八王子市散田町在住のスポーツ好き親父の戯言!

八王子市の学童野球チーム散田ドラゴンズ元管理人(2007年3月~2016年2月)のブログです。

危機管理失敗の典型例「日大アメフト部反則プレー問題」

2018年05月21日 23時26分01秒 | スポーツ

バブル崩壊後、さまざまな企業不祥事が公になり、コンプライアンス(法令遵守)、危機管理などの言葉が一般化するようになりました。

 

それまでの時代とは違い、企業不祥事に対する社会の見方が厳しくなり、その対応によっては、企業の存続にも影響するまでになってきたからです。

 

本当は不祥事や問題を起こさないことが一番ですが、起きてしまった時に、どうするか。それが危機管理です。問題にうまく対処し、被害を最小限に抑えるダメージコントロールをすることが、危機管理の要諦ですが、今回の日本大学アメフト部の反則プレー問題は、それに失敗した典型的な例と言えます。

 

もっとも重要なことは、「迅速に事実を明らかにすること」、「組織の論理ではなく、社会の常識で判断すること」、「責任の所在を明確にして、すみやかに責任をとること」、です。今回の日本大学は、このすべてで過ちを犯しています。日本大学は、営利企業ではありませんが、組織としてやるべきことは同じですが、組織としてのガバナンス、コンプライアンス意識、危機管理能力が無さ過ぎました。

 

まず、これだけ世間で騒がれているのに、当事者としての調査、説明がまったくなく、遅きに失したこと。そして、今回の悪質なタックルの原因が、監督の指示ではないかとの疑念を抱かれているにもかかわらず、そこに対する真相究明をする姿勢がまったくないこと。そして、19日に辞任を発表したものの、常務理事など大学の要職は辞さず、名ばかりの引責だったこと。上の挙げた3点すべてにおいて、失敗していると言えるでしょう。

 

この日大アメフト部の(前)監督は、学内で隠然たる影響力を持っており、その立場を守るために、このような対応になったようですが、世論や被害者の被害届提出(による捜査)、日大学内からの批判などにより、結果的には、とてもその立場を守ることは出来ないと思います(大学での役職を辞職せざるを得ないでしょう)。その上、日本大学も組織として、非常に大きな痛手を負うことになります。

 

本来こうしたことを起こさないのが一番ですが、起きてしまった時には、いち早く事実を明らかにし、きちんと責任をとるべき人が責任をとれば、これだけ問題は大きくならなかったはずです。あまりに典型的な事例研究となるようなケースだと思います。

 

被害を受けた関西(かんせい)学院大学の選手、悪質プレーに追い込まれた日大の選手とも、気の毒です。大人の責任を感じます。

 


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