かわい清秀

せいしゅうが 発信します

予算特別委員会(教育委員会質問アイヌ語教育)

2009年07月14日 | 北海道議会
道の小中学校におけるアイヌ語教育の推進について

ユネスコはアイヌ語の消滅危倶のレベルは「おそらく消滅した言語」と「消滅の危機に厳しくさらされる言語」の間の「消減に近い言語」としています。2009年、ユネスコにより消滅の危機にある言語として、最高ランクの「極めて深刻」の区分に指定されています。
アイヌ民族はご存じの通り昨年の国会において先住民族としての国会決議されています。
・この北海道で最初に出会うべきもう一つの言葉として、アイヌ語も外国語活動と同様の取り扱いをするなどの工夫を行い何らかの形で学校においてアイヌ語教青を進めるように検討していただきたいと考えます。
さらに、有識者懇談会においても学校においてアイヌ語教育を進めるべきとの論議も行われていることからも北海道独自の計画が待たれます

○以下次のように質問します。

質問
(一)アイヌ語教育の取組状況について道内小中学校何らかの形でアイヌ語を教えているところがあるかどうか伺います。

回答
アイヌ語に触れる学習についてでありますが、
○ 小学校においては第3・4学年の社会科の地域の歴史・文化の学習の中で、各市町村が独自に作成した副読本を活用するなどして、アイヌ語を由来とする地名や衣服や住居などにかかわるアイヌ語について取り上げている。
○ また、中学校においては、社会科の中でアイヌ語に由来する主な地名などについて取り上げるなど、アイヌの人たちの歴史や文化について学習している。
○ さらに、総合的な学習の時間などにおいてアイヌ語の意味を調べる学習やアイヌ語による劇などの取組を行っている学校が見られる。

質問

(二)アイヌ語教育の推進について
「有識者会議においてもアイヌ語教育を進めることについて提起もされていると聞いております。国の決定を待つのではなく北海道が独自に選択制にするなどによりアイヌ語教育は可能とおもいますが所見を伺います。

回答

アイヌ語に関する指導についてでありますが、
○ 各学校の教育課程は、法令に定められた学習指導要領に基づいて編成・実施されることとなっており、学習指導要領上においてアイヌ語については明確な規定はないが、総合的な学習の時間などにおいて、本道の各地域について学ぶ中でアイヌの人たちの歴史と文化を理解する指導の一つとして、アイヌ語を取り上げた学習活動を行うことは可能であると考えている。

質問

(≡)指導資料について
アイヌ語教育を進めるために小中学校での指導資料を作成すべきと考えますが所見を伺います。

回答

アイヌ語に関する指導資料についてでありますが、
○ 道教委ではこれまで、教員の指導力の向上に資するため、アイヌの人たちの歴史・文化等に関する啓発資料「ビラサ」を定期的に発行するとともに、この資料を道教委のホームページにも掲載してきたところであり、その中で身近なアイヌ語を解説したり、アイヌ語辞典を紹介したりしてきている。
○ 今後においても、ただいま申し上げた、啓発資料「ビラサ」の中で、アイヌ語をテーマとして取り上げ、道内の教員が、アイヌの人たちの歴史や文化等について指導する際に役立っ資料となるよう工夫してまいる。

質問

(四)北海道としての取組について
 アイヌ語はこの北海道で使われている地名や生活用語などに多く使われています。このようなことからも最初に出会うもう一つの隣接する言語です。特色ある北海道の教育として何らかの形でアイヌ語教育をすべきと考えますが教育長に所見を伺います。

回答

道教委の取組の充実についてでありますが、
○ 先日、アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会で知事が、学校教育を通したアイヌ民族についての理解の促進などについて提言したところであり、道教委としても、積極的な取組を進めていく必要があると考えている。
○ 道教委においては、これまでもアイヌ教育相談員を配置し、新任教員の研修会に講師として派遣したり、アイヌの人たちの歴史・文化について自主的に学ぶことができる子ども向けホームページを作成したりしているほか、「北の大地に根ざした豊かな学び推進事業」の中で、アイヌの人たちの歴史と文化を理解する学習の計画的・継続的な実施に向けた学習プログラムの開発などを行っている。
○ 今後は、アイヌ語など、アイヌの人たちの文化を研究している専門家にアドバイザーとして協力していただくなどして、本事業の一層の充実を図り、その成果を広く学校に普及啓発してまいる。
○ 私としては、アイヌの人たちの歴史や文化に関する教育の充実を図ることは重要と考えており、アイヌ民族についての国民の理解の促進を図るため学習指導要領等の記述などについて国に要望するとともに、アイヌ語なども含めたアイヌの人たちの歴史と文化を理解する学習の各学校における取組が一層充実するよう努めてまいる。

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