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法律・司法試験研究室

法律・司法試験について考察します。

憲法-統治の論文

2008年03月29日 | 憲法
統治の論文については、なかなか一般的な書き方を定立しにくい。
自分も、過去問ごとに、個別の書き方を練習してきたにすぎない。

それでも、昨年度憲法でA評価を得たことで、おぼろげながら感覚はつかめたと思っている。

憲法の統治では、何らかの制度の当否が問われる。
現行制度であることもあれば、架空の制度であることもある。

この時点で、結論は、決まったようなものだ。
現行制度なら合憲、架空の制度なら違憲。

制度の当否は、必要性と許容性から論じる。
必要性も許容性も、憲法上の原理を持ち出して議論すべきである。
ここで憲法上の原理とは、国民主権・自由主義・民主主義・福祉主義・地方自治の本旨に大別できる。
自由主義に関して、法の支配・司法権の独立という派生原理もある。

そして、許容性では、容易に妥協してはならない。
自分は、もともと、なんとかして合憲の結論を導きたいと考える性分である。
しかし、これは「立法」試験ではなく、「司法」試験だ。
ここは割り切って、一見良さそうな架空の制度よりも、既存の憲法原理を重視して結論を導こう。

かつて「ダメなものはダメ」と言って一世を風靡した、元憲法学者の政治家がいたが、あれこそまさに憲法-統治の発想だと思う。

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