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法律・司法試験研究室

法律・司法試験について考察します。

読みやすい答案

2008年03月26日 | 論文式試験の答案
大学1・2年生の答案を添削する機会があった。

あらためて、「読みやすい」ということが大きな価値であるということに気がついた。
以下では、読みにくい答案の特徴を挙げ、対策を書いてみたい。

①誤字が多い

論外である。
誰しも書き違いはあるが、何度も同じ誤りをしていれば、誤って覚えていると推測される。

対策として、活字を読む機会を増やすべきである。
良い手本に触れれば、自然とそれに影響されるものである。
法律書が最適だが、そうでなくてもよい。

②日本語の文法の誤りが多い

これも論外である。
助詞の用い方、接続詞の用い方、句読点の打ち方、主語と述語の対応など、これらを誤ると意味が分からなくなる。

対策として、活字を読む機会を増やすべきである。
理由は①と同様。

③改行・段落分け・章分けがされていない

改行・段落分け・章分けがされていないと、分析的に思考していない、言い換えれば、すべて一緒くたにして、感覚で書いているという印象を与えてしまう。
これでは、説得力は生まれない。
逆に考えれば、改行・段落分け・章分けは、分析的に思考していることを示す格好の技術である。

対策として、話題や場面が変わる瞬間を意識することである。
これは、書く練習をするのが一番よいが、日常生活でも練習できる。

そして、章には、見出しをつけると分かりやすくてよい。

④番号の割り振り(いわゆるナンバリング)がされていない

番号は、全体を見通せていないと付けられない。
対偶をとれば、番号を付けられる→全体を見通せているということになる。

これは、③の次の段階。
③ができるようになったら、階層構造を反映した番号を付けられるように意識して練習しよう。

⑤適切な空間を取れていない/文字がぎっしりと詰まっている

司法試験では、横の罫線だけが入った答案用紙を用いる。
マス目がない点で一般の原稿用紙と異なるため、原稿用紙とは異なった空間の取り方が必要になる。

対策として。
まず、用紙の左側2~3文字分を空けよう。
これは④の番号を書くためである。

次に、形式段落の変わり目では、2~3文字分下げて書き始めよう。
原稿用紙では1文字分だが、罫線だけの時にこれを維持すると分かりにくくなるからである。

また、文字と文字の間隔にメリハリをつけよう。
英語と同じ要領である。1つの単語の中は詰めて書き、単語と単語の間は間隔を空けて書く。

⑥文字の大きさが小さすぎる/大きすぎる

小さいと、読みにくいのは当然である。
しかし、大きすぎても読みにくい。行間がなくなってしまうからである。

対策として。
まず、司法試験の答案用紙では、罫線の中に点線が入っており、この点線より下の部分に収まる限度で、最大の文字を書くべきである。

また、漢字を大きく書き、仮名を小さく書く。これだけで、かなり読みやすくなる。

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