これまで何回か、集落のことについてこの欄に記してきた。
集落には、いろんな組織がある。さぞ、会議では活発な議論が交わされるであろう、
と思われるが、残念ながら低調と言っていい?
必要なことまでも「話さない」、方々おられる。
これまで、いろいろな集落の会合に出ているが、
このような、光景を沢山見てきたし出会ってきた。
「なぜなのだろう」と考えると、理由は三つほどあるように思う?
一つは、集落の成り立ちにあるのではないか?
例えば、本家と分家の関係、親戚関係等々、
同集落に血縁で結ばれている方々が集まっているのも事実。
つまり「分家の分際でなんだ!!」。
いわゆる、無意識に誰話すことなく、自然と上下関係が出来ているのではないか?
二つには、発言をしてもいいが発言することによって、
もしかすると、集落内に気まずい空気が流れるようになる?
つまり、波風立を立てたくない、ということであろう?
三つ目は、女性の出席率が多くなったことである。一昔前は、女性はほんの少しであった。
これだけ、世の中が変わったことの証であろう?
「男を指しおいて、生意気な!!」、などと言う人は今はいないのであるが、
どうしても遠慮がちになる。
女性の立場からの発言があってもいい。
さらに、もう一つ付け加えれば、話さないのが「美徳」、という考えである?
一旦、発言したことは「引っ込める」ことが、なかなか難しい?
それよりも、黙っていたほうがいいゃ。
こんな慣例があるのが、集落の実態のように思う?
こんなことを考えてみると、まだまだ私たちの住む農村社会は、
封建的なものが残っているように思う?
昭和、平成になって29年。100年になる。
尚、美徳とは「ほめるべき立派な徳、美しい徳」と広辞苑にあるが、
いまさら、話さないことが、
美徳などと思っている人などないと思うが・・・・
家の中に居ても、ウグイスの鳴き声が聞こえるようなった。
里山から里まで下りてきているようだ。
庭にある直径1m位のツツジの根元に、野鳥が運んだツバキの種から成長した
やぶ椿に花が咲いていた。