになっていた

今よりも 華やかさはなかったけれど
やっぱり 幸せだったね
あの日々は・・・

          (♪by SEITA)

僕は、主人公が“ぼっちゃん”と呼んでいた、この王子さまを探していたんだ。
そして、ある日、栃木の自然のなかで、やっとめぐり逢えたんだ。

「たいせつなことはね、目に見えないんだよ・・・」
          (『星の王子さま』より)

王子さまは、それからずっと、僕と一緒にいるんだ。
いや、僕が生まれる前から、ずっと、僕と一緒にいたんだ。
そう、「目に見えない」から、気がつかなかっただけなんだ。

・・・で、王子さまが僕に言ったんだ。
「どうして、いつも同じ場所にいるの? どうして、同じようなお話しかしないの?」

王子さまの星は、B-612というところだけど、この地球にも、王子さまのための家(星の王子さまミュージアム)を用意している・・・ということで、そこに立ち寄った後で、箱根で王子さまと3日間過ごしてきたんだ。

・・・(つづく)

P.S.べ~坊さん・・・「喜ぶ」の意味がわかりました???

Part2:翼よ!あれが街の灯だ・・・ぼくをよみがえらせた瞬間

2005-08-16 11:17:35 | 旅(Journey)
(つづき)

こうして、僕の計画は進みだしたんだ。
13日~14日に“用事”を果たして、その後で、行きたい所に観光に行く・・・と。

その時にふと思い出したのが、東京から来ていたササピー君の出向が12日で終了すること。
色々とお世話にもなったし、後半の数週間は、特に話題も盛り上がっていたし、このままバイバイするのはサビシイ。

ちょうど、旅先の途中で、彼の住む横浜を通るので、「じゃあ、12日の夜に出発して、家まで送っていこうか?」ということになったんだ。
今から思うと、すべては計算したように物事が進んできたんだよね。

彼も、7月末で出向が終わる予定だったのに、8月中旬まで延期になったんだけど、そこに僕は、「彼を通して投げかけられている“僕の課題”ってなんだろう?」と思うようになったんだ。
そんなことを思い始めたとたんに、仕事の帰りに一緒に食事や買い物に行くことも増えたし、昼休みも、一緒に食事するようになった。

そんな頃、苺さんのblogの記事に、東京のお店のことが出ていて、僕はそこに反応してしまったんだよね。
いつも、blog仲間の記事に反応する時にしては珍しく、過剰に・・・。

それは、僕も自分の記事に書いたぐらいだから、よっぽど潜在意識に引っかかったのかもしれないね。
正直言って、僕は、都会に威圧感を感じていたんだ。
ニッポン第二の都市・大阪に生まれ育ったものの、しだいに、都会感覚が薄れていくことを、ある時には自然の成り行きと思いながら、ある時には進歩の危機と思いながら、栃木という海の中を泳いでいたんだ。
(・・・ォィォィ、栃木には海はないぞ~!って

ササピーは、某地方から上京し、今、東京という街をすごく愛しているのを感じたんだ。
彼を見ながら、「そういう生き方も“横浜アリーナと思いつつも、栃木の枠の中で“横浜ベイNKホール”と思っていたんだ。

だけど、僕の運命は、確実に旅を始めていたんだね。

12日夜。
僕は、新4号線経由で車を走らせたんだ。
ササピーは、助手席でナビしてくれた。
街並みは、強い雨。
まるで、それは、大きな別れを象徴するように・・・。

さよなら
昨日までの ぼく
さよなら
今日までの ぼく

友よ
きみは
ぼくが ぼくらしくなるために
ぼくが 歩みだすために
いざなってくれた 希望の使者

ぼくは 旅をはじめるよ!


車は、茨城県に入った。
その時に、僕は気がついた。
「栃木を脱出したのは、実に一年ぶりじゃー
去年の8月22日にアーティストの友達が作品を出品する「あるセレモニー」に参加するために、東京に行ったきり、僕は、栃木県を出たことがなかったんだ。

たかが茨城県に入っただけなのに、僕の頭は超・パニック状態になってしまったんだ。
そして、埼玉県突入!

