原生林を歩く ３９

５ヶ月振りの原生林行きです。
降水確率８０％、強風注意報・・・条件が悪いのは覚悟しての原生林行きでした。
ＴＯＰの画像はトチノキの芽吹き




例年より半月は季節が遅れているようです。
林内はまだたくさんの雪。夏鳥もまだまだ少ない。



多いところではこんなに・・・50ｃｍほどもありました。



例年だとこの時期では盛りを過ぎているイワカガミも、まだ蕾も出ていない。



花はまだ少ないです。例年だとすでにたくさん咲いているミヤマカタバミも数輪が咲いていただけ。


そのかわり季節が遅れている分、いつもは見られない花も目にできました。

マルバマンサク


これはなんだろう？
アカバナマンサクだそうです。



タムシバも満開、蕾もあった。


上等の爪楊枝でおなじみのクロモジの花



直径１ｃｍ強のかわいいサクラが咲くキンキマメザクラも満開に近かった。

他にも樹の花はたくさん咲いていました。
キブシ、アセビ、キンキマメザクラ、ヤマザクラ、オオヤマザクラ、タムシバ、クロモジ、ハウチワカエデ、イヌシデ、アカシデ、マルバマンサク、アカバナマンサク、ヒサカキ、ミズメ、ムシカリ（オオカメノキ）


こんなおもしろいものも。


去年見つけた倒木に付いたタラノキなんですが、樹が倒れてから上へ伸びだしたのでＬ型になったようです。
去年はもう枯れるかなと思っていたんですけど、上の方に少～し新しい芽が出そうです。



冬の間、食べる物がないんですね。シカがあちこちでこうやって木の皮をかじっています。歯型も見えるでしょ？
何回か書いていますけど、シカの食害はすごいものがあります。
下草はなくなっているし、木もこうやって枯れていく。
生態系が壊れていく様子もこの何年かで実感しています。


ところどころ芽吹きはあるものの、林内はまだ早春の装い。
そのところどころの芽吹きの美しさをお伝えしたくて写真を撮ったのですが、やはりまったく色が出ません。
どうやったら自然に近い色が出るのかな？
また勉強して、いつの日か画像をお見せできるようになりたいと思います。


林道へ降りてくると、季節は１週間から１０日ほど進むのでしょうか、花もたくさん咲いてました。

林内では蕾もまだだったイワカガミ


イカリソウ


イワナシ


それでも帰路、下の集落ではまだサクラがこんなに

やっぱりここは街中より半月は遅いようです。


あ、そうそう。
雨は寝ている間だけ降って、歩いている間はほとんど降りませんでした。
ただでさえ雨が多いこの場所で、なおかつ降水確率80％でも雨が降らなかったのは、参加者の日頃の精進のおかげかなと自負しています。（笑）


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注：この森は現在このコースからの入林が禁止されています。
私たちは１０年ほど前からこの森で野鳥調査をしています。調査ということで入林を許可されていますので、そのついでに、その風景や自然の営みをご紹介しています。