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目眩く思想世界擬きと言霊フロンティア
Depuis 2005/05/19

Dirac 9/19

2005年09月19日 16時20分32秒 | Physics
やっとこさ物理のカテゴリを追加。

朝9時から量子論の自主ゼミをやる。合宿続きで全く予習できてないし、一月以上空いてしまったというか素直に眠かったので以前の復習ということにして3章と4章の前半をがんばって解読。

一番肝心な不確定性原理の数学的導出のところがわからないなぁ・・・

「量子力学のための解析力学」とかいうロングセラーが新版で出ているのでそれを読みつつ進もうと思う。あとLandauの力学と場古典もまだ読んでないし、線型代数もやってないし、電磁気学もやってないし・・・やること多杉。

9/16(SAT)-18(SUN) 合宿

2005年09月19日 16時14分20秒 | Math
吉田塾数学入門合宿の報告。

一応募集対象は全学に解放されていたようだが、生徒は1人を除いて全員理学部の総勢20人で2回が2人、3回が1人、他は1回生。チューターが4人、教授は加藤和也・向井茂教授の2人だった。

で、京北町の府立ゼミナールハウスというところに行った。他にもいろんな団体が来ていて、食堂では全員英語でしゃべっているどこかの大学のゼミの方たちなどと会った。もっとも向こうはできるだけ日本語を聞くわけにはいかないのでこちらとの接触を嫌がっていたそうですがw

18日昼に近くのマンガン記念館(昔鉱山があった)というところに歩いて行ったが、それ以外はずっと数学漬けだった。

加藤教授は数論で有名で、会ってみると分かるのだが変人の極めつけみたいな人だ。
敬虔な素数教徒で、「素数のうた」「素数踊り」というのをことあるごとに披露してくれるのですが、合宿中になんと新曲を3曲もリリースしてしまった。

一方の向井教授は不変式論の研究をしていらっしゃるそうで、授業はあまりよくわからなかった(正確にいうと何がやりたいのか分からなかった)が後でモジュライ(パラメータ空間)が超ひも理論に深く関係していることを知って、もっとちゃんと聞いとけばよかったと思った。

割とわかりやすかった加藤教授の授業は主に楕円曲線の話だった。本当は僕にわかるほど簡単な話ではないはずなのだが、要点をかいつまんで話をするのが上手な人でどのへんが面白いのか非常によく実感できた。

基本的なところですが楕円曲線の上に加法を定義できる、つまり群になっているという話が魅力的で目から鱗だった。
ちょうど理論物理への必要の延長で数論と楕円曲線に興味があって、保型形式、志村谷山予想(Fermatの最終定理の最後の砦だったらしい)、バーチ・シンナントンダイヤー予想についての簡単な導入にもなっていたしチューターさんも代数多様体、代数空間、代数スタック、ベクトル束の話とかしてくれたしもうとにかく刺激になりまくり。

16日の午後と17日の午前、18日の午前はずっと講義で、17日の午後にセミナー形式の演習の時間があって、夕食のバーベキューをはさんでひたすらみんなで8時間問題に取り組んで発表していた。
ああいうのがもっと頻繁にあればかなり鍛えられると思う。

生徒の方もかなり馬力のありそうな人が何人もいて、久々にモチベーションが上がった。
まぁ来るだろうなと予想していた人は全員きていたし。数学組の強豪が出揃ったとみても大げさではなさそう。

僕ももっと勉強しなきゃ。来年も行こうかなぁ。



で合宿で出た演習問題がいっぱいあるんですが、やたら数学的で意味不明な話題もどうかと思うので手頃(といっても解けなかったのばかりだけど)なやつを。

(1)整数成分の4×4次行列で行列式が1であるもののうち、自身は単位行列でないが5乗すると単位行列になるものの存在を示せ。
(2)球を任意に回転(自転)させてもとと異なる状態にするとき、回転の前後で移動しない球面上の点の個数は必ず2であることを示せ。

(1)はごり押しでなんとかできるのかもしれないけど、エレガントな解法が気になる。(2)は基本的には線型代数を利用するのだが、初等幾何でもなんとか解けるらしい。


そしてあの場にいた全員を悩ませた問題がこれ。

(3)arccos[cos(x)/(1+2cos(x))]を0からπ/2まで積分すると5π2/24になることを示せ。

道具に何を使うのかが全くわからず、出題ミスでは?との説まで流れる次第。


とにかく、数論って奥が深い。。。

合宿帰り 9/19(MON)

2005年09月19日 16時12分03秒 | Diary
9/13(TUE)-16(THU)
機械研の合宿は滋賀県朽木村のグリーンパーク思い出の里とかいうところだった。

合宿といっても別にロボットの授業を聞いたり作戦会議を開いたりするわけではなく、どちらかというとぬるめのキャンプみたいなもので、自然の中で文明の有りがたみを実感するというのがモットーらしい。
何せコンセント・冷蔵庫・トイレ・シャワー・台所つきのバンガローに泊まってで寝るのである。
別館にはプールと温泉がありパターゴルフのコースまである。
寝袋が必要なわけでもないのでキャンプともいいがたいのである。

しかし星空は綺麗だった。
飛騨天文台のときの経験を教訓に双眼鏡と星座早見板と懐中電灯を持って行った。
芝生のだだっ広いグラウンドで0時から3時頃までみんなで星を見た。
双眼鏡を使うとすばるがよく見えてよかった。
ヒアデスもよく見えたけど、バラバラなので双眼鏡で見るならすばるの方が断然いい。
それからオリオンの星雲も見えた。この最も有名な星座の、巨人のベルトの三ツ星の南側にまた小さな三ツ星があって、その真ん中が星雲である。
流れ星も6,7個見えた。実はどんな日でも1時間に何個かは見えるものらしい。
この時期は少し粘れば夏の大三角形が沈んで冬の大三角形が上ってくるのを両方見られるのだが、オリオンが上りきったあたりでみんなが帰ろうと言い出したのでシリウスを見ずに帰ることになった。

その他はバーベキューしたり将棋したり山の中に遊びに行ったりプールで遊んだりゴルフしたりまぁ要するにのんびりしてたわけである。

晩は飲みながらトランプをずっとやっていた。
ナポレオンというゲームを教えてもらってひどくハマった。
これはナポレオン・副官とその他の2チームに分かれて絵札を取り合うゲームなのだが、ものすごく頭を使うゲームで、これがわかってくると大富豪なんてチョロすぎてやってられなくなる。
ただルールがかなり複雑(覚えてしまえばなんでもないのだが)なので説明が面倒くさいし、最初なかなか把握できない。
僕なんかはトランプとか将棋とかのゲームで頭を使うのはかなり苦手なのだが、人生初のナポレオン立候補で絵札15枚を宣言してギリギリ15枚とったときの快感はたまらなかった。


京北町の理学部合宿(別記事)でも星空を見たが、月が満月の前日で明るすぎたためかほとんど星が見えなかった。
そのかわり月は綺麗に見えた。
こんなに長く月を眺めたは何年ぶりだろう。
4日ほど違うだけで星空ってこれほど違うものなんだなぁ。