もう既に山ほど報道されていますが、自分の備忘録として、書きたいと思います。
スポーツ全般の観戦が好きな私ですが、サッカーは代表戦だけ見るにわかサッカーファンです。現在の日本代表は人材豊富ではあるものの、その最適な組み合わせがイマイチ見えないまま本大会に突入し、なおかつE組は、ドイツ、スペインがいる死の組と言われていたため、それほど大きな期待をしていたわけではありません。
しかし、それにしても前半はこんなに力の差があるのかというくらい、日本代表は何もできませんでした。オフサイドになったものの、カウンターから伊東選手が駆け上がり、前田選手にパスしたのが唯一の見せ場で、ボールポゼッションは8割方(感覚としては9割くらい)ドイツに握られる展開でした。いろいろな記事を読むと、ドイツの左SBが高いポジションをとったため、右ウイングの伊東選手が後ろに下げられて攻撃の糸口がつかめなかったようです。左ウイングの久保選手もほとんどボールを触れませんでしたし、期待されたトップ下の鎌田選手も攻撃に絡めませんでした。
そうこうするうち、ドイツにペナルティエリア内でフリーで展開され、GK権田選手が後ろから倒してしまうペナルティを取られてしまい、痛恨の先制点を献上してしまいました。強豪相手に先制を許したのは、かなりのハンデというか、ほとんど勝ち目がない展開です。さらに前半終了間際に、再びゴールネットを揺らされた時には、テレビを消して寝ようとしたくらいですが、ここはオフサイドで救われ、何とか事なきを得ました。
しかし、この調子では勝機はないと思っていましたが、後半立ち上がりから、森保監督がこれまでに見せなかったような采配を見せ、これがズバズバと決まっていきます。森保監督はこれまで選手起用については、むしろ批判されることが多く、素人の私から見ても、何で選手交代をしないんだろうということがままありました。
それがこの試合では、見たこともないくらいアグレッシブな選手起用です。後半スタートから、左ウイングの久保選手とDF冨安選手を交代させました。3バックに変更と言っていましたが、実際はDFを増やしているので、5バックへの変更でした。これで、前半押し込まれていた攻撃を抑えることが出来たのだということです。
そして、後半12分には、左SB長友選手に代え三苫選手を投入し、FW前田選手に代え浅野選手を投入しました。さらに26分にはボランチ田中碧選手に代え堂安律選手を投入し、30分には右SB酒井宏樹選手に代え南野拓実選手を投入しました。これで正真正銘の3バックになり、攻撃陣はこれまでどういう組み合わせにしたらいいのだろうと議論になっていた、浅野、伊東、南野、三苫、堂安、鎌田といった面々が同じピッチに立つ、超攻撃的布陣になりました。
そして、この布陣となった直後、三苫選手がドリブルで左サイドを駆け上がり、左に開いた南野選手にパスし、センターに折り返したボールをGKノイアーが弾いたところを詰めていた堂安選手がゴールに蹴り込み、同点としました!このゴールは、三苫、南野、堂安の連携だけでなく、ファーサイドに走り込んでいた浅野選手がいたからこそ、ノイアーは外側に弾けず堂安選手がいた内側に弾かざるを得なかったそうです。それもこれも、この攻撃的な布陣への変更が功を奏したということでしょうね。
そして、後半38分には、ドイツのデュエル王遠藤航選手が見事な粘りでファウルをもらうと、板倉選手が素早くリスタートし、前線にボールを送ると、浅野選手が見事なトラップでボールを足元に収め前に運ぶと、ゴール目の前の僅かなニアサイドの隙間にボールを蹴り込み、見事な決勝点を決めました。
今大会は、アディショナルタイムが長くハラハラしましたが、日本は見事に守り切り、ドイツ相手に勝ち点3を獲得しました。まだ、決勝トーナメントを決めたわけではありませんが、これまでだったら考えられなかったような強豪相手の逆転勝ち、見事なジャイアントキリングでした。次戦、コスタリカ戦に期待です!
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