僕は、愛車に叫んでしまった・・・
翼よ!
あれが 街の色だ
眠っていた 魂が
忘れていた 感覚が
激しい 衝撃を受ける

翼よ!
あれが 街の風だ
止まっていた 理想が
あきらめていた 夢が
奇跡の 甦りを見せる


やがて、外環~環八~R246を通って、横浜へ。
横浜も、僕らが着いたとたんに大雨になった。

その頃、ちょうど、ササピーの彼女が仕事帰りで駅に着いたというので、彼女も乗せて、ササピーのマンションの前まで送ったんだ。
彼女と再会したササピーの表情は、もう、すっかり、都会人だった。

ふたたびR246に出るまでの道を、ササピーはバイクで先導してくれたんだ。
僕の車と、ササピーのバイクの間に、一台の軽自動車が割り込んだんだ。
そして、そのまま、ササピーは側道へと左折した。
僕は、R246を直進した。
・・・まるで、映画のような展開

友よ
きみは つかの間の時を経て
きみらしい 日常へと 帰った

そして
ぼくは つかの間の時を経て
ぼくらしい 日常へと 旅立つ


8月12日 22:30。
夜を明かすために車を停めた、某温泉ランド。
お湯に浸かりながら、僕は汗と一緒に涙を流した。
それは、ササピーにめったに会えなくなるからじゃなかった。
しがみついていたにせものの僕自身を洗い流すことへの“最後のためらい”だったんだ。

ササピーが、あの“ぼっちゃん”のように見えた。
そう、夜が明けたら逢いに行く、あの“ぼっちゃん”に・・・。

“僕の課題”が見えてきた。
そして・・・

・・・(つづく)

Part1:翼よ!あれが街の灯だ・・・ぼくを目覚めさせた瞬間

2005-08-16 09:30:01 | 旅(Journey)
「旅に出よう!」
僕の中で、うずくものがあったんだ。
ただ、目的地は決まっていたけれど、予定では9月中旬に行くつもりだったんだ。

なにかを さがしていた
それは 目に見える 外の景色じゃなかった
外の景色を 通してはみるものの
さがしているものは
“ぼく” そのものかもしれない


旅を思い立った頃から、僕の心のなかに、ひとつのメッセージのようなものが浮かんでいたんだ。
「一人の人とのつながりが、ひとつの“課題”を秘めている」

たとえば、むちゃくちゃに好きな人がいたとしたら、その人を通して愛するという“課題”が投げかけられるんだよね。
今までに発揮していたの力が鍛えられるんだ。
「そんな甘いものじゃだめだ!」
「そんな浮ついたものだったら、相手に愛が伝わらない!」
こうして、その人を通して、自分が成長できるんだよね。

たとえば、すっごくイヤな人がいたとしたら、その人を通して自分を振り返るという“課題”が投げかけられるんだよね。
向かい合っている相手の、イヤな部分が目につくということは、自分のなかにも、同じようなイヤな部分があるってことなんだ。
職場や学校、家庭で、「なんで、こんなイヤなヤツと顔を合わせなきゃいけないんだ」と思うところに、「自分にも、同じような部分があるかもしれない」と思って、自分を振り返ってみるんだ。
そして、似たようなところがあれば、変えていけばいいんだ。
そうすれば、不思議なことに、相手も変わってくるんだよね。
僕は、そういうこと、けっこう経験してるんだ。

結局、他人の存在自体が、すばらしいプレゼントになる!と思ったんだ。

職場で、色々な人を見るにつれ、その人の思考形態や行動形態からは、気づかされることが多かったんだ。
そして、そういうところに対して、いい影響を与えられない自分の無力さを感じていたんだ。

そんなことを考えているうちに、このお盆期間中に、その旅を決行する・・・ということを思い立つようになったんだ。

・・・(つづく)